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ミステリの祭典

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シャドウ

作家 道尾秀介
出版日2006年09月
平均点6.61点
書評数36人

No.16 8点 まさむね
(2010/01/30 13:30登録)
ひとこと、巧い。
作者が「救い」をテーマにしていたそうだが,その意図も十分に伝わってきた。
金と時間を費やして読む価値は大。
私は「向日葵…」も巧いと思ったが,「シャドウ」はそれよりもよく作りこまれている印象。

No.15 5点 いけお
(2010/01/13 00:25登録)
巧みな伏線やミスリードと、丁寧なプロットだと思う。
ただ、真相がありがちになってしまう点が難か。

No.14 7点 あびびび
(2009/11/16 14:16登録)
ラットマンと同じで、終盤はひとつひとつパズルを正確に埋めていくストーリー。その度に、納得させられるが、緻密な設定ならこれも可能だろう。

ただ、主人公の子供同士が(特に女の子)あまりにも大人びており、違和感がなくもない。しかし、今の子供はしっかりしており、これが現実なのかな?

No.13 7点 こう
(2009/10/14 03:18登録)
 真相はかなり重くまた鳳介、亜紀の二人の小学生が深くかかわっているのですが小学生に耐えられる話とは思えません。ただこの2人のおかげでラストは救いがあり思ったほど暗くならないのでその点は良かったです。ただ精神疾患を扱っていること自体が個人的にはあまり好きではありません。
 真相の転がし方はリチャードニーリィーや折原作品の様ですが見せ方は上手いなと思います。

No.12 6点 E-BANKER
(2009/09/12 22:58登録)
作者初期の長編作品。
ミスリードの技巧が冴えてます。
~「人は死んだらどうなるの。いなくなって、それだけなの?」。その会話から3年後、凰介の母親は病死した。父と2人だけの生活が始まって数日後、幼馴染の母親が自殺したのを皮切りに、つぎつぎと不幸が・・・父とのささやかな幸せを願う小学校5年生の少年が、苦悩の果てに辿りついた驚愕の真実とはなにか。いま最も注目される俊英がはなつ、巧緻に描かれた傑作~

紹介文のとおり「うまい」作品。
普通に読んでると、作者のミスリードに嵌って、確実に騙されます。
精神性疾患や幼児虐待という「テーマ」を見せながら、読者が自然に「一方向の考え」に陥るように仕向ける・・・
いったい、誰が狂っているのか、誰が本当の悪人なのか?
個人的にはもう少し捻って予想していたため、ラストの種明かしについてのサプライズ感はやや中途半端でしたかねぇー
(ちょっときれいすぎる感じ)

まぁ、ハッピーエンドで終っていて読後感はいいですし、十分に楽しめるレベルの作品なのは確かでしょう。
(人間って、割と簡単に狂えるんですよね)

No.11 8点 yoneppi
(2009/09/01 16:20登録)
ミスリードの小細工がとても巧い。一発衝撃物と思って読んだけど全体的に楽しめた。重い内容だけど読後は気持ちいい。伊坂よりも好きだ。

No.10 9点 テレキャス
(2009/07/23 20:22登録)
読み進めて行くといやな予感が頭にこびりついて離れない。
精神病や幼児に対する性的虐待など重苦しい問題が主人公の男の子に襲い掛かり気付くと主人公に感情移入してしまっていた。
何を書いてもネタバレになりそうで怖い。
ただ私の読後感は清々しく晴れやかだったとだけ言っておこう。
道尾秀介は伊坂幸太郎ぐらい流行るのではないかと思いたくなってしまう。

No.9 7点 touko
(2009/07/12 16:21登録)
向日葵の~を先に読んでいたので、子供でも怪しいし、誰が本当のことを言っているかわからない……と疑心暗鬼になりながら読んでいたのですが、意外と普通のいい話(?)でオチがついて安心というか物足りないというか!?
これもまた、ストーリーを楽しみつつ、細かいことは気にせず、騙されるのを楽しむための作品でした。

No.8 8点 おしょわ
(2009/07/04 15:06登録)
面白かったです。
きっちりだまされました。

No.7 6点 江守森江
(2009/06/18 08:55登録)
「ラットマン」が候補にノミネートされず、この作品が大賞を受賞する本格ミステリ大賞ってなんなんだ!!(作品を貶している訳ではないので誤解無きよう)

「ラットマン」を先に読んでしまった為に、手の内を知った上で見せられた手品になってしまった。
伏線やミスリーディングは素晴らしいのだが、同じ手品を二度見れば察してしまう可能性が高まる。
細かい設定に突っ込み所が多々あり微妙な採点になった。
それでも、テンポ良く楽しい読書は保証できる。

No.6 8点 あるびれお
(2009/06/13 04:56登録)
初道尾がこの作品だったけれど、最初に「当たり」を引いた感じがする。最近の作品の方がスマートになってきているかもしれないが、一方でだますためのあざとさも見えてきてしまっていて、この作品あたりのバランスが一番良いように思う。

No.5 7点 VOLKS
(2009/05/24 16:39登録)
面白かったし読みやすかった。
穿った読み方をすれば穴は幾つもある構成、文章ではあったが、そんなことを気にせずに読み進めれば十分に楽しめる作品。
幾重にも用意されたひっくり返し方にも、満足。

No.4 9点 結奈
(2009/05/19 15:58登録)
文体が私好みなせいか、かなり引き込まれ、夢中になって読み過ぎたせいか、
途中の伏線などに全く気づかず、衝撃も味わえましたし、ずいぶんと楽しめました。

ただ、小学生の描き方が綺麗すぎると言うか、現実味を感じられないと言うか、多少の違和感を持ってしまったので、そこが減点ポイントです。

No.3 6点 だい様
(2009/04/21 22:31登録)
全体的に読みやすくはあったのだが
予想できてしまった範囲の展開で少し肩透かしをくらってしまった。
期待しすぎていた事と著者の後の作品を先に読んでしまったせいもあるとは思うが・・・

No.2 7点 teddhiri
(2008/09/24 21:03登録)
向日葵の咲かない夏に比べるとサプライズでは落ちる気がする。ただし読みやすくなっているし、話も明るくなっているので総合的には上かな。

No.1 6点 シーマスター
(2008/06/13 21:35登録)
巧い・・・・・・・とは思う。
だけどサイコサスペンス系ミステリとしては、コレはありがちなんだよなー

この人の作品は多分2冊しか読んでないのにエラそうなことを言うのも恐縮だが、いずれもどこかで見たような捻りにもう少し捻りを加えたものを2つぐらい用意して絡めてみた(DNAか!?)・・・という印象が個人的には拭えない。

それでも本作では、あちこちに細かい伏線を鏤め、それらを全て丁寧に回収している点は好感が持てる。
ただ小学5年生があれほど深く考え、言動するかは甚だ疑問。

読み物としては十分面白い。

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