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[ 本格/新本格 ]
京都「時代祭り」殺人事件
朝見大介シリーズ
高柳芳夫 出版月: 1990年02月 平均: 6.00点 書評数: 1件

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徳間書店
1990年02月

No.1 6点 nukkam 2025/07/08 15:29
(ネタバレなしです) 高柳芳夫(1931-2023)は1990年に朝見大介シリーズ第3作の本格派推理小説である本書とスパイ・スリラーの「マルタの鷹を撃て」を発表したのを最後に作家活動をやめてしまいます。出版社との関係が悪化したのが原因と言われているようです。京都の時代祭りで巴御前役の女子大生が突然落馬して、手当の甲斐なく死んでしまします。その後青酸カリによる毒死であることがわかりますがどのように毒殺されたかの謎が朝見を悩ませます。被害者の友人も殺されますが、今度は死体が歩いたかのような謎が突き付けられます。毒殺トリックは某海外ミステリーの古典的トリックと見せかけて捻りを入れています。その捻りも古典的ではあるのですが。第2の殺人の真相は偶然の要素を織り込んでいるのが評価の分かれ目になりそうです。終章のどんでん返しが実に大胆なのも印象的ですが、それまで築き上げた重苦しい雰囲気を唐突にすっきりさわやかにして幕引きさせたのにはそれ以上に驚きました。


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