皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
バードさん |
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平均点: 6.15点 | 書評数: 326件 |
No.86 | 6点 | 暗黒星- 江戸川乱歩 | 2014/02/24 22:51 |
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面白かった、暗い雰囲気がひしひしと伝わってきてはらはらした。ただ全体的に突っ込みどころは少ないけど現代ミステリがあふれてる現代の人の目線からすると少しストレートすぎるかな、ということで点数は伸び悩んだ。
でもこれがでた当時だったら全体的にハイレベルな水準の作品だと思う。 |
No.85 | 6点 | 屋根裏の散歩者- 江戸川乱歩 | 2014/02/24 22:40 |
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とても有名な古典ミステリなのではや読んでおきたかったので少しハードルが上がっていたかもしれない。まぁ犯人の動機はだいぶ適当だと思ったけど乱歩さんの作品はこのくらい動機に対してドライでもあまり気にならない文体なのがいい。探偵が証拠をでっち上げて自白させるのは今現在ではいい手とはいえないが当時としては斬新だったのだろうか。 |
No.84 | 5点 | D坂の殺人事件- 江戸川乱歩 | 2014/02/22 10:08 |
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乱歩さんの作品の中ではイマイチ、ダミーの推理とは言っても縞々の服って・・・。まぁ特に言うことはない。 |
No.83 | 8点 | 陰獣- 江戸川乱歩 | 2014/02/22 09:55 |
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とてもおもしろかった、犯人の意外性がないのは長さ的にしょうがないがそれをふまえても良かった。
普通ミステリで未解決というか最後にもやもやさせてくるのは好ましくないと思うがこの作品についてはかえってそれが良かったのかもしれない。春泥の作品がもろ過去の乱歩さんの作品だったのもいいスパイスだった。 |
No.82 | 8点 | Xの悲劇- エラリイ・クイーン | 2014/02/17 20:23 |
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素晴らしいの一言、本当は10点つけたいけどYの悲劇をはじめクイーンの作品にはこれより上がまだあるので差別化をはかる意味でもこの点数。
ぶっちゃけクイーンは自分の中ではナンバー1! |
No.81 | 5点 | 地獄の奇術師- 二階堂黎人 | 2014/02/17 18:53 |
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カトリックで裏のある一族、隻腕の怪しい男、現場に残されるトランプ、数々の密室、偶然事件に巻き込まれる素人探偵、本格ミステリ好きなら涎を流しそうなてんこ盛りなんだが・・・、どうも少し料理の仕方が悪かった気がするなぁ。
不満点が結構あるけど一言にまとめるとプロットが甘い、この書き方じゃそう簡単に読者は騙されてくれないと思う。真犯人は割と最初から怪しいし事件の裏も隠しきれてない。最後の十戒のくだりもページがいたずらに増えるだけで不要だと思う。 デビュー作というのと舞台が懐かしい場所でほっこりしたので甘めに採点してこの点数。 |
No.80 | 7点 | ABC殺人事件- アガサ・クリスティー | 2014/01/29 10:12 |
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海外ミステリは多少読みにくくなりがちだがクリスティ作品は比較的読みやすい方だと思う。
この作品については自分は結構楽しめた、ただいくら暗示をかけても人間を操作するのには限界があるだろうと感じる人も多いと思う。そこは個人の感性ということになるから低評価の人の意見もわかる。 |
No.79 | 7点 | 二銭銅貨- 江戸川乱歩 | 2014/01/29 10:03 |
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読んだのは短編集だが表題作が二銭銅貨なのでここに感想を書かせていただく。点数は短編9本の平均だが二銭銅貨自体もちょうどこの点数。
暗号というのは大概こじつけになってしまうから長編で暗号がメインになると謎解きの説得力が弱い気はする、しかし短編だとさくっと読めるし乱歩さん特有の軽い文体とも相性が良かったと思う。 明智もいいけど松村というキャラももう少し見たくなった。 |
No.78 | 6点 | 幽霊刑事- 有栖川有栖 | 2014/01/20 06:20 |
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ミステリというよりはメロドラマな気もするがそれはそれで良かったと思う。なんというか最後のシーンではすっかり感情移入しててもの寂しかったなぁ。
ものすごく漠然とした感想になってしまったがこんな感想、小説のタイプとしては島田さんの「異邦の騎士」に似てるかな? |
No.77 | 8点 | 葉桜の季節に君を想うということ- 歌野晶午 | 2014/01/20 06:08 |
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歌野さんの作品の中では1、2を争う高評価を受けている作品なのでハードルはけっこう高めに設定した、しかしそんな高いハードルもこの作品は悠々と越えていった。
なぜおもしろいと思えたかと言われれば自分が典型的な中途半端に考えようとするミステリ読者だったからだろう。2章で古木節子がの話がでて以降中々本編とリンクしてこない、そこで麻宮さくら=古木節子かなと考える人が多数で自分もそのように考えたがさくらの登場するシーンで妹より若いとある。てことは違うかと思わせてからのラスト手前でのタネあかし、きれいに騙されたね。 元々話自体も面白く特に謎のない序盤から中盤にかけても退屈せずに読めた、それにくわえて肝のトリックが良く思えたからかなりの高評価につながった。ぱっと思いついた点数は9点だったがミステリとしては叙述一本だのみなところが唯一残念なところ、その分の1点を引かせていただいた。 |
No.76 | 7点 | 鳴風荘事件- 綾辻行人 | 2013/12/25 16:02 |
