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ミステリの祭典

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四神金赤館銀青館不可能殺人

作家 倉阪鬼一郎
出版日2007年07月
平均点5.31点
書評数13人

No.13 6点 メルカトル
(2023/10/28 22:46登録)
花輪家が所有する銀青館に招待されたミステリー作家屋形。嵐の夜、館主の部屋で起きた密室殺人、さらに連鎖する不可能殺人。対岸の四神家の金赤館では、女の「殺して!」という絶叫を合図に凄惨な連続殺人の幕が切って落される。両家の忌まわしい因縁が呼ぶ新たなる悲劇!鬼才が送る、驚天動地のトリック。
『BOOK』データベースより。

さて、これはSUさんに「衝撃のトリック!!」でお薦めされた作品です。ありがとうございます。

途中までは何となく既視感のある館ミステリでありました。そして何らかの仕掛けがあるのは想定の範囲内で、それはあからさまにヒントが与えられているおかげで容易に見破る事が可能です。「不可能殺人」と云う言葉はそれ自体自己矛盾していると常々思っていましたが、本作ではそれを論証してくれました。不可能ならば殺人できないはずで、殺人が起きた時点で不可能ではないという訳。そんなミステリならではの会話なども楽しめます。

結局事件は追い込まれた犯人の自白で解決します。しかし、どうしても理解不能な謎が、大きな謎が残されたままです。それが最後の最後で開示された時・・・笑いが暫く止まりませんでした。これがバカミス、これぞバカミスだ!間違いない。その後の仕掛けは、まあオマケ程度と考えましょう。その方が己の為だと思いますので。尚、メイントリックの伏線は意外な形で張られているのをここに示しておきます、作者の為に。

No.12 4点 Kingscorss
(2020/10/27 11:27登録)
(´ε`;)ウーン… どうなんでしょう、これ?

先に同著者のバカミス、『不可能楽園』『新世界崩壊』『五色沼黄緑館藍紫館多重殺人』を読了している上での感想です。なんというかバカミス何でしょうが、特に面白いところもなく、事件もこのトリックをやりたいために用意しただけの内容が薄いもので、出てくるキャラクターのほぼ全員が完全に名前だけの個性もなく、読み物としてはあまり面白くはないです。

最後に種明かしを聞いても、完全に予想外のものにもかかわらず、特段驚きはせず、ただただそんなだったら無理じゃん…(´Д`)ハァ…と軽く突っ込みたくなるだけで、感動も高揚もなく読み終えました。既に倉坂さんのバカミス三冊も読んでるのもあるとは思いますが。

例の言葉遊びはメタ要素少なめで、量的にも少なくて逆に良かったとは思います。いつも病的にしつこいぐらいに多く、そのせいで肝心の内容のほうがスカスカになるという悪循環でした。ただ、今回、言葉遊びが少ない分事件やトリックが秀逸かといえば、そんなことはなく、相も変わらずスカスカの内容なのがいただけないです。特にひどいと感じたのは金赤館での事件がものの見事に内容がなく、せっかく2つの館の情景、事件が交互に場面が描写されるのに赤金館は空気同様で、こんなに人が死んでるのに誰一人伝わってこず、登場人物がほぼ全員ただの紙上の上の漢字の羅列記号にしか過ぎないという事実のみ実感するという悲しい読後感でした。

バカミスはどちらかと言うと大好きなんですが、倉阪さんのバカミスは仕掛け重視なのかどうも本自体はあまり面白くないやつが多い気がします。こういう仕掛け遊びが好きな方にはピンズドかもしれませんが…

No.11 2点 いいちこ
(2018/02/01 17:07登録)
著者の作品を読むのは4作目だが、もはや限界という印象。
とにかく趣向がワンパターンすぎるうえ、さまざまなアイデアが必然性、すなわちプロットとの関連性もなく、ただ並べられているだけで、思い付きの域を出ていない。
また、この真相であれば何でもアリになるのは当然で、好意的に評価できる点がない

No.10 8点 名探偵ジャパン
(2014/09/16 18:21登録)
作者は「バカミスの旗手」と聞き興味をそそられ、本屋やネット通販を漁ったが、紙の本はほとんどがすでに絶坂で、電子書籍で、一番に目に付いた本作を購入してみた。
巻頭の異様に多い登場人物表を見て、「これがバカミス? これは横溝正史か三津田信三の流れではないか」と思い、気合いを入れて読み始めたが……
読み終えて、「これがバカミス……」と、登場人物表を見た時とは別の意味で同じ言葉を出してしまった。
これは作者のスタンスはどうなんだ? 笑わせようと思って愉快犯的に書いているのか? それとも、本気で読者を騙そうと考えて真面目に書いているのか? ミステリ作家でもある作中探偵が作者の写し身だとすれば、本人は真面目だが、読者がそうとは捕らえてくれない、というところだろうか?
個人的には、作者は大真面目であってほしい。
「藤岡弘、探検隊シリーズ」で、藤岡隊長だけは、ネタを知らされず大真面目で探検しているのではないか? と囁かれた、あの無垢の狂気的なものを期待してしまう。
「折原一の叙述とも、綾辻行人の館とも、俺の作品はタメを張れるぜ」作者にはそう思っていてほしい。実際にそうかもしれないではないか。
直前に「パラダイス・クローズド」を読んだせいもあるかもしれないが、私は、プロレスに取り決めがあることは知っていながらも、目の前で繰り広げられる闘いには、素直に声援を送り、技の痛みを感じ取れるような人間でいたい。
「あんなのは八百長だよ」「密室殺人なんてリアルじゃない」
そんなことをしたり顔で言うよりも、コーナーポストから飛んでくる相手を逃げもせず受け止めるプロレスラーを讃え、奇策を駆使して読者を楽しませようと(騙そうと)するミステリ作家の挑戦に拍手を送り続けたい。
そんな思いが溢れてしまい、内容からはちょっと過剰とも思える8点を付けた。
本格ミステリは本当に面白い。

