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ミステリの祭典

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神々の殺人
弥生原公彦シリーズ

作家 篠田秀幸
出版日2006年12月
平均点6.00点
書評数2人

No.2 5点 nukkam
(2019/08/25 18:41登録)
(ネタバレなしです) 2006年発表の弥生原公彦シリーズ第10作の本格派推理小説で、ここまでのシリーズ作品全てに「読者への挑戦状」を挿入したことは見事だと個人的には評価したいと思います。「稗田阿礼こと、もと捜査官」と名乗る犯人から「国辱の記念日に」「聖地で」「国賊を抹殺していく」という殺人予告状が送られてきたことから犯人は警察官あるいは警察関係者ではという疑惑が膨れ上がり、古代史の謎解き、警察小説要素、さらには社会派推理小説要素まで贅沢に盛られてます。作者が「非常に危ない小説」と自己評価しているのはおそらく近代現代の政治思想の批判にまで踏み込んでいるからでしょう。自説を強調するあまり他説に対して攻撃的に過ぎる批判が散見されるのも好き嫌いが分かれそうです。ハルキ・ノベルス版巻末の「作者ノート」で作者が本書のことを「作家人生の中締め」と位置づけていることからまだまだ創作意欲はあったと思いますが、出版不況の波に翻弄されたのでしょうか本書以降は次作を発表する機会を与えられないままのようです(もう一つの職業である教職の方に専念しているのかもしれません)。

No.1 7点 測量ボ-イ
(2010/11/13 09:44登録)
本格推理小説でありながら、歴史推理の比重も高い作品。
水準作ではあると思いますが、氏の代表作である「悪霊館」
や「幻影城」と比べると数段落ちる印象。
採点6or7点で悩みますが、サスペンス性に優れ、スト
-リ-展開もよかったので後者で。

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