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Tetchyさん
平均点: 6.73点 書評数: 1602件

プロフィール高評価と近い人書評おすすめ

No.682 8点 バッド・プレース- ディーン・クーンツ 2010/01/26 22:01
今回もクーンツは非常に魅力的な導入部を演出してくれる。

ふと目が醒めると知らない所にいる男、フランク。
最初は簡単な依頼かと思われたあるコンピュータ会社の仕事で危機一髪の危難に見舞われる夫婦探偵。
このフランクの、見知らぬ場所で目覚めるという設定のオチがテレポートだったとき、『ライトニング』など散々使い古された手の亜流でしかないのかと思われたが、最後に明かされるフランク、キャンディらポラード一族の血縁のおぞましさにはかなりガツンと来た。

これほどの真相はかの名作『ウィスパーズ』に勝るとも劣らない。
これをフランク及びキャンディがテレポート能力を持つに至った事を原因付ける強引さ。これほど畸形遺伝子を並べると納得させられるから怖い。しかし、ここまでやると次はどんな手が残されているのだろうか?

No.681 7点 アイスバウンド- ディーン・クーンツ 2010/01/25 22:18
クーンツ初の本格冒険小説は、やはり他の作品と変わらず、実にクーンツらしかった。
欧米の水不足を北極の氷山の欠片を持ってくることで解消しようという田中芳樹の冒険小説を髣髴とさせる大胆な設定を皮切りに、いきなりの海底地震によって寸断された氷山に取り残されたプロジェクト・チーム、彼らを襲うのは皮肉にも自らが仕掛けた爆弾だった。しかも途轍もない嵐によってあらゆる救助は不可能。そして正体不明の殺人鬼がメンバーの中にいる。
どこまでも読者を飽きさせないこのサービス旺盛さ。あいかわらずメンバーの個性は類型的だが、読んでいる最中は気にならない。
アリステア・マクリーンに敬意を表した作品だというが、私は彼の小説を読んでいないので正当な判断はつかないけれど、どうもその域には達していないように思われる。
この過剰なるサービス精神が名作を残すのを妨げているように思われるのだが、どうだろうか?

No.680 6点 ウィンター・ムーン- ディーン・クーンツ 2010/01/25 00:14
クーンツがベストセラー作家として確立されているだけに、ストーリーが定型化しすぎていると痛感させられた。映画にすれば各々の登場人物の演じる俳優のイメージが固定化される思いもした。
導入部はいつもながら物凄い。いきなりクライマックスを迎える。
それから膨らむ主人公の周囲を取り巻くエピソードも興味深く、これを貫けばある意味、小説の大家としての地位も確立できるであろうと思うのだが、やっぱりクーンツは怪物や宇宙人が好きなんですねぇ~!
得体の知れない怪物の話は今までになく幻想的で想像力膨らむが、無敵度を強くしすぎたせいか、最後の対決は何ともしぼんだ内容になっている。ここがいつもながら作家としての脆弱さを露呈させている。

あと、主人公以外の登場人物の使い捨て癖が顕著だった。
エピソードや人物設定などを取り上げれば面白くなる要素ばかりなのだが、それらを十全に活かしきれないクーンツ。

No.679 4点 ハイダウェイ- ディーン・クーンツ 2010/01/23 00:30
もはや大ベストセラー作家としての地位を確立した後の作品であるのだが、どうも歯切れが良くない。
初期の作品群に顕著に見られる、盛り上げるだけ盛り上げといて結末が何ともあっさり、というか呆気ないという特徴ほどではないにしろ、あれほどヴァサゴとハッチとのシンクロニシティで恐怖感を盛り上げておきながら、対決が単に十字架で殴りつけて終わりとは何とも情けない。最後の最後で裏切られたとはこのことだ。しかも悪い意味で。
作者の狙いは、彼ら2人のシンクロニシティにまずオカルトめいた雰囲気を提示しておいて、ストーリー半ばで地獄から蘇ったヴァサゴがナイバーンが蘇生法で蘇らせた我が息子であることを示し、更にこのことでヴァサゴとハッチのシンクロニシティに一応の根拠を持たせ、これでファンタジーから現実レベルの域にまで引き落としながらも、最後の最後でウリエルとヴァサゴという名前を出すことで、やはりオカルトだったのだという二重三重の構成を持たせたのだろうが、全然効果が出ていない。
はっきりいって、最後のウリエルVSヴァサゴは蛇足だ。こんな真相なんていりません。
なんともまあ、すっきりしない結末でした。