No.9 5点 アイス・コーヒー
(2013/12/31 18:43登録)
海を挟んでつくられた二つの館・金赤館と銀青館で起こる、大量不可能殺人を描くバカミス。「ここまでやるか?!」をやってしまった感がある。
確かにメイントリックはダイナミックで、二転三転するストーリーには引き込まれるのだが、はっきり言ってその部分はどうでもいい。殺害方法に深くかかわってくるわけではないし、そもそもそんなに重要な部分ではないように思った。伏線についてはトリックが多すぎて話が部分的に意味不明になっているため、もはや解読不能。(再読すると、ある程度納得がいくが…こんなの分かるか!)
あとはそうとうに大変だったであろうあの部分だが、これは中々良かった。果たしてここまでやってしまう著者の作風を面白いと思えるかで評価は変わるだろう。これが「袋小路派」なのか…。
ところで、作中に出てきた『泉水館第四の秘密』のトリックは最高に面白いと思った。
ただ、やっぱり登場人物が多すぎるし、微妙。とりあえず他の作品も読んでみよう。

No.8 5点 蟷螂の斧
(2012/07/04 20:11登録)
バカミスといわれるものは読んだことがないので、どんなものかと手に取った1冊です。なるほど、こういうものをバカミスというのだなと納得しました。伏線もかなりあり楽しめましたが、マニアにはなれませんね。

No.7 7点 touko
(2011/04/03 22:03登録)
この作者のホラーや幻想小説系の作品でお馴染みのくどいレトリックが、あんな風にいきるとは。。大仕掛けなメイントリックのバカバカしさもさることながら、赤色の階層表現だけでも大笑い。
様々な小ネタまで楽しいバカミスでした。

No.6 5点 seiryuu
(2010/07/19 22:26登録)
「三崎黒鳥館白鳥館連続密室殺人」を先に読んでしまったからこちらは定番のミステリーっぽくみえた。
今回も労力をお察しします。
ラストは苦笑い。
お疲れ様でした(笑)

No.5 6点 シーマスター
(2010/02/07 23:31登録)
いいんじゃないかな。正統派バカミスということで。
バカミスの王道、これぞバカミス。

だけど、はじめの方で自分でネタバレしてるじゃん、この作者は。
ソレがなかったら、もっと驚けたし笑えたとも思うんだけどな。


一般教養が乏しい私は、本作で初めて「左近の桜、右近の橘」という言葉を知りました。
どんな本でも何かしらの収穫はあるものですね。

No.4 3点
(2010/02/05 14:31登録)
作者の情報としては本屋の平積みで時代小説家であることしか知りませんでしたが、調べてみるとバカミスでは有名なようです。しかも本作品のような変なミステリを書いているとは驚きです。
本書は金赤館、銀青館や奇妙な登場人物など舞台設定はよくできていて、それなりに雰囲気を出そうとしているところは好印象です。が、プロットなり、文章・文体なり、もうすこし読者をひきつけてくれるものがないと、たとえ驚愕の仕掛けや多数の伏線があってもマニア以外には空回りに終わってしまうでしょう。その程度の作品だと思います。まあバカミスですから、特定読者にだけわかってもらえればいいのかもしれませんね。
私もこういった作品がそれほど嫌いではありませんが(むしろ好きかも)、一般読者に対することを前提とすれば採点はこの程度が妥当でしょう。
それにしても、最後に明かされた仕掛けには疲れましたね(作者も読者も)。

No.3 6点 テレキャス
(2009/11/20 10:46登録)
倉坂の作品で一番楽しめた。
初めに言っておくけどバカミスです。
エピローグで大爆笑してしまった。
そりゃあんなことされちゃあ自暴自棄になりますわ(笑)

No.2 7点 江守森江
(2009/11/18 05:43登録)
全編が騙しの為の伏線で、作者が主人公(モデルは作者自身)に「袋小路と笑わば笑え。これも新本格だ!」と宣わらせた作品。
タイトル通りの“館”ミステリで読んで唸って下さい(笑)
途中まではガチな本格と思わせるが、作者の騙しのベクトルが完全に脱力&笑い方向を向いている。
ここまでバカミスに徹すれば清々しいし、一部ファンの大絶賛も納得出来る。
それでも、この作品で“抱腹絶倒”出来ない私は作者と波長が合っていないのだろう(←「三崎黒鳥館~」を読んで誤解だと認識した)
ミステリ云々より笑いの波長が評価を分ける辺りも正真正銘なバカミスと云える。
最後に明かされる手間を掛けた泡坂的仕掛けはバカミスに似合わず無駄に惜しい・・・。
※追記
上記の無駄に情熱を傾けるのが作者の真骨頂だと認識して+1点した。

No.1 5点 abc1
(2009/01/14 20:58登録)
これは、バカミスですよね? でもいい意味で脱力しました。最後の仕掛けは要らなかったような気がしますが。

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