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[ 本格/新本格 ]
津軽富士殺人事件
高柳芳夫 出版月: 1986年06月 平均: 6.00点 書評数: 1件

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徳間書店
1986年06月

徳間書店
1989年08月

No.1 6点 nukkam 2021/09/10 08:03
(ネタバレなしです) 1986年発表の本書は、海外が舞台になる作品の多いこの作者には珍しく日本を舞台にしています。といっても被害者はドイツ人ですけど。序盤の展開がやや変わっており、主人公である推理小説家の朝見がこのドイツ人を殺そうとします。泳げないはずの被害者を首尾よく弘前城の濠に突き落として犯行に成功したつもりでしたが、何と被害者は全然離れた線路で轢殺死体となって発見されます。朝見の殺人動機説明は簡潔過ぎるし、やってもいない犯行容疑のプレッシャーも弱いです。幻の女トリックも計画的だったのか場当たり的だったのか微妙です。とはいえ最終章ではそれなりに論理的な推理が披露され、偶然のきっかけで解決に向かうが既に朝見の頭の中に推理が出来上がっていたという第14章冒頭での説明はなるほどと納得できた本格派推理小説でした。


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高柳芳夫
1988年05月
陰府からの使者
平均:5.00 / 書評数:1
1987年02月
ロマンチック街道殺人ルート
平均:6.00 / 書評数:1
1986年06月
津軽富士殺人事件
平均:6.00 / 書評数:1
ローレライの幽霊船
平均:6.00 / 書評数:1
1985年11月
古都の殺人
平均:5.00 / 書評数:1
1985年03月
闇からの呼び声
平均:6.00 / 書評数:1
1984年06月
維納の森殺人事件
平均:6.00 / 書評数:1
1984年01月
「ラインの薔薇城」殺人事件
1983年06月
日本大使館殺人事件簿
平均:6.00 / 書評数:1
1983年01月
摩天楼の弩
平均:6.00 / 書評数:1
1982年10月
ベルリンの女
平均:5.00 / 書評数:1
1981年09月
ベルリンの柩
平均:5.00 / 書評数:1
1981年03月
ライン河の白い霧笛
平均:6.00 / 書評数:1
1980年11月
影を裁く日
平均:6.00 / 書評数:1
1979年09月
プラハからの道化たち
『禿鷹城(ガイエルスブルク)』の惨劇
平均:5.50 / 書評数:2
1977年03月
ライン河の舞姫
平均:6.00 / 書評数:2