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take5さん
平均点: 6.58点 書評数: 361件

プロフィール高評価と近い人書評おすすめ

No.121 7点 いまさら翼といわれても- 米澤穂信 2018/11/14 17:28
ある高校の古典部の面々に起きる日常の謎。
それぞれの境遇にあった些細な事件が章毎に起きます。
若い人に読んでほしいですし、
若くない人にも何か感じるところがあるはずです。
表題作に代表される気持ちのよい良品が多いと感じます。



最後、千反田さんはバスに乗ったのか乗らなかったのか、皆さんはどう思われますか?

No.120 6点 東京下町殺人暮色- 宮部みゆき 2018/11/06 16:28
ティーン向けの『刑事の子』で読みました。
中1の子、父、家政婦さんそれぞれの
関わりや立場は宮部みゆきらしい筆力で
よく描けています。
ミステリーとしては弱めですが読みやすかったです。

No.119 7点 笑わない数学者- 森博嗣 2018/10/26 12:44
11章がなければ5点位でしょうか。
オリオンのトリックは皆さんおっしゃる通り
開始数ページで分かりますが、
世の中をどうとらえるか?
この本を読んでいる私とは?
と考える機会に7点です。

No.118 5点 絶望的 寄生クラブ- 鳥飼否宇 2018/10/19 17:11
◯◯的の中では、可もなく不可もなくの作品です。
筆者が言う通りバカミスで下品です。
しかし最終章は小説の叙述的な可能性が
見られ(斬新さは無いですが)ます。

No.117 6点 9の扉 リレー短編集- アンソロジー(出版社編) 2018/10/15 22:41
収録:『くしゅん』北村薫→
『まよい猫』法月綸太郎→
『キラキラコウモリ』殊能将之→
『ブラックジョーク』鳥飼否宇→
『バッド・テイスト』麻耶雄嵩→
『依存のお茶会』竹本健治→
『帳尻』貫井徳郎→
『母ちゃん、おれだよ、おれおれ』歌野晶午→
『さくら日和』辻村深月。

お題を出し合いリレーして書かれている短編集。
それぞれの作家さんらしさがよく出ているのですが、やはりラストのさくら日和が全体を調和させる名作と感じました。(細かい設定に難はありますが人物がよく描かれています。)

No.116 6点 死と砂時計- 鳥飼否宇 2018/10/14 21:14
異国情緒を満喫できる不思議な作品。
一話ずつの情景がよく描かれています。
最後はちょっと力業でしょうか。

No.115 6点 激走 福岡国際マラソン 42.195キロの謎- 鳥飼否宇 2018/10/07 09:53
深みにたどり着く必要のない
スポーツミステリーですが、
最後に気持ちよく終わるし
詠む甲斐ありました。
サクッと二時間程度で楽しめました。
少しだけ叙述トリックです。

No.114 6点 獄門島- 横溝正史 2018/09/24 08:59
戦争の影響が残る時代背景と
インシュラリズムばりばりの島の様子という
雰囲気を楽しめました。
特に『きち◯い』を巡る金田一の考察に唸らされました。
…で、6点なのは、やはりこちらの側がミステリーの刺激に馴れてしまったのでしょうか。

No.113 7点 カササギたちの四季- 道尾秀介 2018/09/17 18:06
4章からなる連作
春の章がかなり出来か良くないと思ったのですが、
夏、秋とうまく繋げて、冬で大団円です。
春だけ掲載誌が違うのは何かあったのでしょうか?
主人公の事件に対する推理がめちゃくちゃで、
相方がフォローを入れながら正しく解くというのは、
見た目より難しい構成ではないでしょうか。
最終章で、更に一捻りあるのですが余計に
コメディタッチである事が効いてきます。
救われる話がやはり好きなのだと実感しました。

No.112 7点 掏摸[スリ]- 中村文則 2018/09/16 15:11
登場人物が必死に生きているところが
伝わります。
外国で翻訳されて人気と聞きましたが、
裏社会を描いただけではない普遍性を
感じるのでそれも納得です。
200ページ足らずでこのでき。

