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[ 本格 ] ホックと13人の仲間たち 作者のレギュラーキャラクター各主役編を集成 |
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エドワード・D・ホック | 出版月: 1978年01月 | 平均: 7.00点 | 書評数: 1件 |
早川書房 1978年01月 |
No.1 | 7点 | mini | 2009/02/28 10:53 |
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現状ではホーソーン医師からホック入門する読者が多いが、一昔前はホックと言えば怪盗ニックだった
この短編集は数多いキャラの中から代表的な13人を選び1人1作で早川書房が独自にまとめたもので、ホックという作家を多角的に知りたければ最も適した短編集と言えるだろう 西部探偵ベン・スノウは早撃ちガンマンで、「ストーリーヴィルのリッパー」はトリックとプロットだけで勝負するホックにしては珍しく人生の哀愁まで感じさせる話だが、収録作の中では最も私の好みだ スパイのランドは、創元から短編集が出たサイモン・アークなどよりも、こっちをまとめて欲しかったなと思うキャラで、スパイという肩書きに誤解してはいけない スパイと言っても現場の工作員などではもちろんなく、諜報部管理職の公務員といった感じで、諜報戦にまつわる謎を頭で解くいつものホック王道パターンである 私はこのランドこそホックの持ち味が良く出ているキャラだと思うのだが、それは収録の傑作「ランド危機一髪」を読んでいただければお解かりだろう コンピュータ検察局は近未来が舞台の長編用キャラで、長編が苦手なホックには長編が4作しかないが、有名な「大鴉」を除く残りは全てコンピュータ検察局ものなのだ その代わり短篇はたった1作しかないので収録作は貴重品である レオポルド警部は本来ならば怪盗ニックやサム先生と並ぶ存在で短篇総数も多い 以前に講談社文庫から出た短編集が絶版なので早川か創元が何とかして欲しいところなのだが ただ収録作「孔雀天使教団」は出来が悪く、真相はバレバレで私は序盤の数ページで作者の意図を見破っちゃった 短篇総数の比率などを考慮すると、レオポルド警部、怪盗ニック、ホーソーン医師で3大キャラと言えようか これに私立探偵アル・ダーラン、オカルト探偵サイモン・アーク、西部探偵ベン・スノウ、スパイのランド、ジプシー探偵ミハエル・ウラドを加えてホック8大キャラでしょうな でもホックのキャラって設定は変えても性格が皆似てる気がするんだけどね |