皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
こうさん |
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平均点: 6.29点 | 書評数: 649件 |
No.22 | 4点 | 耳すます部屋- 折原一 | 2012/03/25 23:28 |
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読んだ当時不満だったのは異人たちの館の作中作が2編そのまま転用されていたことでした。この2編は出来もイマイチでこれを読んで「異人たちの館」を手に取ろうとする読者がそれほどいるとは思えないので入れなければ良かったと今でも思います。「異人たちの館」自体は評判は良くないようですがインタビュー形式の作品の中で個人的には面白いと思っていますがその面白さは作中作にあるわけではないのでかえって誤解を与えかねないと思いました。
あとはE-BANKERさんが丁寧な書評を挙げられてますがとにかくプロットの転用が多いことが気になりました。 |
No.21 | 7点 | 追悼者- 折原一 | 2012/03/25 23:16 |
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インタビュー形式にした作品群の中では上位に入る作品だと思います。こういったインタビューでみられる〇〇を上手く利用している点とあるエピソードのミスリードが上手く騙されました。タイムカプセル以降は読んでませんでしたが少なくとも冤罪者以降の作品では最も楽しめました。
ちょっと小技の様な印象もありますがこれだけ叙述作品オンリーなのによく考えたなあと感心しました。未読の「逃亡者」も読んでみようと思いました。 |
No.20 | 3点 | 倒錯の帰結- 折原一 | 2012/02/25 01:04 |
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構成の妙はあるかもしれませんが面白くなければ意味がないと読了当時思いました。先に文春だったかのベスト10を見ていたのでなんでこんな作品が2位(だったかな)なんだろうと非常に不満でした。
「首吊り島」はまあまあでしたが倒錯シリーズ全体としては尻すぼみ感が強いです。倒錯シリーズファンは当時こぞって買ったんでしょうけどこれで満足できたんでしょうか。以前のキャラクターに頼った作品でしょう。 |
No.19 | 6点 | 猿島館の殺人~モンキー・パズル~- 折原一 | 2012/02/25 00:52 |
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「モルグ街」などのパロディですが黒星警部シリーズらしい作品です。動機もこのシリーズならありだと思います。他の作家の作品なら何だ、と思うでしょうが。
「〇〇じゃが仕方ない」なんて横溝作品のパロディの部分もあります。 パロディに合わない方はこのシリーズ全体が合わないと思いますが個人的には結構好きです。 |
No.18 | 2点 | タイムカプセル- 折原一 | 2012/02/25 00:40 |
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そもそもミステリーYA!をジュブナイルと知らずに買った自分も悪いんですがここまで伏線を投げっぱなしの作品ははじめてで大変不満だった覚えがあります。再読していませんが折原一の中ではワーストに近い出来だと思います。 |
No.17 | 5点 | 疑惑- 折原一 | 2012/02/25 00:36 |
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kanamoriさんの書評を見て「タイムカプセル」以来久々に折原一作品の 「追悼者」を買おうと思って勘違いしてこちらを買ってしまいました。
交換殺人計画がこの中ではまあまあな印象でした。全体として小粒な印象です。石田黙のボーナストラックは個人的にはいいかげんやめたらどうかと思います。 |
No.16 | 6点 | 七つの棺- 折原一 | 2010/05/06 01:34 |
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密室パロディものとして黒星警部ものとして割と気に入っています。タイトルもばかばかしくていいです。 |
No.15 | 6点 | 螺旋館の殺人- 折原一 | 2010/05/06 01:29 |
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倒錯のロンド、倒錯の死角のパロディとして気軽に楽しめる作品だと思います。
ただエピローグの趣向は作者は他の作品でも何回も使っておりバリエーションが少ない叙述作品とはいえあまり連発してほしくはないです。この作品の方が発表は先なのでこの作品の問題ではありませんが。 |
No.14 | 5点 | 幸福荘の秘密―新・天井裏の散歩者- 折原一 | 2010/04/07 23:56 |
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その名の通り天井裏の散歩者の続編で、パロディとして楽しめるかがメインでしょう。個人的には折原作品は黒星シリーズ以外の続編はどれも一作目ほどは楽しめません。
郵便のトリックというか真相はそんなに都合よくいくか疑問です。 構成、展開はいつも通り、前作通りです。 |
No.13 | 5点 | 「白鳥」の殺人- 折原一 | 2010/04/07 23:41 |