No.678 10点 ウォッチャーズ- ディーン・クーンツ 2010/01/20 23:57
やられた。クーンツがこんな作品を書くなんて。

とにかく<アウトサイダー>にやられた。
クーンツの悪い特徴である素っ気ない結末で締め括られるわけでなく、カチッと最後のピースが当て嵌まるかの如く、素晴らしいエンディングを用意しており、心にずっしりとストーリーが残った。殺し屋ヴィンス、追跡者レミュエル、これら脇役が全てプロットに最後の最後まで機能しているのもクーンツにしては珍しい。

現時点でのクーンツ作品№1。

No.677 8点 ななつのこ- 加納朋子 2010/01/20 00:00
読み進めるにつれて謎のスケールが小さく萎んでいっているように感じた。いや正しく表現するならば、日常の謎よりも駒子を取巻く人物達の物語を描く事に力点がシフトしていったように感じた。

ミステリという視点から論じれば各短編での謎よりもやはり作品全てに共通する児童書「ななつのこ」の作者佐伯綾乃の謎こそがこの短編集で語りたかった謎だ。
そしてその謎は実に古典的で、敢えて云うならば「あしながおじさん」そのものだ。

しかしやはりオーソドックスとは思いつつ、この設定はやはり鉄板。特に加納氏の少女趣味溢れる物語構成とこのプロットは相乗効果で、実に心温まるお話となっている。
いまどき珍しい純粋かつ甘酸っぱい物語と行間から感じ取れる作者が本作に込めた想いに素直に賞賛を贈りたい。

No.676 4点 一角獣殺人事件- カーター・ディクスン 2010/01/17 08:50
長らく絶版しており、95年に国書刊行会から数十年ぶりの新訳再販となっていた幻の作品だが、メインに謳われている一角獣に殺されたとしか思えない傷に関する真相は正直肩透かし。日本人には馴染みのない凶器ゆえに長らく絶版だったのかと独断で納得。

しかも作品紹介は一角獣という実在しない怪物をモチーフにした事を前面に押し出し、一見カーの最たる特徴であるオカルト趣味を纏ったものだと思わせるが、蓋を開けてみればフランスを賑わす怪盗を捕らえる事が主眼の、HM卿の国際犯罪に携わる情報部の長という諜報活動の一面が色濃く反映された作品である。確かに原題も“The Unicorn Murders”と一角獣と名を冠しているが、やはりこの紹介は間違いだろう。この罪は大きい。

No.675 7点 帝都衛星軌道- 島田荘司 2010/01/16 03:01
本来であれば本書は中編集というべきだろう。しかし通常の中編集と違うのは、前者の表題作が前後編に別れ、しかも前編と後編の間にもう1つの中編「ジャングルの虫たち」が挿入されるという、極めて特異な特徴を持っていることだ。

そして表題作の後編で立ち昇るのは島田のライフワークとも云うべき、冤罪事件と日本の都市論だ。特に地下鉄について語られており、私もこの11月に東京に来て通勤に地下鉄を利用することになり、路線図を眺めて思ったのはなんともおかしなルートをしているなぁということだった。この素朴な疑問に1つの回答が得られた思いがした。

