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ミステリの祭典

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黒の貴婦人
匠千暁シリーズ

作家 西澤保彦
出版日2003年11月
平均点5.75点
書評数8人

No.8 5点 虫暮部
(2022/11/03 12:52登録)
 今更の話だが、人間関係やそれに伴う感情の描き方が説明的で硬い。この作者のいつものパターンと言う感じで、特筆すべき1編は見出せなかった。

No.7 5点 E-BANKER
(2017/04/24 21:09登録)
”タック&タカチ”シリーズの三番目に当たる短篇集(とのこと)。
このシリーズの「迷走ぶり」(版元がいくつもに別れるやら時間軸の飛び具合etc)が作者あとがきに書かれてあるのが興味深い(?)
2003年発表。

①「招かれざる死者」=本シリーズの特徴とも言える「タックの飛躍した想像」が発揮される作品。そもそもこういう舞台で殺人まで犯そうかという奴なんているのか、甚だ疑問。
②「黒の貴婦人」=物語に出てくるのは「白の貴婦人」。いつも同じ居酒屋に決まった時間に現れる「貴婦人」の謎に迫る・・・ということなのだが、いつの間にかタカチのキャラクター解析のような話になっていた。
③「スプリット・イメージまたは避暑地の出来心」=中編といっていい分量の作品。かといって特に力が入ったようには見えない。殺人事件云々よりもタックの料理の腕前の方が気になる・・・
④「ジャケットの地図」=名前も明かされないまま登場する人物は、当然○○○。特段どうということもない作品。
⑤「夜空の向こう側」=何だかsmapの曲名みたいだけど、全然関係なし。小ネタのような作品。

以上5編。
ミステリー的にどうだというよりは、タックとタカチをはじめとする登場人物たちのその後が描かれたシリーズ作品という側面が大きい。
それだけ、シリーズファンにとっては堪らないのかもしれないけど、そうでもない私のような人にとっては「ふーん」という感想になる。
でもまぁ、シリーズ化するなら、タカチのような美女は必須なんだろうね。
男性としてはどうしても気になってしまう。
(ついつい登場人物を自分と置き換えて読んじゃうから尚更だけど・・・)
そこは、やはり作者の勝利なんだろう。

ミステリーとしての本筋は特段語るべきところはない。
短編らしいアイデアもないし、見るべきところはなし。
でもやっぱり気になる、タックとタカチのその後・・・って完全に作者の術中に嵌っている・・・

No.6 5点 Q-1
(2012/07/04 20:52登録)
特に真新しさも驚きも感じられませんでしたが、
後半の二作は好きでした。

まあ最早、ミステリとしてではなく、
登場人物達の成り行きを見届けたい一心で読んでいます。

No.5 6点 白い風
(2010/12/10 17:45登録)
ここまでくるとミステリ的に楽しむよりタックとタカチの関係を中心に4人のその後などが気になりますね。
そう意味で「黒の貴婦人」と「夜空の向こう側」が楽しめたかな。
ミステリ的には「スプリット・イメージ」が面白いと思ったね。

No.4 7点 spam-musubi
(2009/11/10 16:52登録)
タック(の推理)のキレキレっぷりが
短編らしくて爽快。かなり楽しめた。

ただ、短編だといちいち4人の関係を細かく説明しないので
シリーズものとして読んでいない人にはきつい。

No.3 6点 ぷねうま
(2009/05/29 02:11登録)
まあ、可もなく不可もなく。
この人のシリーズものの短編集は毒にも薬にもならない。
けなしてるわけじゃありませんが。

No.2 6点 VOLKS
(2008/07/30 21:23登録)
タックシリーズもここまでか・・・と、感じるまとまりかたが残念。逆に、このシリーズをはじめて読む人には読みやすい連作短編かもしれない。

No.1 6点 なの
(2004/09/26 20:25登録)
タックシリーズですが、ちょっと小粒な感じです。
シリーズ間の空白を埋める作品集だからとは思いますが・・・。
どうもちょっとすっきりしない感も。
中篇『スプリット・イメージ または避暑地の出来心』は、相変わらずの百合スキーぶり・・・いや、私も大好きですが(笑)

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