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ミステリの祭典

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漱石と倫敦ミイラ殺人事件

作家 島田荘司
出版日1984年09月
平均点7.18点
書評数40人

No.20 7点 白い風
(2008/11/23 00:10登録)
夏目漱石と探偵ホームズ(+ワトソン)が出てくる辺りはかなり面白いです。
また、夏目目線の奇数章とワトソン目線での偶数章と分かれていて、同じ事象についても見方(考え方)が違うのは特に面白い!
ただ、話がそっちに夢中になってトリックに集中出来なかった気もする…。

No.19 9点 シュウ
(2008/10/16 22:37登録)
ミステリとしては小粒ですが、島田流ホームズのパスティーシュとしてとても楽しめたのでこの点数です。
あまり夏目漱石には詳しくないのでそっちの文体はよく分かりませんが、ワトスンパートの方は延原謙の訳そっくりでそれが笑いに拍車をかけてます。
ただ夏目パートの方での解決編がかなり端折られていたのがちょっと物足りませんでした。そこが一番楽しみだったのになあ。

No.18 9点 vivi
(2007/06/09 01:10登録)
これはもう、ユーモアが本になったような作品。
こんなに笑わせてもらった作品は、近年ありませんでした。
漱石に親近感が持てる作品ですね。
ひどい書かれ方しているホームズですが、島田氏のホームズ愛がよくわかりました。

No.17 7点 Tetchy
(2005/09/01 00:12登録)
ちょうどホームズ物を読んでいるときにこの作品を読んだので、堪能できました。
直木賞候補になったと聞いたときにはビックリしました。意外とトリッキーなことをやっていたんですね、あの賞の選考は。

No.16 6点 如月雪也
(2005/06/05 06:44登録)
これ、笑うところ?

No.15 10点 くりからもんもん
(2005/05/19 13:20登録)
おもしろい。確かにミステリとしてはB級と思いますが、アイデアがすばらしい。読み物として非常によくできています。最後の英国を離れるシーンでは感情移入のあまり目頭が熱くなりました。ホームズファンにこそ読んでもらいたい。この点数は付けたくないが、やはりこの点数しかないと思う。

No.14 10点 野良猫
(2005/05/16 19:10登録)
御手洗潔シリーズばかりが注目されがちな島田荘司であるが、このような隠れた名作も存在する。
倫敦で幽霊騒動に悩まされる漱石がひょんなことからミイラにまつわる殺人事件に巻き込まれ、ホームズ達と事件の謎にせまる。
随所に笑えるネタが仕込んであり、ホームズや漱石ファンならニヤリとする部分も多数。それでいて推理はホームズの名を借用するに充分値するものであり、ラストでは思いがけず泣かされた。
ミステリを愛するすべての人にお薦めしたい。

No.13 9点 おしょわ
(2005/05/11 19:52登録)
電車で読んでて笑いをこらえきれずに恥ずかしかった。ホームズがもみ手で「持っていらっしゃるんで?」っていう情景が頭に浮かんで離れません。

No.12 9点 僧正
(2005/01/04 14:32登録)
ホームズが好きな人ならほとんどの方は面白く読めるのではないか。「赤毛連盟」を既読なら尚。また、司馬遼太郎の「坂の上の雲」を読んだあとにこの作品を読んだので、正岡子規や高浜虚子ら明治期の文学者が登場したり、終幕で日英同盟締結がホームズと漱石の話題に出たのが楽しかった(ミステリとは関係ないが)。トリックとしては驚くべきものはないが、古き良きホームズ譚の雰囲気がよく出せていると思う。事件解決後の仔猫とバイオリンのエピソードはちょっと感動してしまった

No.11 7点 ギザじゅう
(2004/10/03 21:59登録)
これを読むと、本当に島田氏はホームズが好きなんだろうなぁ、と思う。ホームズという人間を夏目漱石という日本人が描いているのだが、それも胴に入っていて面白く読めた。
暴騰の謎の怪奇性もよく、それに対する解決策はだいたい予想がしやすい物だが、その犯人の捕らえ方も非常にホームズらしくて面白かった。
ホームズの人気に寄りかかっているかと思いきや、それを知らない人でも楽しめると思う。ユーモア風に好き勝手書いている割には、後年の大作群の片鱗も見えた(様に感じた)