ただトリックとも云うべきトランシーヴァーの2つの謎は驚愕をするほどではないのが残念。

No.674 7点 ストレンジャーズ- ディーン・クーンツ 2009/12/24 23:49
上下合わせて1000ページ強の超大作でしかもクーンツにしては文字のぎっしり詰まった作品。

とにかくクーンツは冒頭が素晴らしく、今回もその例に漏れない。夢遊病の作家、突然遁走の危機に見舞われる若き女医、神を信じられなくなった神父、暗闇恐怖症のモーテル経営者など、一見何の関係もない彼ら・彼女らがある1つの場所に収斂していく手並みは流石。

冒頭はサイコ・サスペンス、続いて軍事スリラーに、そして最後はSFと、かなり贅沢な作品であるのは間違いなく、当時としてはクーンツの集大成的作品だったのかもしれない。しかし、最後がいやにメルヘンチックな締め括り方をしていたのと、やはりどうにも無駄に長いという感が拭えず、総合的には平均的な佳作だと結論に至った。面白くないわけではないんだけどねぇ…。

No.673 5点 ミッドナイト- ディーン・クーンツ 2009/12/22 23:52
今度のクーンツは人間が野獣に変身するというモチーフを用いたSFホラー物。しかし、内容は意外に浅かった。
物語があまりにも当たり前の方向に進んでいくのが面白くなく、しかもこれだけ当たり前に進むのに、680ページもの分量が必要なのか疑問。

最後の無形体のアメーバが死ぬのは蛇足のような気がする。私としては最後に生き残ったアメーバが闇の中で息づいている終わり方が一番余韻としては残ったと思うのだが。
ローマンという転換者の中にヒーローを設けたのは設定としては良かったが、なぜか魅力が無い。恐らく死ぬ間際まで負け犬根性が残っていたからだろう。
もう少し工夫が欲しかったな。

No.672 7点 ライトニング- ディーン・クーンツ 2009/12/22 00:37
クーンツにしては、という云い方は失礼かもしれないが、複雑なプロットの物語でかなり読むのも苦労をした。タイムトラベル物の一つなのだが、とにかく複雑な構成。
パラドックスに関してかなりの時間を費やして考察を行った節があるのだが、最後の敵クライトマンがクリーゲルのチャーチルとヒトラーに対して行った工作が成功した後にも存在していたのは何故?などという疑問もある。
先に読んだ『奇妙な道』にアイデアは似ていると思う。特に防戦に失敗して主人公が死亡した後に、別の手段でやり直しが効くところは正にそっくりだ。
いつものクーンツ作品と違い、事件解決後の後日談があるのも珍しい。

No.671 7点 マンハッタン魔の北壁- ディーン・クーンツ 2009/12/20 00:13
プロットは及第点だろう。登山中の事故で瀕死の重傷を負って自信を喪失した登山家がある事件を切っ掛けに困難に立ち向かいその自信を取り戻していくというストーリーに加え、連続殺人鬼、事故の際に身につけた千里眼の能力など、クーンツの味付けが溢れているし、殺人鬼が1人ではなく、2人が同一の犯行を行うというアイデアも秀逸だろう。さらにマンハッタンのビルを山に見立て、垂直降下するアイデアも主人公の設定と見事に呼応し、素晴らしい。
しかし、どこか響かない。
有りか無しかといえば有りだが、文庫で十分だというのも事実だ。

No.670 7点 球形の季節- 恩田陸 2009/12/19 00:09
物語は地方都市のありがちな風景と高校生のありがちな生活から超常的な内容へとシフトしていく。
その因子となるのがある能力を持った4人の高校生たちだ。
この辺の感覚的な用語や描写は後の常野物語に続くのかな?

