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ミステリの祭典

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斎藤警部さんの登録情報
平均点:6.69点 書評数:1472件

プロフィール| 書評

No.292 7点 世界短編傑作集3
アンソロジー(国内編集者)
(2015/09/10 09:41登録)
「毒チョコ」に萌え切れない私も「偶然の審判」では大萌えです。本作だけなら10点満点もいいとこ。
他にも「茶の葉」「密室の行者」「二壜のソース」等々、輪郭のくっきりした勝負作が目白押し。粒揃い(やや大きめ)のアンソロジーですね。


No.291 8点 スナーク狩り
宮部みゆき
(2015/09/09 07:26登録)
疾走するサスペンスだね。 よく締まっている。 圧倒されますよ。


No.290 7点 長い長い殺人
宮部みゆき
(2015/09/09 07:21登録)
そこはかとなく明るい空気漂うサスペンス。本格要素も有り。愉しいです。
結末で特に驚いたりもしませんが、じゅうぶん許せます。

でもね、【ここからネタバレ】外界の様子が一切見えない「お財布」が語る物語なんだから、それも一つでなく幾つもの「お財布」がリレー形式で語るんだから、何らかの叙述トリックを仕掛ける余地も充分あったと思うんですけどね。


No.289 7点 頼子のために
法月綸太郎
(2015/09/09 07:10登録)
後味悪い結末はかなり早い段階で見え隠れしましたが、それでも充分愉しい読書でした。


No.288 4点 死体を買う男
歌野晶午
(2015/09/09 07:05登録)
古(いにしえ)の文人たちが語り合う趣向は面白いですけど、ピリッとしない小説でしたね。 凝った構成も収束も、わたしの感性には空回りとまで行かずともさほど驚けず。


No.287 9点 葉桜の季節に君を想うということ
歌野晶午
(2015/09/09 06:59登録)
例のフレーズにぶち当たった刹那、周りの空間がぐにゃありと捻じ曲がる感覚に襲われました。旅先(静岡県)のラーメン屋のきれいなトイレ個室内での出来事でした。まさかの衝撃に続いてじんわり押し寄せる感動がまた掴んで離さず、ミステリ小説としてのバランスがどうこう、なんて疑問は衝撃と感動の不可解な融合感覚がもたらした未知の巨大エネルギーで木っ端微塵に吹っ飛んでいましたね。
これが、叙述と社会派と恋愛小説の見事な三角融合というものかしら。 中村憲剛の愛書だというのも個人的にポイントが高いです。


No.286 8点 ゼロの蜜月
高木彬光
(2015/09/09 01:26登録)
社会悪を良い意味でダシに使った「人蟻」などに較べると「0蜜」は本腰の入った社会派ミステリと言え、強力なサスペンス持続に謎解き要素も堅調、如何にも古式ゆかしいA級オーラの漂う逸品。


No.285 7点 人蟻
高木彬光
(2015/09/09 01:15登録)
言うほど社会派魂は求め得ないが、先の大戦から繋がる大規模悪事を起爆剤に使った、人間達の因縁蠢く昭和サスペンスの力作。


No.284 2点 失踪当時の服装は
ヒラリー・ウォー
(2015/09/03 16:19登録)
こりゃ私にはダメでした。全く面白い所が見つからない。
地味な捜査の物語は好きですけどね、この本はなんだか、捜査の模様を物語興味度外視でつらつら並べてる文書みたいで。
私にとってはブランドの「ハイヒールの死」に通ずる上滑りの退屈感でした(作品のタイプはまるで違うけど)。
中身とはまったく別の経緯で、想い出深い本ではあるんですけどね。


No.283 3点 黄金を抱いて翔べ
高村薫
(2015/09/03 15:09登録)
琴線に触れずじまい。 所々、気を引く描写はあった。
折角の大型犯罪物語ですが、とうとう最後までわくわくしませんでした。 登場人物のキャラクターは巧みに書き分けられているし、格調高めの文体も素敵だが、それでもきっちり楽しめなかった。 
そのむかし旅先でふらっと買って読んだ本なので、それなりに良い想い出にはなっています。


No.282 7点 死火山系
水上勉
(2015/09/03 12:24登録)
山岳冒険ミステリではなく林業社会派ミステリという如何にも地味な本です。 農業や漁業と異なり戦後改革の嵐を逃れた林業界ならではの封建的因習を背景とした謀殺事件が語られます。ある登場人物への評価が最後にクルリと反転してしまうのが、本作の推理小説としての鍵でしょうか。


No.281 5点 蒼ざめた礼服
松本清張
(2015/09/01 12:13登録)
そのむかし祖父の本を借りて読みましたが、高校生の身にはちょっと地味過ぎたかな。。 いや、他の地味な作品をいくつも愉しんで読んでいたし、やはりこの作品が微妙に合わなかったのでしょう。清張では初めて「いまひとつ」と思った作品かな。延々と重苦しいムードで続く物語は今ならもう少しイケるかも知れない、という予感を込めて一点追加。そういや「海苔」のくだりがやけに印象深い。


No.280 6点 聞かなかった場所
松本清張
(2015/09/01 12:06登録)
サクサク読めちゃう本ですね、短く、軽く。 高校生の私にはずいぶん大人さんの物語でしたが、それでもあっという間に読了でした。 詳しい内容は憶えてないなあ。。 名作として人に薦める程じゃあないけど、一人でこっそり愉しむ分にはそりゃやっぱ悪くないですよ。良い意味でサスペンスドラマにぴったり。 実際何度かドラマ化されり(清張にはいつもの事だが)。 略称は「キカナカ」で決まり!