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殺人方定式の2冊目にあたる今作品、1冊目よりも自分好みだった。このシリーズはいかにロジカルに犯人当てをさせるかという点が重要なのでロジックで上手いと思わせてくれたこちらは前作より1点高くした。(個人的にはペンキの化学薬品アレルギーの隠し方と事件での利用のされ方が上手いと思う。) |
No.75 | 6点 | 水晶のピラミッド- 島田荘司 | 2013/12/25 14:45 |
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事件が始まってからは一気に読ませられた。糸をとおす隙間さえないドアや空中回廊の高さなどでピラミッド側から水攻めしたんだろうな~、とは思っていたがまさかピラミッドが〇〇〇とくるとは想像もしてなかった。
まぁ結局斜め屋敷も真っ青なそんなトンデモトリックは使われてなかったのだが、真の謎解きも含めて事件発生~解決までは楽しめた。(ただ今回は真相を途中で当てさせる気は全く無いようだが。) ただ全体を通して長い、特に前半の300ページくらいは本当に必要だったのか?という感じ。ギザの昔話はともかくタイタニックは真剣に退屈だった、結局怪物のミスリード(それもそんなに上手いやり方じゃない)にしかなってないことを踏まえると長すぎた。それらを考慮すると前半3~4点、後半7点くらいで間をとって6点くらいという印象。御手洗というシリーズ補正もかけてこの点数、ミステリとしては評価に困る作品だった。 |
No.74 | 6点 | 予知夢- 東野圭吾 | 2013/12/16 07:39 |
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基本的には同シリーズ1冊目の「探偵ガリレオ」と同じよみごたえだったが2話の霊視ると4話の絞殺るが上手いと思わせてくれたので「探偵ガリレオ」より1点アップの6点で。 |
No.73 | 5点 | 探偵ガリレオ- 東野圭吾 | 2013/12/15 07:43 |
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湯川助教授初登場のこの作品、科学、物理的見地から事件をときほどくのが今作品のテーマだがそれをふまえてこの感想、科学とミステリはやはり相性が悪いと思う。
よく科学捜査が発展した昨今では探偵は活躍させづらいといのは聞くがこの本読んで痛感した。新しい挑戦ではあったかもしれないが短編集としては並程度か平均やや下くらいの満足度。 |
No.72 | 6点 | ロートレック荘事件- 筒井康隆 | 2013/12/13 03:52 |
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約二ヶ月ぶりの読書だったのでリハビリ目的もかねてあまり贔屓にしてない作家のミステリを、ということで筒井さんのロートレック荘に白羽の矢がたった。だから実はそこまで期待はしていなかったのだが(失礼)面白かった、というより自分の好みのトリックで正直リハビリなんかに使って後悔した。ぜひ記憶をなくしてもう一度読みたくなった。
ただ自分の好みではあるがこのやり方はかなりアンフェアだと思うのと、こういうジャンルは騙された後自分で引っ掛け部分を探していくのも醍醐味なのだから解決部分の解説は正直蛇足。そこの点は減点させていただいた。何度も言うが個人的にはこういうのはかなり好き。 |
No.71 | 8点 | 容疑者Xの献身- 東野圭吾 | 2013/11/15 17:08 |
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今までのガリレオシリーズは小難しい物理トリックのよせ集めという感じで実はそれほど評価してなかった、しかしそれもあってかこの作品には完全にやられた。
メイントリックの種類をがらりと変えるというシリーズものとしてはある意味イレギュラーなやり方で、これまでの作品をよく読んでいた読者ほどびっくりさせられたと思う。 湯川の友人石神のキャラは素晴らしいかった、極端なキャラというものをしっかり堪能させていただいた。 |
No.70 | 8点 | 死者が飲む水- 島田荘司 | 2013/11/07 00:38 |
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御手洗シリーズを含む2つのシリーズに出てくる普段はわき役の男が奮闘したアリバイトリック、鮎川さんの「黒いトランク」がモデルなのは明らかだがこちらを先に読んだ。
自信満々の推理をするも犯人に論破されかけるあたりが御手洗のような超人キャラとの差で言葉につまりながらもなんとか解決に近づいていく様子は読者も探偵役と一体感を覚えられた。探偵役のキャラが凡人タイプなので雰囲気は渋いがそういった味以外にも実はアリバイトリックが堅実でかつ島田さんのオリジナル要素も組み込まれていてアリバイものとしてはかなりの良作といった印象。 |
No.69 | 5点 | スタイルズ荘の怪事件- アガサ・クリスティー | 2013/10/28 13:09 |
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読んでから結構たってからの感想なのでざっくりと、クリスティの中では普通というかビックリ箱要素が低いというかで印象に残りにくい。というか比べられる作品が凄すぎる。 |
No.68 | 6点 | 暗黒館の殺人- 綾辻行人 | 2013/10/28 13:02 |
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まぁとにかく長い、読み終わって達成感にかられたのはこの作品が初めて。
その長さをもってどのような壮大なトリックが待っているのかと思いきや中身の事件は割りと地味、それよりも浦戸家のおどろおどろしさの方が気になった。(少し幻想小説の気がある。)謎の数はいくらでもあるのでどこかで驚くことはできると思う、個人的にはメイントリックと中也の正体が良かったかな。特にメインの仕掛けは注意深く読めば気づけるはず。 総評すると館シリーズファンなら確実に読むべき大作、ただし一つのミステリとしては長さに耐えうる人のみ読むことをお勧め。 |
No.67 | 6点 | 黒猫館の殺人- 綾辻行人 | 2013/10/16 21:30 |
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館シリーズの中で人形館と並ぶスーパー変化球。今読んだらどうなるかわからんが当時は微妙な相違点に全く気付かない迂闊な読者だった。(今は少しは成長したと信じたい。)
「こんなアホみたいなのありか!?」と突っ込みたい人も多いと思うが自分はこういうのこそ館シリーズに求めるものだと思っているので問題なし、手記内の事件ははっきりいって大したことはない。 |