そして彼ら彼女らが共有しているある世界、「あそこ」がある。そこは暗くて殺伐とした風景が広がっているだけのところなのに、何故か妙に落ち着く場所だ。それは誰もが思春期の頃に抱く逃亡願望、つまり「ここではない何処か」。
物語はどこか鬱屈とした日常から脱出したいと毎日もやもやとした気持ちを抱いている高校生たちが能力者藤田晋の勧誘によって教会へ集うところで終る。
このもどかしさを感じる物語の結び方こそが、身体は大人でも心は未熟な高校生たちが抱く、なんとも説明のつかない不安定な感情を思わせる。
これはこれでいいのだと私は思った。

No.669 5点 デイン家の呪い- ダシール・ハメット 2009/12/17 23:51
いわゆる“ファム・ファタール”物の系譜になるのだろうか。
ゲイブリエル・レゲットという女性に関わる者が次々と死んでいく。彼女の旧家であるデイン家の呪いなのかという、サスペンスと本格ミステリの妙味が合わさったようなプロットなのだが、登場人物が多すぎるのと事件の構造が複雑すぎて、最後の真相が明かされても、こんなの解るかい!と憤慨してしまった。
あと、悲劇のヒロインであるゲイブリエルがあまり、ほとんど魅力的でないのが難点か。
チャンドラーが書くとまた違った印象になったのだろうけれど。

No.668 7点 原始の骨- アーロン・エルキンズ 2009/12/16 23:36
今回は考古学の世界によくある捏造事件をテーマにした構成になっている。これは作中でも語られている実際の事件がモチーフになっているのだろう。

特に今回最も興味を惹いたのは作中に出てくるある有名な地名について。ネタとしては小粒だが、こういうの、けっこう好きだ。

しかしミステリの部分よりもシリーズを重ねるにつれ、余談の部分であった考古学の学術的薀蓄の方が面白くなってきているのだから、困った物だ。

そしてジョン・ロウの不在は痛い。彼がいないと物語のウィットが薄まった感じがするのだ。既に本国では次作が刊行されているそうなので、それにはジョンが登場している事を願うばかりだ。

No.667 7点 犬坊里美の冒険- 島田荘司 2009/12/16 00:05
本書の狙いは裁判員制度について、一般の人に馴染みの薄い裁判という仕組みを解り易く噛み砕いて紹介する事だろう。そのために犬坊里美というキャラクターを弁護士の卵とし、その他司法に関わる法律家の卵たちを配して、裁判官、検察官、そして弁護士それぞれの立場と役割を述べていく。

そして裁判に関わる事の意味が色々包含されてもいる。
歪んだ社会の構造、そして日本の弁護士が形を軽減したいがためにこの手の司法取引に応じる事が逆に真犯人を世にのさばらされているのだと島田は登場人物の口を借りて糾弾する。これこそが本書で最も語りたかったテーマだろう。

ただ法曹関係者が本書を読んだ時にどう思うだろうか?
メッセージは立派だが、修習生である里美が法廷で弁論を行ったり、最後のシーンの大団円など、夢物語のように思え、失笑を買うのではないだろうか。逆に云えば里美というキャラクター性からこのようなテイストを持ち込んだのかもしれないが、個人的にはいっぱしの法廷ミステリを期待していただけに何か物足りなさを感じる。

しかし本作における犬坊里美の年齢は27歳であるが、これがとても年相応とは思えないほど落ち着きがなく、涙脆い。
これでは二十歳前後の女性だし、せめて24までというのが正直な思いだ。
色々注文をつけたい作品だが、それでも最後のトリックには驚かされたし、何より伏線のさり気なさにビックリした。

No.666 7点 闇へ降りゆく- ディーン・クーンツ 2009/11/10 00:20
クーンツ得意のモダン・ホラーからファンタジー、幻想小説とその趣向は様々。
全7作の内、最も印象的だったのは最初の「フン族のアッチラ女王」と表題作。
特に前者は植物のような宇宙生命体の侵略物語がどう題名に結びつくのかが興味深く、その趣向に1本取られた感じだ(結局、内容的には大したことはないのだが)。
後者は家に現れる地下への階段というモチーフが秀逸。つまりこれこそが主人公の心の闇の深さのメタファーとなっており、人の悪意の底知れなさを仄めかして終わるラストも良い。