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折原作品として読むとイマイチかもしれませんがかつて乱造されていたトラベルミステリに比べれば仕掛け、趣向がある分楽しめるかなあと思います。
プロローグの使い方は折原作品より中町信作品の様な味があり作品全体の出来はともかく構成は楽しめた覚えがあります。 |
No.12 | 4点 | 望湖荘の殺人- 折原一 | 2010/04/07 23:33 |
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最後の展開、構成は典型的な折原ミステリです。面白かったのは殺人者が下山したところくらいでしょうか。構成については予想通りである意味安心して読める作品ではあります。犯人が連続殺人をする必然性は全くなくその点もの足りないです。 |
No.11 | 6点 | 鬼面村の殺人- 折原一 | 2010/04/07 23:24 |
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難しい推理を披露してそれが外れて、エピローグでさらにひとひねりというのがお約束のシリーズですがミステリとしての出来不出来と関係なく結構好きです。
パロディですので全然合わない、面白くないという方もいると思いますが個人的には楽しめました。 |
No.10 | 3点 | 遭難者- 折原一 | 2010/04/07 23:15 |
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既に書かれている皆さんと同様ですが読み初めは形式というか構成が真新しかったですが追悼集にいつもの叙述トリックが仕掛けられて別冊で反転して、と勝手に期待して読んでいたので読み終わってなんじゃこりゃと思った記憶があります。発売順に読んでいたので「折原一らしくない」なあと初めて思った作品でした。 |
No.9 | 6点 | 天井裏の散歩者 幸福荘殺人日記- 折原一 | 2010/04/05 02:07 |
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乱歩の作品よりもむしろ山田風太郎の「誰にでもできる殺人」のパロディの印象が強く感じられます。
トリック、真相よりもそういった枠組みというか構成が読んだ当時気に入りました。「誰にでもできる殺人」を読んだ上で読むと受け入れやすいかなあと思います。 |
No.8 | 6点 | ファンレター- 折原一 | 2010/03/19 22:30 |
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元々パロディとして書かれていますので肩に力をいれずに読める作品だと思います。
本人はガイド本でボブランドールの「ファンレター」を挙げていましたがそこから手紙形式、狂人といった設定のアイデアを思いついたのかもしれません。 |
No.7 | 7点 | 沈黙の教室- 折原一 | 2010/03/19 22:23 |
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所謂折原作品の第二の特徴になったインタビュー形式を取り入れた作品の中では良くできた作品かもしれません。
ただ個人的には推理作家協会賞はこれより倒錯のロンドや倒錯の死角の方が折原作品らしくふさわしいのになあと当時思いました。 |
No.6 | 7点 | 倒錯のロンド- 折原一 | 2010/03/19 22:13 |
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折原作品らしい狂人のお話ですし楽しい内容ではないですが発売順に読んでいたので個人的には楽しめました。
読んでいて「しつこい作品」だなあと思いますがここまで徹底すれば大したものと当時は思いました。ただ加筆したあとがきは別にいらないなあと思いました。 再読して楽しめるかはわかりませんが。 |
No.5 | 4点 | 黒衣の女- 折原一 | 2010/03/19 22:06 |
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ストーリー、展開はいつも通りですが個人的には犯人が連続殺人をする必然性が欲しいです。この作品の様な犯人ならなんでもありですから。
いわゆる時間のずらしはミステリを読みなれている方なら予測範囲でしょう。 最後の下りはどちらでも構わないと読んでいて思いました。 |
No.4 | 1点 | 鬼頭家の惨劇- 折原一 | 2010/03/19 22:02 |
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これまでで最低の出来と思った作品です。舞台設定は悪くないと思いますがホラー(としていいかもよくわかりませんが)ではなくミステリと表記しているにもかかわらず展開、結末はミステリとはとても思えない出来栄えだと思います。
暗闇の教室 あたりからタイムカプセルまでは我慢しながら読んでいましたが低調で現在は全く読んでいませんしこの作品が最もつまらなかったです。 |
No.3 | 7点 | 漂流者- 折原一 | 2009/11/14 02:23 |
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チャールズ・ウィリアムズの「絶海の訪問者」と洋画の「シーラ号の謎」をモチーフとしていると思われる漂流物で更に「そして誰もいなくなった」のパロディでもある意欲作だったと思います。ただ叙述トリック物としてはそれ以前の作品ほど特長は出ていないとは思います。「絶海の訪問者」はサスペンス色が強い作品ですが同じようなシチュエーションでも折原一が書くとこうも違うのが面白いです。
漂流物は日本ではこの作品と泡坂妻夫の「迷蝶の島」がお気に入りです。 |