home

ミステリの祭典

login
spam-musubiさんの登録情報
平均点:5.70点 書評数:192件

プロフィール| 書評

No.112 6点 探偵映画
我孫子武丸
(2009/11/16 11:40登録)
推理小説としてはかなり異色ではありますが、
この作者らしいコミカルな雰囲気の作品。

映画に詳しくないんですが、この仕掛け自体、
そんなにスゴイことなのでしょうか??


No.111 7点 黒の貴婦人
西澤保彦
(2009/11/10 16:52登録)
タック(の推理)のキレキレっぷりが
短編らしくて爽快。かなり楽しめた。

ただ、短編だといちいち4人の関係を細かく説明しないので
シリーズものとして読んでいない人にはきつい。


No.110 4点 誰か Somebody
宮部みゆき
(2009/11/04 20:12登録)
あっさり始まり、あっさり進み、あっさり終わった。
小品、佳作、といった感じ。
ミステリーとして評価する作品ではありません。

かといって、主人公を始めとしてとりたてて魅力的な
登場人物もおらず。
作者が好きなだけに肩透かしをくらった印象。


No.109 6点 パーフェクト・ブルー
宮部みゆき
(2009/10/17 16:42登録)
筆者お得意の、少年冒険活劇(?)。
処女長編からこのパターンだったんだなぁ、といささか感慨深い。
純然たる推理小説というよりはサスペンス風味の強い内容。
読みやすく、かといって軽すぎず、読み始めたら止まらない
文章も最初からだったんだなぁ。

と、一応満足して読了しましたが、どうもこの、真犯人(?)の
やったことに今ひとつ納得がいかない。他の子どもたちのためを
思って、と言うが、そのために○○に火をつけたり、
その友人を殺したりというのはちょっと非道が過ぎる。
最後の最後で感情移入ができず拍子抜け。

それ以外は、加代ちゃん一家+信也+犬コロで探偵物としてシリーズ化することが
できそうなほどキャラが可愛らしく、そのおかげで読後感も
爽やかなものになりそうだっただけに残念。


No.108 4点 消える「水晶特急」
島田荘司
(2009/09/24 19:28登録)
いくら真夜中とはいえ、東京ですよ?
見たこともないフォルムの列車が、電車が走っていないはずの時間に走っていたら
果たして目撃者が一人で済むでしょうか?
山手線を走ったんですから、新宿の大ガードだとか、渋谷のスクランブル交差点あたりとか…
東京舐めんなっていう感じがしてしまいました。

また、主人公(?)の女性(列車に乗っていない方)が、友人の女性を助けたいのは
わかるが、「単なる親しい友人」に過ぎないため、なんというか動機が平板な感じ。

今ひとつでした。


No.107 6点 連鎖
真保裕一
(2009/09/13 11:17登録)
ホワイトアウトを読んだ後でこれを読んだのですが、ミステリらしいミステリという
感じがして、こちらのほうが好みですね。

全編に漂う緊張感や精緻な筆致。普通デビュー作というと、
「突っ込みどころは色々あるけど、エネルギーを感じる」ような
作品がアタマに浮かぶのですが(例:占星術、十角館)、
この人の完成度は本当にスゴイ。


No.106 6点 寝台特急「はやぶさ」1/60秒の壁
島田荘司
(2009/09/13 11:10登録)
さすが島田さんで、単なる時刻表トリックとは違い、本格らしい
雰囲気を漂わせた作品。

こっちのシリーズは初めて読んだが、やっぱり御手洗潔がインパクトありすぎで
どうしても、普通の人だな~、という感じがしてしまった。


No.105 7点 仔羊たちの聖夜
西澤保彦
(2009/09/06 10:18登録)
タカチ過去清算編。ボアン先輩たちとの出会いエピソードもあり、
シリーズものとして非常に興味深かった。タックとの心理的繋がりも
本編から一気にすすむ。

ミステリとしての印象はそれほどでもないというのが正直なところ。
青春若者葛藤群像(?)という印象が強い。


No.104 6点 冬のオペラ
北村薫
(2009/08/20 21:58登録)
主人公の性格のせいか、淡々とした印象。

表題作も、トリック自体は本格と呼べるレベルだが、
スリリングな場面も特になく、冬の京都の風情の中で
ゆるゆるとストーリーが進行していく。
たまにはこういうのもいいかも。


No.103 8点 ホワイトアウト
真保裕一
(2009/08/03 12:48登録)
途中間延びしたような箇所もなくはないものの、この作者の文章は本当に
緊迫感を切らさずに一気に読ませる。
実に面白かったけれど、あの男性についてはできればすっきりした幕切れを
用意して欲しかったなぁ…。あまりに救いがない感じがします。
それ以外は、エンディングのまとめ方も実にキレイで読後感がよかった。


