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ミステリの祭典

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蒼煌

作家 黒川博行
出版日2004年11月
平均点8.00点
書評数2人

No.2 8点 あびびび
(2009/10/22 16:59登録)
美術界を牛耳る金と欲。
いくら作品が素晴らしくても孤高ではどうにもならない世界。

京都画壇と東京画壇。そのきびしい狭間で、黒川作品ならではのリアルな闘い。

ある意味ミステリーではないかも知れないが、また違った意味で想像力をかきたてる。




No.1 8点 ZAto
(2009/10/17 13:29登録)
黒川作品の登場人物たちは、おしなべて欲望にとり憑かれている。
もともと業腹な金銭欲に名誉欲が加味されることで、それは一層ギラギラと鮮烈なイメージとなる。
しかし『蒼煌』にはそれを良しとしない清貧な理想が一方の核としてあり、
その対比が「人間喜劇」としての面白さを際立たせているのではないか。

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