No.111 5点 迷宮- 中村文則 2018/09/15 17:30
人間の内面を描こうとして、
それほど深みにたどり着けなかったという感じ。
何故なら登場人物の夫婦の歪みに無理があるからです。

No.110 5点 私の男- 桜庭一樹 2018/09/15 16:11
直木賞作品
叙述でさかのぼる二人の関係、
かつて幾つかの店を持っていた人物が主人公にやられるところが私の中の見所でした。

No.109 4点 百舌の叫ぶ夜- 逢坂剛 2018/09/09 17:43
なぜでしょう?
びっくりもしなかったし、
人間が書けているとも思えなかったのです。
皆さんの高評価に対して申し訳ないです。
警察機構についても他のものでもっと詳しく
ありますし。

No.108 5点 湖底のまつり- 泡坂妻夫 2018/09/03 06:01
普通は(物語に入って一人称として感じるところとすれば)ばれます。
しかし叙述トリックなので騙されます。というか気づかないのです。
という男女の有り様を描いた作品。300ページ足らずよくまとまっています。

No.107 8点 刑事のまなざし- 薬丸岳 2018/08/24 21:17
短編集としては最高峰の密度です。
これだけ人間を深く描きながらミステリーするのは、
筆者の技量ならびに熱意の賜物かと思います。
主人公が登場人物を励ます言葉に、
読者である私も踏ん張らなくてはと励まされました。
世の中色々あるんだ、でも…と、
人の弱さや切なさの先にある優しさが沁みます。

No.106 5点 倒錯のロンド- 折原一 2018/08/22 17:21
叙述トリックは、読み終わった時に読者が
読者論に起因する偏見の内省なり、
霧が晴れるような爽快感なりを
さりげない筆者の文体から感じ入る物が上等と考えますが、
これは騙すぞーが強すぎて…
文中に登場するアイリッシュやバリンジャーの作品の方が好みです。

No.105 6点 フィッシュストーリー- 伊坂幸太郎 2018/08/21 23:59
色々な作品の登場人物と少しずつ重なる
ところで親しみをもちながら読める短編集。
しかし多くの長編に比べて、印象は薄く、
やはり短編の名手は別にいると言わざるを得ません。
4作品中、表題作品が時間を前後させて話をつなぐ物です。
同様の展開では、別の著者による物を推す方多数でしょうか、
むしろ最終作品『ポテチ』が直球で心に残りました。

No.104 8点 重力ピエロ- 伊坂幸太郎 2018/08/19 18:20
家族を考える大きな幹に、
人類の系譜、二重螺旋構造、
ガンジー、バタイユ…という
繊細かつ躍動する枝葉が伸びる大木小説、
それらが決して重厚ではなく、
一見軽く書かれている事が、
読み進める手を一層速めます。
一気読み。

No.103 6点 片眼の猿- 道尾秀介 2018/08/19 00:49
ネタバレでしょうか


冒頭挿入される犬のくだりがあざといミスリードだとか、
読み返すと軽さが目立つ文体だとか、
確かにその通りなのですが、
登場人物に対する読者の思い込みを喚起しているのだとしたら、
それらは成功したと言って良いのではないでしょうか。
私の中では、その最高峰が『赤毛の男の妻』なのですが。


No.102 5点 連城三紀彦レジェンド2- 連城三紀彦 2018/08/12 11:06
綾辻、伊坂、小野、米澤四氏が選んだアンソロジーです。有名作品に掲載されている物から選ばれています。
各作品に対する四氏のコメントがあるのが面白いですが、特に珍しい作品がある訳ではありません。
ぼくを見つけて
菊の塵
ゴーストトレイン
白蘭
他人たち
夜の自画像
以上収録されています。

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take5さん
ひとこと
古今東西ミステリーは沢山ありますが、
すばらしい古典に出会った時、
人間が描かれている作品に出会った時に、
ああ読んでよかったと思います。
そういう作品に一つでも出会えればと、
このページを覗...
好きな作家
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採点傾向
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