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ミステリの祭典

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シュウさんの登録情報
平均点:6.78点 書評数:141件

プロフィール| 書評

No.21 8点 人形はこたつで推理する
我孫子武丸
(2008/09/26 00:25登録)
たしかに『人形はテントで推理する』がトリックでは一番凄いと思うのですが、話としては『人形はこたつで推理する』の方が好みです。
朝永さんは話が進むにつれておむつに依存しなきゃ生きていけないっぽくなってくるし、最初の頃の子供好きな感じで頼もしそうな朝永さんの方が好きだな。
どちらかというと速水三兄弟ものよりこっちの方が好きです。


No.20 10点 本陣殺人事件
横溝正史
(2008/09/25 20:31登録)
僕は角川書店版で読みましたが、「本陣殺人事件」と同じかそれ以上に併録の「車井戸はなぜ軋る」と「黒猫亭事件」が素晴らしいです。
こんな面白い話が3話一気に読めるという点で横溝文庫一、お買い得だと思います。
「本陣殺人事件」は正直動機がちょっと前近代的だったり海外の名作探偵小説のネタバレされたりと弱いとこもありますがヒロインの鈴子が可愛いです。
「車井戸はなぜ軋る」は暗い話ですがヒロイン鶴代が可愛いです。
「黒猫亭事件」は個人的に横溝の短編では一番本格として面白い作品だと思います。


No.19 6点 8の殺人
我孫子武丸
(2008/09/25 20:00登録)
自分も読み始めてすぐ最初の事件のトリック分かりました。ただ、犯人も言ってるようにこのトリックは見破ってもらわなきゃ困るものなので、
このトリックが分かりやすいから凡作ってものではないと思います。つかこのトリック金田一少年で見たような気がする。気のせいか・・・?
最後の解決編の密室談義のテンポの悪さで-2点。まあ新本格でデビューすることを意識しすぎたんじゃないかなと思うのですが。


No.18 7点 女王蜂
横溝正史
(2008/09/25 00:32登録)
横溝作品特有のおどろおどろしさも薄いし犯人の動機やトリックもちょっとがっかりするものだったりで横溝黄金時代の作品の中では
ちょっと落ちるのは間違いないと思います。ただそれでも楽しく読めるのは登場人物の魅力が大きいです。
主人公の金田一はもちろん、ヒロイン大道寺智子よりある意味では存在感がある家庭教師の神尾秀子、怪しさ大爆発で素敵過ぎる九十九龍馬など
登場人物の行動を見守るだけでも楽しいです。横溝作品にしては珍しく後味のいいエンディングも印象的です。


No.17 7点 迷路荘の惨劇
横溝正史
(2008/09/24 22:15登録)
何気に好きな作品です。片手の男とかその名前が静馬だったりとか往年の名作を連想させるものが多いからでしょうか。あと迷路ってのがなんかいいです。
それにしても70年代の横溝作品はなんかグロい場面が出てくるのでちょっと引いてしまうところがありますが、
この作品ではネズミに食い荒らされた死体が2体も出てきます。このおかげでネズミが嫌いになり、トムとジェリーもトム派になりました。


No.16 5点 名探偵水乃サトルの大冒険
二階堂黎人
(2008/09/24 21:52登録)
ヘルマフロディトスはちょっと勘弁して欲しい。読んでて恥ずかしかった。
『本陣殺人事件』の殺人が一番面白かった。この横溝正史村利用してもっと作品書けばいいのに。
本陣殺人事件のトリックはもともとあの日本家屋が頭の中に浮かんでこなくてよく分からなかったんで、これもよく分からなかった。


No.15 7点 トキオ
東野圭吾
(2008/09/24 21:30登録)
自分が駄目人間だからなのか、父親の駄目さはあまり気になりませんでした。
あまりミステリって感じはしませんが、読みやすくていい話だと思います。


No.14 10点 そして扉が閉ざされた
岡嶋二人
(2008/09/24 19:03登録)
本書は純粋に犯人当てを楽しみたい人にぴったりです。何しろ犯人候補は4人しかいないのですから。
それでも犯人当ては非常に難しく、謎が解けてみればなるほどと納得できる素晴らしい作品です。
本格の鏡といってもいい作品だと思います。


No.13 8点 獄門島
横溝正史
(2008/09/24 18:46登録)
見立て殺人の傑作です。前作の本陣殺人事件は中篇と言っていい分量なので、この作品が日本最初の本格長編推理小説になるんだと思います。
見立て殺人の鮮やかさ、個性的すぎる登場人物、有名なあのセリフ、衝撃のラスト、牢屋に閉じ込められる金田一など、見所満載です。
あと金田一さん狙われてるのが誰なのか分かってるんだからもっと必死になって守ってあげてください。


No.12 8点 孤島の鬼
江戸川乱歩
(2008/09/24 17:12登録)
前半の本格の部分、中盤の怪奇小説的な部分は雰囲気たっぷりで面白いんですが、後半の冒険部分がちょっと迫力不足だったかな。
洞窟の中で迷ったり溺れそうになった以外にもあの佝僂の親父とかに襲われたりするのかと期待してたんで。
まあでもその辺の不満は最期の諸戸の手紙に全部持っていかれちゃいました。
それと、横溝正史の悪霊島を読んで蟹が嫌いになり、この作品を読んで美味しそうなので蟹が好きになったんですが、どっちもシャム双生児を扱った作品なんですよね。
悪霊島の蟹は当然シャム双生児を象徴するものですが、孤島の鬼のあの洞窟の蟹もそういうものだったりしたのかなと妄想してます。