No.10 10点 ウエストウッド
(2004/05/09 21:04登録)
最高のユーモアと構成。ケッサク

No.9 8点 ANIX
(2003/11/24 23:15登録)
前半はすんげ〜ダラダラしててつまんないんだが、最後はグッとくる

No.8 7点 じゃすう
(2003/05/19 22:08登録)
何故だか、物語の盛り上がりを感じずに淡々と読んでしまいました。謎の解決には納得がいったし、結構興味深かったのですが……。
サスペンスが足りないせいでしょうか?
まあこれは、好みの問題としか言いようがありませんね。

No.7 6点 なおゆう
(2002/10/11 22:56登録)
作品の形式、文体、キャラなどなど、楽しんで読めたが、トリックが小粒な点が物足りなかった。

No.6 4点 のり
(2002/04/25 22:53登録)
期待していたほど、楽しめませんでした。もうヒトヤマ(ミスリード系のトリックとか)あると思ったがなかった。

No.5 9点 テツロー
(2002/04/21 23:44登録)
考えてみれば、この作品が僕の島田作品初体験でした。このサイトに書く為に約10年振りに読み返しました。密室トリックは覚えていたのに、犯人逮捕に至るプロセスはそっくり忘れていました。

 赤毛組合もどきの奇妙な新聞広告や、漱石の幽霊騒ぎなど、一見何の関連も無いように見える事柄がラストで有機的に結びついて、一つの犯罪を形作る。突飛だとも思うが、同じだけ見事だとも思う、そんな作品でした。
 一つ気になったのは、例の「バリツ」の処理について。加納一郎「ホック氏の異郷の冒険」も読んでいますが、そちらの処理の方が自然な気がする…(ちなみに「ホック氏」では、「『バリツではなくブジュツだろう』『そう、ブリツだ』ホック氏は言い難そうに発音した」となってる)
 ところで島田先生は、あの空白の3年間にホームズは渡日していない、という考えなんですかね? 来さしときゃいいのに、と思うんですけどねえ。

No.4 9点 みゅう
(2002/02/15 02:07登録)
私はホームズさんが銃を乱射したり、女装して歩いてくるとこなんか何度読んでも笑っちゃいます(^^;)
夏目漱石の「我輩は猫である」を読んだ時もやっぱり
おかしくて、一人で読んでて噴出しそうになるとこなんか
あったんですが、丁度そんな感じで、
夏目から見たホームズさんの奇行ぶりを書いた文章がホント面白いです〜!!、そしてほんとによく漱石の文体を上手く真似てあると思います。

No.3 10点 葵中将
(2002/02/12 15:26登録)
ホームズのパスティシュの最高傑作でしょう。

No.2 7点 由良小三郎
(2002/01/10 21:44登録)
島田荘司さんは書斎に大きな紙をはって、いろいろな作家の作風の位置関係を書いて分析しているイメージがあるのですが、御自分の作品も今度はこの辺を書いて売ってみるかとやっているのではないかという感じです。

No.1 9点 モトキング
(2001/12/06 13:55登録)
これは面白い!
日本のミステリ、それも、「新」も「旧」も含めた本格モノの全てを引っくるめた中でも、恐らく傑作の部類にはいると思う。
作品の構成は、言わずと知れた「ワトソン博士」とあの「夏目漱石」氏が交互に文を綴っていく形式であるが、これが絶妙に面白い。
まず、かの有名なシャーロック=ホームズ氏の例の超人ぶりが、ワトソン氏の目より語られるのだが、それと前後して、ホームズ氏の知られざる真実(?)が、氏への愛情に包まれた鬼のような新解釈により、漱石の目より語られる。これがもう大爆笑。
はっきりいってエンターテイメント性でもかなりの高評価である。しかしながら、これはホームズ冒険譚をある程度以上読んだ人の方が、より楽しめるでしょう。
もちろん、ミステリとしても一級品で、トリックは流石に島田荘司先生!
あの手の、絶対不可能状況という謎掛けは、読者の心をくすぐりますね。と、まあ、評価は言わずもがなですけど、それ以上の作品は、私の中で確かに存在するので10点は避けました。

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