No.279 7点 十万分の一の偶然
松本清張
(2015/09/01 11:55登録)
犬がナニする話じゃないんですよ。 アマチュア向け報道写真コンクールで大賞を獲ったのは、見るも無残に生々しい東名高速の大規模玉突き事故大炎上シーン。ところが、この” 十万分の一のチャンス”を捕らえた写真が実は人命を犠牲に演出されたものだとしたら。。疑いを抱くのは当の事故で亡くなった若い女性の婚約者だった青年。そこから始まった”二重構造の”復讐劇はやはり”効果抜群の報道写真”を餌に使ったものだったが。。。。 

狂った野心を抱く芸術家達、報道の暴走を背景に、愛に生きる者の悲劇をサスペンスたっぷりに描いた社会派推理小説。 規模の大きな物理トリックも炸裂します。
鮎川哲也の「人それを情死と呼ぶ」を彷彿とさせるラストシーンも印象的。

余談ながら、極めて題名を間違えやすい作品でもありますね。「十万に一つの~」とか「百万分の一の~」とか。いっそ「ジュマイチ」とでも略せば忘れないかも。


No.278 4点 シャーロック・ホームズの事件簿
アーサー・コナン・ドイル
(2015/08/31 19:46登録)
「最後のあいさつ」までは大なり小なり愉しんで読んだ私ですが、「事件簿」となると流石にちょっと。。
(子供用に短篇集バラして再構成してる本だと個々の作品は気にならないんだけど)
「ソア橋」の仄かな抒情は捨て難いですけどね。。 「三人ガリデブ」なる珍妙な題名もアンフォゲッタブルではありますが。
でも推理小説好きなら一度は目を通して欲しい短篇集です。


No.277 6点 バトラー弁護に立つ
ジョン・ディクスン・カー
(2015/08/31 19:18登録)
今風に略すと「バトベン」でしょうか。
若かりし頃、題名と作者の奇妙な組み合わせ(?)に惹かれて手にした一冊です。
爆発的に面白いわけでなく、まったりと雰囲気に浸れると言うわけでもないけれど、何気に爽やかなムードでサクサクと進む物語は最後まで興味を離しません。やはりパトリック・バトラーさんのキャラクターが良いのか。でも不思議なことに彼こそが主役ってわけじゃあないんですよね。 そういやずっと忘れてたけどこの作品って密室モノなんですね、なんかあんまり密室って感じしません。舞台設定がジョン・ディクスンにしちゃあ全くおどろおどろしく無いせいかしら。

ネタバレ風を言うと 。。。。。 例のヒネりある空耳、「読み間違いによる聞き間違い」はやっぱ短篇でキメて欲しかったかな。 見せ方によってはもっと知的に映えるトリックの筈なのに、、惜しい!


No.276 7点 読者よ欺かるるなかれ
カーター・ディクスン
(2015/08/31 18:54登録)
今風に略すなら「ドクアザ」より「アザナカ」より「ドクナカ」がいいな。
若かりし頃、奇抜な題名に絆(ほだ)されて手に取った一冊です。
念力による遠隔殺人を公言する容疑者、という強烈な隠れ蓑を最大限に利用した物語のミスディレクションは巧みで、現場の語り手である「私」の存在や発言にも引っ張られるし確かに読者は欺かれずにいるのも難しかろう。しかし、わざわざ大上段に構えたこんな題名(原題も邦題と基本同じ意味)を付与する程の画期的欺瞞トリックを敷いた作品とはとても言えず、それ故に結末でちょっとばかり肩透かしの風が吹いた気がするんですが。。それでもかなり愉しく読めた事は確か。 舞台の雰囲気と言い、適度などたばたと言い、冒頭の謎興味に手の込んだ謎解きと言い、本格なりの人間ドラマと言い、詰まらないわけはない。 ちょっと再読してみたい、かな、どうかな。


No.275 4点 二重の悲劇
F・W・クロフツ
(2015/08/28 18:03登録)
中学の頃、母または父からもらった創元推理文庫で読んだ何冊かの中の一つ。
どう面白いのか理解出来ませんでした。。大人の倒叙ミステリの雰囲気はなんとなく味わえたが。。
今読んでもあまり面白くないと踏んで、この点数。 ごめんねフリーマン。


No.274 4点 クロイドン発12時30分
F・W・クロフツ
(2015/08/28 17:51登録)
小学生の時、いかにも意味ありげな題名に惹かれてこども向け翻訳を読んだんだけど(そんなのが図書館に置いてあったんだなあ、としみじみ思う)渋過ぎたのか馴染めず、のめり込めず。
高校生の時だったか、既に「樽」に大感動している後、大叔父からもらった古い創元推理文庫で「今なら面白いかも?」と期待して再読。いまひとつ引き込まれず。いったい何処がどう合わないのか。単にスリルに欠けるだけなのか。分からない。。


No.273 5点 毒入りチョコレート事件
アントニイ・バークリー
(2015/08/28 17:20登録)
遥かな時を飛び越えて貫井徳郎「プリズム」に見事な本歌取りを成就させた本作ですが、多重解決を突き進めながらもスリルとサスペンスが充満していたかの近作と違い、こちらは純粋にゆんわりと論理の遊びを反芻して愉しんでいる様子。 そんな中に意表を突く展開や一定の緊張有る結末(?)もありますが、ちょっと空気が緩くて私の好みにジャストフィットとは行きません。 が、それなりに興味深くは読めます。エポックメイキングな作品と思います。好きな人にはたいへん面白かろう。

短篇「偶然の審判」の方は私も凄く好き(10点相当!)なんですけどね。

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