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ミステリの祭典

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あびびびさんの登録情報
平均点:6.33点 書評数:669件

プロフィール| 書評

No.69 8点 蒼煌
黒川博行
(2009/10/22 16:59登録)
美術界を牛耳る金と欲。
いくら作品が素晴らしくても孤高ではどうにもならない世界。

京都画壇と東京画壇。そのきびしい狭間で、黒川作品ならではのリアルな闘い。

ある意味ミステリーではないかも知れないが、また違った意味で想像力をかきたてる。





No.68 7点 文福茶釜
黒川博行
(2009/10/20 14:18登録)
骨董品の世界をおもしろ、おかしく書いている。
まるで作者が経験したようなリアルさだ。

相変わらず会話が楽しい。
しかし、この題名は黒川氏ならではだなあ。


No.67 7点 弁護側の証人
小泉喜美子
(2009/10/15 22:39登録)
もう46年も経つなんて、これは凄いと思う。その間にいったい何冊のミステリーが出版されたやら。

確かに今読んでみると、驚きは少ないかも知れない。特にこのコーナーの読者には特に。

でもこんな狭い物語の中でこれだけのことを設定するのだからたいしたものだと思う。松本清張はすきだけど、あの時代にこれを書いた訳だから。


No.66 6点 ラットマン
道尾秀介
(2009/10/13 18:28登録)
予定どおり〇〇が殺され、計画どおり△△が追い込まれた。
これ以上、何があるのだろう…と残りページを確かめたが…。

次々に明かされる事実に驚いていると、最後にまた新事実。
いやあ、うまくできている。

最後はすべての暗雲が取り除かれてすっきり。


No.65 8点 無間人形 新宿鮫IV
大沢在昌
(2009/10/04 22:28登録)
旅行が好きになり、交通的な退屈で本を読むようになったから
新宿鮫などまったく知らなかった。

新宿鮫、なんじゃそれは!!

という感じで敬遠していたけど、読み始めると面白い。しかも作者が20代か30代の時に執筆したというから驚き。

ずっと読んできたけど、これが一番切実でスピード感があった。しかし、才能がある人がうらやましい。


No.64 7点
麻耶雄嵩
(2009/10/01 23:01登録)
自分にとって意外なことはなにひとつなかったが、こういう本格物は読んでいてわくわくする。

ネタばれ…しかし〇〇が女性だったなんて…。自分は最初から女性と思っていたが、それがトリックのひとつなのかな?

二日酔いで読み切ったのが悪かったのかも。


No.63 4点
麻耶雄嵩
(2009/09/25 22:35登録)
その独特な世界へ行かなくてはならないのか、それとも誘ってくれるのか、分からないまま終わった。

まあ、しっかり読んでその世界を理解しないと行けないのはなんとなく分かったが…。
しかし、そのアクが抜けたらつまらなくなるだろうし。


No.62 6点 赤い指
東野圭吾
(2009/09/16 22:19登録)
現社会の抱える家庭内の問題がテーマ。

馬鹿息子がほとんど表面に出ないことで、逆に読み手の怒りと
賛同を分かち合える。

小粒だが、山椒のようにピリッと(死語か?)読者を刺激する。
佳作だと思う。


No.61 2点 夜明けの街で
東野圭吾
(2009/09/16 22:13登録)
ネタばれ…

まさに女性が体を張る物語。しかし、「あなたで良かった」
なんて、本当にいい加減。
東野はすきだけど、その心理には賛同できない。


No.60 5点 蒲生邸事件
宮部みゆき
(2009/09/14 12:23登録)
もう少し割愛できなかったかと感じた。
分かり切っている部分の解説が長く、その部分は
飛ばしながら読んだ。

ミステリーというより、ファンタジー。
読後感は悪くなかった。


No.59 5点 硝子のハンマー
貴志祐介
(2009/09/14 12:18登録)
前半はわくわくして読んだが、後半は忘れてしまった。
本格物で、後半はうろ覚えということは、
トリックなど感心しなかったのだと思う。

この作家の他の本はよく覚えているのですが…。


No.58 2点 どんどん橋、落ちた
綾辻行人
(2009/09/03 22:17登録)
こんな設定がありか、なしかに分かれる本。

自分はなしの方。とても情景が思い浮かばない。
それだけ、視野が狭いのかなとも自嘲。


No.57 4点 涙はふくな、凍るまで
大沢在昌
(2009/09/03 22:12登録)
気分の軽い時に、さらっと読む本です。
でもロシア事情とか、詳細で現実的。

やっぱり苦労せずに本は書けないなと、痛感します。


No.56 8点 殺戮にいたる病
我孫子武丸
(2009/08/13 18:21登録)
ここまで徹した作者は凄い。
逮捕される時のシーンは、今考えても吐き気を覚える。

意外性よりも、精神的病魔の凄まじさに感服した。


No.55 7点 山魔の如き嗤うもの
三津田信三
(2009/08/13 18:17登録)
独特の世界。
日本にもまだこんな土地があるのだろうか?(あると思う)

殺人が始まると凄い緊張感が続き、一気に読まされた。
犯人は意外かも知れないが、そこへ持って行ってこその
物語。横溝正史のような読後感だ。


No.54 9点 燃える地の果てに
逢坂剛
(2009/08/13 18:07登録)
スペインものはお任せ、だろうが、それにしても
毎回話が濃い作家だ。

フラメンコギターをめぐっての話だが、分厚い本が
まったく気にならない。むしろ、薄くなるにつれて
「もうこれだけしか読めないのか」と、ため息が出たほど。

カディスの赤い星も興奮した覚えがあるが、これは
さらに熟成感がある。


No.53 2点 向日葵の咲かない夏
道尾秀介
(2009/08/13 09:23登録)
うーん、この作品のように現実味のない話は苦しい。
何か、ついて行けない。

あくまでも、ミステリはリアルでないと。
この作家の他の作品は読んでいないが、こんな方向性だと
困るかも。


No.52 8点 さむけ
ロス・マクドナルド
(2009/08/12 05:55登録)
物語の流れで途中でなんとなく犯人は分かってしまったが、
気づかなければ本当に「さむけ」がするかも。

映像化ならさらにその効果あり…と思うが。
「ウィチャーリー家」の女より、こちらの方が意外性があると思う。


No.51 7点 氷舞 新宿鮫VI
大沢在昌
(2009/08/12 05:45登録)
大沢在昌はなんとなく敬遠していたが、読みだすと止まらない。犯人当てではないが、ある種、刑事コロンボの痛快版のような趣があり、なかなか読ませる。

これはシリーズでもトップクラスの濃さがある。毒猿よりも現実味があり、ページをめくる手が止まらない。


No.50 10点 国境
黒川博行
(2009/07/14 08:16登録)
おもしろい。
北朝鮮の事情がこれほどわかりやすい本もない。

国境というタイトルからはどろどろした感じを受けるかも
知れないが、例によって軽妙な会話とリアルな発想がうまくマッチングして一気に読める。

黒川作品の最高峰かも。

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