海外/国内ミステリ小説の投稿型書評サイト
皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止 していません。ご注意を!

Tetchyさん
平均点: 6.73点 書評数: 1606件

プロフィール高評価と近い人書評おすすめ

No.26 6点 屍蘭 新宿鮫III- 大沢在昌 2005/07/10 01:14
第1,2作が「動」ならばこちらは「静」といった感じの作品でした。
確かに鮫島の刑事生命の進退を賭けたタイムリミットサスペンス要素もありますが、恐らくこれはあまりに静か過ぎる物語に作者が危惧して持ち込んだ設定のような違和感があります。
小説としての水準はクリアしていると思いますが『毒猿』を読んだ後では厳しいものがありますね。

No.25 10点 毒猿 新宿鮫II- 大沢在昌 2005/07/10 01:10
通常好評をもって迎えられたシリーズの2作目というものは「〜のジンクス」という方程式めいた呪縛があってエネルギーが失速するのですが、これは逆にジェットエンジンを搭載したかのような加速をもたらしました。
素直に作者の剛腕に恐れ入った次第です。
自信を持って他人に薦められる1冊ですね。

No.24 9点 新宿鮫- 大沢在昌 2005/07/10 01:07
警察小説の金字塔といっても過言ではないでしょう。
登場人物、舞台設定、事件など全てにおいて周到に練られているなぁと思いました。
文体は海外作品のハードボイルドと違い、意外にあっさりしているのが印象的でした。

No.23 6点 死体を買う男- 歌野晶午 2005/07/06 21:22
当時、あの佐野洋氏が高く評価した1作。
しかしそれほどの物とは思いませんでした。
乱歩に親しんだ方々にはノスタルジイ感じるところがあるのでしょうが、私もかつての乱歩作読者なのですが、雰囲気は愉しめるものの、内容にインパクトをあまり感じませんでした。
ついでに僕もタイトルの意味、解りませ〜ん。

No.22 5点 ガラス張りの誘拐- 歌野晶午 2005/07/06 21:17
これって師匠島田荘司の傑作『網走発遥かなり』へのオマージュでしょ?
しかしこれは作家としての力量の違いを見せつけられる結果になっちゃいましたね。
確かにすっと読める分、全く印象に残らないッス。

No.21 8点 動く家の殺人- 歌野晶午 2005/07/06 21:14
私にとってこの本はミステリ云々というよりも洋楽好きの心をくすぐる内容で評価しているようなものです。
劇団「マスターストローク」はQueenの歌の題名からだし(しかもマイナーな歌なのがすごい)、The Policeの“Every Breath You Take”を評価しているだけでもう作者と握手したくなりました(書評ぢゃないね、これ)。

No.20 5点 白い家の殺人- 歌野晶午 2005/07/06 21:05
実にオーソドックスな本格だったという印象が残ってます。
しかし第1作が「長い家」でこれがトリックに有機的に関わっていたのに対し、今回の「白い家」がトリックに関与していないのが気になりました。

No.19 4点 長い家の殺人- 歌野晶午 2005/07/06 21:02
だいたい皆さんの感想にあるようなことを感じました。
・タイトルでトリックが解る
・第2の殺人の真相はちょっと・・・
第1の殺人のトリックも部屋の名前のつけ方で6〜8割解ってしまうのでは。
信濃譲二はキャラクターとしては印象付けるために創りすぎている感が否めませんでした。

No.18 10点 ダレカガナカニイル・・・- 井上夢人 2005/06/25 23:35
当時書評家の誰かが「この作品を読んで涙を流さない人とはお友達になりたくない」なんてコメントしてました。
その是非は別として、結末にはやはりじ〜んとせざるを得ませんでした。
私はオウム真理教の例の事件のあとに読んだので、全てがあの事件に結びつくような感じがしていましたが、発表は事件前なんですね。
あまりのリアリティにびっくりし、予言の書みたいな畏怖を抱きました。