その他特殊な両手を備えた男の哀しみを描く「オリーの手」、実験で知能を備えた鼠の恐怖を描いた「罠」、異世界から来た熊の私立探偵とその異世界と現世との比較が面白い「ブルーノ」など前述のようにヴァラエティに富んでいるがずば抜けた物がないのも確か。

No.665 6点 祝福の園の殺人- 篠田真由美 2009/11/08 20:42
今回は中世イタリアの僻地の村に存在する豪奢な庭園。
作者あとがきによれば、前作『琥珀の城の殺人』が少女マンガ的だという思いもよらない評価を受けて、逆に徹底して少女マンガ的舞台設定、登場人物にしたとのこと。
篠田作品は2回目だったのでこちらに免疫が出来たようで、『琥珀の城の殺人』よりも浸れた。

しかし4件もの殺人事件、しかも3件は毒殺事件と本格ミステリのコードに忠実なのに、全く本格ミステリらしくない。
実際事件そのものよりも「祝福の庭」に込められた亡き美女エレオノーラの切なる思いに胸を打たれた。
しかしそんなエレオノーラが愛を捧げた相手がそれほどいい男かぁ?と首を傾げたくなるほど魅力的に描かれていないので、違和感があって仕方がなかったが。

No.664 5点 琥珀の城の殺人- 篠田真由美 2009/11/08 01:56
異色なのは18世紀の東ヨーロッパという日本ではなく異国、しかも現代ではなく中世を舞台にしている点だろう。この頃の価値観は現在とは全く違い、疑わしき者を公然と犯人に仕立て上げ、処刑する事が罷り通っていた時代である。
それはカーの『エドマンド・ゴッドフリー卿殺害事件』でも理不尽な裁判の様子が詳細に描かれており、冤罪などは当たり前だった。そういう風潮ゆえに成し得うる、このシチュエーション。
つまり身元不明の部外者を犯人に仕立て上げ、その無実を晴らすために探偵役を買って出る事になる状況はなかなかに斬新である。

その頃多く刊行された本格ミステリの例に洩れず、本書でも1つだけでなく、連続殺人事件が発生する。
吸血夫人バートリ・エルジェベトから引き継がれたという呪われし深紅の琥珀の首飾り、夜な夜な館の周囲を徘徊する亡き前妻の亡霊、消失した伯爵の死体と、甲冑を着た伯爵に襲われ、瀕死の重傷を負う侍従などなど、幻想味溢れる謎の応酬に作中に散りばめられた奇行と伝説めいた逸話が最後に謎の因子の1つ1つとなって表層からは見えなかった真のブリーセンエック伯爵家の姿、犯人解明、そしてさらに真犯人の解明、更に本書でしきりにその存在を謳われた琥珀の存在意義が溶け合って明らかに真相と、本格ミステリのコードに実に忠実に則った作品である。
しかし何故かそれらは上滑りで物語は流れていくように感じた。
やはり足りないのは「物語の力」だろう。人の心に物語を浸透させるフックのような物を感じなかった。
物語世界や登場人物たちも何となく一昔前の低迷期の少女マンガを読んでいるようだった。
そこまで云うと酷だろうか。

No.663 6点 奇妙な道- ディーン・クーンツ 2009/11/04 00:29
「奇妙な道」と「ハロウィーンの訪問者」を収録した作品集。
本書の大半を占める前者は自分の理想とする新たな人生を取り戻そうとするという男の再生譚なのだが、どうもこの設定は受け入れ難い。
失敗したらリセットできるという能力はいくらなんでもやりすぎでしょう。
これじゃハッピーエンドに終わるわけだ。
後者は他愛のない話で恐らくこれは児童向けの説教小説だろう。怪物を出すあたり、クーンツらしいといえばそうだが。
実に小粒な印象。

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