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[ 警察小説 ] その鏡は嘘をつく 刑事・夏目信人シリーズ |
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薬丸岳 | 出版月: 2013年12月 | 平均: 6.00点 | 書評数: 3件 |
講談社 2013年12月 |
講談社 2016年03月 |
No.3 | 6点 | 名探偵ジャパン | 2019/07/08 10:58 |
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『刑事のまなざし』の夏目シリーズということで、また前作のような渋い味わいを楽しめるのかなと思ったのですが、まさかの結構狂気的な真相で、これはこれで別にいいのですが、「不意打ちを食らうと思っていなかったのに食らった」とでも言うべきでしょうか(事前に食らうと分かってたら「不意打ち」にならないだろ、という突っ込みは、まあ)
これは作者が狙ってやったことなのかはわかりませんが、王道の重厚なレスリングを味わいに、それを売りにしているプロレス団体の興業を観に行ったら、最後に凶器攻撃や電流爆破を使ったエクストリームな試合が出てきた、みたいな感じでした。 いえ、そういうのも嫌いではないですよ(笑) |
No.2 | 6点 | take5 | 2019/07/06 00:00 |
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昨年読んだ『刑事のまなざし』が良かった分、
期待が高かったですが、私にはそこまで感情移入できませんでした。 なるのも、そうあり続けるのも、医師という仕事がいかに大変かと思い知らされました。 |
No.1 | 6点 | E-BANKER | 2016/04/02 00:33 |
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連作短篇集「刑事のまなざし」に登場した東池袋署・夏目刑事。
忌まわしい過去を持ちながら、刑事として人間として真正面から事件と対峙する男。 そんな夏目刑事を探偵役とした初の、そして続編としての長編作品。 2013年発表。 ~鏡ばかりの部屋で発見されたエリート医師の遺体。自殺とされたその死を、切れ者と評判の検事・志藤は他殺と疑う。その頃、東池袋署の刑事・夏目は同日現場近くで起こった不可解な集団暴行事件を調べていた。事件の鍵を握るのは未来を捨てた青年と予備校の女性講師。人間の心の奥底に光を当てる、作者ならではのミステリー~ 実に作者らしいテーマの作品。 デビュー作「天使のナイフ」以来、事件の背景や動機に拘った作品を上梓し続けている作者だが、本作でも重いテーマをぶつけてきた。 “医師となる宿命を背負った若者たち”の苦悩と痛み・・・これこそが本作で提示された「現実」。 他人を命を預かるという重い責任を負うのが医師という職業のはずなのだが、現実はさにあらず・・・ということなのだろう。 冒頭から複数のストーリーラインが進行していく展開。 主役である夏目のほかに、本作ではもうひとりエリート検事の志藤が登場し、ふたりの捜査が別々に触れられる。 それらがどう絡み合っていくのかがプロットの主軸。 殺人事件と暴行事件、三人の予備校生と女性講師、冤罪の痴漢事件・・・ ばらばらに見えた幾つもの事実がひとつに収斂していくとともに、目を背けたくなるような背徳の事実が浮かび上がってくるのだ。 この辺りは作者の十八番ともいえる技だろう。 すでに地上波ドラマ化もされた本シリーズ。 それはやはり夏目の魅力に負うところが大きい。 本作と同時期に連作短篇集「刑事の約束」も発表されており、そちらも手に取る予定。 出来としては正直なところ前作のほうが上だと思うが、こちらも読み応えはあり。 (被害者の行動はかなりちぐはぐで理解し難いのと思うのだが・・・) |