No.17 3点 ダリの繭- 有栖川有栖 2005/06/20 00:25
当時カドカワ・ミステリ・コンテスト(通称「ミスコン」)というイベントで文庫書下ろしで発表された作品。読者に10作品ほどの書き下ろし作品のうち、優れた作品を選んでもらうといった内容だったと記憶しているが、この作品で勝負するとはちょっと無謀すぎるかも(結局この「ミスコン」でどの作品が1位に選ばれたのか寡聞にして知らない)。
この繭にたとえられるカプセル・バスが欲しいと思った以外、特筆するところはないなぁ。

No.16 6点 マジックミラー- 有栖川有栖 2005/06/20 00:17
作者独特のペシミズムがこういう佳作にも加味されているのが○。飛行機をアリバイトリックに使うのは止めた方がいいかも。遅れるのが当たり前の乗り物なので。

No.15 10点 時計館の殺人- 綾辻行人 2005/06/13 23:53
学生の頃、行き着いた一つの真理がありました。それは「我々は時間に支配されている」という事。
その真理をトリックに結びつけるという荒業を成しえた綾辻氏は私にとって驚異的な頭脳の持ち主だと思いました。
時間を支配する人がいる!!これは純粋に驚きでした。
だからこの作品は私にとって至高の存在です。
どうして高価な時計を次々に壊すのか(もったいねぇ!!)?扉を開けてこれほどまでに驚くことって何!?これらの疑問を重力落とさずに応えてくれた作者に畏敬の念を抱きました。

No.14 8点 霧越邸殺人事件- 綾辻行人 2005/06/13 23:43
全てが論理的に解明される本格ミステリにおいて説明できない何かを残した本作。作者の好きなロジックと怪奇との見事な融合でしょう。
ただブランドオタクのごとく、骨董趣味をこれでもかこれでもかと押し付けてくる内容が玉に瑕。

No.13 4点 暗闇の囁き- 綾辻行人 2005/06/13 23:36
皆さん、評価が高いですね〜。
私は記憶が奥底から蘇ってくるのを字組で上手く表現したなぁというくらいしか記憶に残ってません。
もう一回、読み直してみよっかな。

No.12 5点 殺人方程式- 綾辻行人 2005/06/13 23:34
あの何気ない地の文が驚愕の結末に繋がるのには驚かされました。
しかし綾辻作品からケレン味が無くなると非常にあっさりしますね。なんか別の作家の作品みたいです。
私はこの双子探偵はあまり好きではありません。なんで名前が一緒なの(確かそうだったですよね)?

No.11 2点 人形館の殺人- 綾辻行人 2005/06/13 23:31
これは「館」シリーズではなくどちらかといえば「囁き」シリーズの部類かな。ここでくじけて『時計館の殺人』を読むのを止めると人生の大損失になるところでした。

No.10 3点 緋色の囁き- 綾辻行人 2005/06/13 23:26
もうこの「囁き」シリーズはもどかしくてもどかしくてストーリーが一向に進まないのが、気になります。
まるで夢の中で走っているような感じです。

No.9 8点 迷路館の殺人- 綾辻行人 2005/06/13 23:24
当時ミステリ初心者だった私にとって迷路のある館と作中作を意識した気合の入った装丁がもう無性に堪らなくて読んでいる最中、ニヤニヤしっぱなしでした。今にして思えば智迅さんの云うように現行の法律では絶対に許可されない建物ですね。
しかし「美少年のような顔立ち(うっ、記憶があいまい!!)」の描写はアンフェアだと思うのですが、どうでしょう?
皆さんの書評に一言も触れられていないのですが、私はこれが非常に引っかかりました。

No.8 5点 水車館の殺人- 綾辻行人 2005/06/13 23:16
大方の読者の方々同様、『十角館の殺人』の後に読んだ私にしてみればかなり落ちると思います。まず導入部から濃い設定だなぁと思いましたし、仮面をつけた主人ということで結末は例によって例のごとくでした。半分辺りでトリックも犯人も全て解ってしまいました。だから本格ミステリを初めて手品を見せられている側からでなく見せている側から読むことが出来た作品ですね。

No.7 10点 十角館の殺人- 綾辻行人 2005/06/13 22:55
犯人はあのメンバーの中の誰かはすぐに解ったんです。でもそれだけで犯人が解ったうちに入らなかったんですね。本当に世界が壊れる音が聞こえたような気がしました。

キーワードから探す