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[ 本格/新本格 ]
ベルリンの柩
草葉宗平シリーズ
高柳芳夫 出版月: 1981年09月 平均: 5.00点 書評数: 1件

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講談社
1981年09月

新潮社
1985年01月

No.1 5点 nukkam 2017/04/19 19:58
(ネタバレなしです) 高柳芳夫はシリーズ作品への関心はそれほど高くなかったように思いますが、その中では4つの短編集で活躍する草葉宗平のシリーズが記憶に残ります。本格派推理小説の作品が多いですが時にはスパイスリラー要素が混じります。草葉はドイツ(当時は西ドイツ)やオーストリアの外交官という設定で、外交官出身の作者ならではのプロットが楽しめます。一般の日本人と比べて東ドイツへの出入国が容易であるなどの外交官特権の描写もありますが、むしろ苦労人描写の場面の方が多いですね。また探偵役として快刀乱麻の活躍を見せるかと言えば必ずしもそうではなく、4つの短編を収めた1981年発表の第1短編集である本書ではどちらかといえば草葉以外の人物のお手柄だったり、国際的な事件ゆえに最後は組織的にうやむやにされてしまったりと主人公としてはやや心もとない面も見せています。等身大の人物として読者の共感を得やすいですが、華やかなヒーローを期待する読者には物足りなく映るかもしれません。


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