No.102 4点 仮面劇
折原一
(2009/07/29 17:49登録)
淡々と進んで、淡々と終わった印象。
(以下、ネタバレ)
第1章はある男性の名前がわからず、Mというイニシャルで表記あれている。
第2章の頭で、Mというイニシャルの男性が出てくるが「こいつがMなら
わざわざイニシャルにする必要はないよな」と思えば、この後の展開は読めてしまう。

最後にもう1段階どんでん返しが待っているが、まぁ「ふーん」といった程度。イマイチでした。


No.101 8点 盗聴
真保裕一
(2009/07/17 14:27登録)
この作者、初めて読みました。ホワイトアウトなどの長編が有名なの
で、短編集ということでそれほど期待していませんでしたが、
すっごい面白かった。

あれだけのページ数で、あの題材でよくここまで、と思えるほど、
しっかりした構成と最後のどんてん返しが用意されています。
個人的には「再会」「タンデム」が特に好き。
これは長編も読まなくては!


No.100 3点 笑う怪獣 ミステリ劇場
西澤保彦
(2009/07/06 17:06登録)
おちゃらけはおちゃらけでいいとしても、ただのおちゃらけではなくて
「おちゃらけのように見せかけて本格」みたいな部分もあって欲しかった。
まぁたまにこういうのが入ってくるのは覚悟の上w


No.99 7点 殺人方程式
綾辻行人
(2009/06/27 21:27登録)
社会派とか、色々なのを読んでいた後でこの本を読んだので、すごくすっきりした。
本格らしいというかこれぞパズラーというか。これくらい大胆だと気持ちいい。
犯人がわかったときの衝撃も久しぶりに味わった。


No.98 4点 白と黒
横溝正史
(2009/06/23 14:21登録)
クライマックスのないまま終わってしまったような印象。
「白と黒」という言葉にああいう意味があるというのも、
比較的常識なの?わたしは全く知らなかったので
読んでもピンと来なかったです。


No.97 6点 生首に聞いてみろ
法月綸太郎
(2009/06/20 11:44登録)
拡げに拡げた伏線をきっちり回収し、話の筋としてはとてもまとまっていると思う。
ただ、話の筋がまとまってはいるものの、ただそれだけ。犯人のキャラクターがあまりにも弱すぎるし、
結末にただの1つも驚きがないため、読む側としてはカタルシスをえるのが難しい。


No.96 6点 クライマーズ・ハイ
横山秀夫
(2009/06/03 16:30登録)
とても面白い小説だと思います。
が、謎解きといえるのは、友人が死んだ理由を
突き止めるくだりくらい。
それも、社内の人間関係の醜さを際立たせるための
設定に過ぎず、謎解き自体がこの本のテーマでは
ありません。
このサイトにあるべき小説ではないのでは?


No.95 5点 レベル7
宮部みゆき
(2009/06/03 12:31登録)
タイトルから、SFものかと勝手に想像してたら違いました(笑)。
ミステリというよりはサスペンス要素が強いかな。
読みやすい文章と様々な伏線で、あっと言う間に最後まで読ませます。さすが。
とはいうものの、真の主人公の目的は成就されますが、その手段にはちょっと疑問。

あそこまで大掛かりで、運頼み要素の強いやり方はいかがなものか、という気がして
しまいました。もし冒頭で2人が警察へ行ってしまったら…もし途中で記憶が戻ったら…
もし誰か一人が寝返ったら…、という不確定要素が多すぎませんかね。
ということで最後のハッピーエンドも今ひとつすっきりしませんでした。


No.94 5点 夜歩く
横溝正史
(2009/03/09 11:39登録)
読み始めの段階で、「あれ、一人称なんだ。八つ墓村と同じだなー。」とは思ったんですけどね。
地の文まで…とは思いませんでした。

個人的にはやっぱり「ずるい」感が否めません。


No.93 9点 犬神家の一族
横溝正史
(2009/03/05 14:23登録)
真犯人、身分を詐称した男、それぞれに悲劇があり、
偶然に偶然が重なった起きた悲劇。真の悪人は誰もいない。
なのに、なんともいえないおどろおどろしい雰囲気の中、
信州の湖畔で繰り広げられる惨劇…

粗を探そうと思えばいくつも見つかる気がするものの、
そんな細かいことは置いておいて、横溝の代表作を
堪能させてもらった。

192中の書評を表示しています 81 - 100