No.11 8点 夜歩く
横溝正史
(2008/09/24 16:13登録)
この作品で使われているトリックは、海外の某有名探偵小説に使われた叙述トリックのさきがけともいえる凄いトリックと同様なもので、
あの作品も特にアンフェアだとは思わないのでこっちも同じくアンフェアではないと思いますw
この作品は前半は館ものとして楽しめ、後半は岡山に舞台を移しての怪奇ものとして楽しめるという1作で2度おいしい作品です。ただ個人的に
岡山ものの方が東京ものより好きなのですが、この作品に出てくる異常な人々が前半の方が異常っぷりが弾けてるのに対して岡山に移ってからは
なんかおとなしくなってしまうのでちょっともったいないなあという感じです。


No.10 9点 怪人対名探偵
芦辺拓
(2008/09/24 16:10登録)
乱歩趣味全開で乱歩ファンの自分としてはかなり楽しく読みました。
犯人は確かに分かりやすいですが乱歩の通俗長編だって犯人バレバレなのが多いし問題ないですw
章題が乱歩の長編の章題から取られているのでそのあたりを照らし合わせてみるだけでもかなり楽しいです。


No.9 8点 十角館の殺人
綾辻行人
(2008/09/24 15:52登録)
正直デビュー作でこれほどの物が描けたというのが脅威です。話自体が分かりやすいので、純粋に推理に夢中になって読めたのであの
伝説の一言にはびっくりしたというか最初意味が分からなかったくらいですw「えっと・・・あーそうか!何で分からなかったんだろう。悔しい」って感じで。
ただオチの犯人と島田の会話のあたりがよく分からなかった。


No.8 6点 頼子のために
法月綸太郎
(2008/09/24 15:43登録)
法月の出馬が強引すぎたからか、法月がどういう立場で捜査してるのかがなんか分かりにくかったかな。
登場人物も使い捨て的なのが多くていまいち感情移入できなかった。ロック少年の卓也は法月と一緒に行動してもいいくらいだと思ったんだけどな。
話自体は面白かったです。


No.7 9点 八つ墓村
横溝正史
(2008/09/24 15:35登録)
自分にとって初横溝だったので特別な作品です。他の作品の絶世の美女的なヒロインたちと違って文章を見る限りではあまり美人ではなさそうだけど
魅力を持った女性が多く登場し、ミステリだけでなくサスペンスあり伝記あり冒険あり恋愛ありホラーありとこれだけ様々な要素が絡み合い、
破綻してなく楽しく読める作品というのは他にあまりないと思います。
ただ推理小説としてみるとちょっと地味な感じではあるかな。


No.6 7点 垂里冴子のお見合いと推理
山口雅也
(2008/09/24 15:25登録)
キャラに魅力があって楽しめました。特に合子おばさんがいい味出てます。
ただページ数の少なさからか一つ一つの事件が少し物足りなく感じてしまいます。このキャラたちが活躍する長編も読んでみたいな。


No.5 9点 占星術殺人事件
島田荘司
(2008/09/24 00:36登録)
前半の手記もそんなに苦にならなかったし、御手洗と石岡の問答もテンポが良くて自分なりに推理しやすくて楽しかった。
ただ京都のくだりは完全に蛇足だと思います。読者のミスリードを誘うのに必要だったんだろうけど・・・うーん。
つか金田一少年凄いなあ。みんな読んでるんだ(笑)僕も昔読んだけどほとんど覚えてなかったからネタバレにならずに楽しく読めました。


No.4 8点 探偵映画
我孫子武丸
(2008/09/23 23:47登録)
この作品の白眉は登場人物たちがそれぞれ犯人に立候補する場面で、これがかなり面白いです。もちろん実際に人が死んでないから
出来る展開なんですが、こういうことができるから我孫子さんの軽いというか軽妙な作風は大好きなんです。
正直サスペンスやホラー方面よりこういうのをもっと書いて欲しいんだけどな。それ以前に寡作すぎますが。もっと書いてください。
ただ個人的にあまり映画に興味がないのでその辺がちょっと退屈だったかな。あとあの監督は最後になんかひどい目にあったほうがいいような気がする。


No.3 10点 悪魔が来りて笛を吹く
横溝正史
(2008/09/23 23:41登録)
個人的に悪魔の手毬唄と並んで横溝ベストです。冒頭にもある通り、かなり暗く陰惨な事件なのですが、それほどグロい場面はありません。
そして魅力的な登場人物が多いです。変人が多い椿家の中ではヒロインの美禰子がけなげです。謎解き後には強いところも見せてくれます。
出川刑事もいい味出てます。多分この作品しか登場してないと思うのですが、等々力警部の部下としてこれ以降も出てきて欲しかったな。
金田一がこの出川刑事と神戸の旅館のおかみさんらを相手に情報収集したりくつろいでる場面が楽しそうでこの作品で一番好きです。
犯人も悪魔と言われるだけあって恐ろしげなんだけど、謎が解けてみるととてもせつないのがさすが横溝作品というところです。


No.2 10点 悪魔の手毬唄
横溝正史
(2008/09/23 23:26登録)
横溝作品で一番好きです。戦後10年以上経ってからの作品だけに、他の田舎を舞台にした有名作と比べると、
人気歌手や映画など娯楽的な小道具が出てくるのが印象的です。獄門島と比較されることが多い作品ですが、
被害者にちゃんと感情移入できる点で僕はこちらの方が好きです。犯人の哀しさや磯川警部の恋心など見所が多い作品です。
多々良放庵の独特なキャラクターにも注目です。あと、この作品読んで無声映画に興味わきました。

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