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ミステリの祭典

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ミステリ初心者さんの登録情報
平均点:6.16点 書評数:420件

プロフィール| 書評

No.100 6点 ミステリー・アリーナ
深水黎一郎
(2017/12/10 10:38登録)
 この作品は、過去のさまざまなトリックが使われていて、ねたが割れてしまう可能性があるため、後回しにしたほうがいいかもしれません。

以下、本作品のネタバレをしながらレビューしています。


 設定が特殊で、すぐに夢中になりました。物語パートの間に解答パートがあり、伏線やミスリードがすぐ回収されて読みやすいです。
 メイントリック?は、マジシャンがよくやるマジックと似ていると思いました。マジシャンが、「今あなたが選んだカードを昨日から予想していました」とか何とか言って、昨日からはっつけておいたカードをだすアレです。マジックとミステリってすごく親和性が高いですよね。

 この作品は、叙述トリックや多重解決?ものを皮肉っているのか、リスペクトしているのかよくわかりません。ただ樺山が言いたいこともちょっとわからなくもないです。叙述トリック物だけでなく、アガサや横溝作品他、"誰が犯人でも間違いではない"系が全ミステリのほとんどだと思います。何が伏線で、何がミスリードかは作者が勝手に決めているだけ。ただ、やっぱり名作といわれるものにはオリジナリティーなり、よいトリックなり、読み物として面白さがあるので、本作品はやっぱりその点で劣っていると思います。

 気に入らない点としては、ギャグ調に展開したのに急にホラーのような要素があり、不要に思えました。なんなら、もっとギャグに徹したほうがよかったです。
 あと私のお気に入り"たま人間説"が早い段階で出てしまって残念w アッーーー!には笑いました


No.99 4点 動く家の殺人
歌野晶午
(2017/12/09 02:41登録)
ネタバレをしています。



 かなり読みやすく、自分にしてはわりと早く終わりました。
 タイトルや冒頭の探偵の死、偽探偵のありそうな推理など、ミスリードが多くあります。だましてやるぞ!という意気込みを感じました。
 私は、探偵の死(うそ臭い)から探偵が偽者ということを予想して、"探偵犯人物"か"探偵の推理が間違うorうそをつく"のような展開を予想しました。物語を読むと、探偵犯人物ではなさそうだったので、偽推理と決め付けていました。偽推理・真相ともにまったく当たりませんでしたがw(恭子犯人もあるのではないかと思っていました)


 以下、気に入らない点

 結局、他人に殺させた自殺のような真相ですが、タイトルの"殺人"はかなり際どい。ギリギリアンフェアと思いました。犯人が劇中の登場人物を殺人するという解釈…? ただどのみち結果自殺ものなので好みではありませんでした。真相を当てることも難しい。


No.98 5点 密室殺人ゲーム王手飛車取り
歌野晶午
(2017/12/03 23:26登録)
ネタバレがあります。



 設定が凝っていて(?)かなり読みやすかったです。登場人物のキャラ付けや、しゃべり方の違いで、今誰が発言しているのかなどがわかりやすい。私のような、文章を読む力が乏しい人間にはありがたい。一晩で読んでしまいました。歌野さんの本と相性がよいようで、もっと読んでみたくなりました。
 さらに、各登場人物の出題した問題が一つ一つの短編としても楽しめました。ザンギャ君の問題が一番の好みでした。コロンボもよかったですね。

 こういう設定だと、"各登場人物が知らぬ間に会っていた"とか、"知らぬ間に殺していた"という展開はありがちで、あまり驚きはありませんでした。コロンボがいなくなった時点で、殺されたんだな→頭狂人は妹なんだなというのも予想できた展開で、驚きは少なかったです。頭狂人の特徴が男性的であり、男性と勘違いしてしまう叙述トリックのような趣がありますが、そのトリックは他にもっとよい小説があります。女性であることをにおわす伏線も少なかったように思えます。ですがさすがに教授がギャルとは予想外でした。


 ザンギャ君のみせた、生首の下にドライアイスを設置して叫び声をあげさせるトリックは面白かったのです。しかしあれは実際できるものなのでしょうか??


No.97 6点 双月城の惨劇
加賀美雅之
(2017/12/02 17:51登録)
ネタバレを含みます。



 コテコテのド本格要素がたっぷり含まれており、私好みの作品でした。 古い城! 双子! 伝説! 密室四連発! フラグたてまくるトマソン! 案の定殺されるトマソン!
 普段、まったく推理があたらない私が、そこそこあたりました。なので、難易度は低いと思われます。第一の殺人の状況から自殺・共犯ありありなことが推測できます。それを考えにいれると作品の難易度が下がります。(シュトロハイム主犯はわかりませんでした。滑車のトリックもわかりませんでした。ベルトランとの推理バトルを期待していたのもありました)

 これは私が読み飛ばしてしまったのかどうかわかりませんが、第二の殺人は新月の部屋のそとで殺人が行われたんですよね? 新月の部屋に血痕はあったんでしょうか? 犯人は新月の部屋内部で起こった犯行に見せたいんですよね? ある程度派手に血痕がないといけないのでは? どうだったかな…?

 以下、難癖をつけたくなる部分
①共犯者が多い。これだけ多いと、大抵の不可能犯罪が実現できるような気がする。できれば、犯人が一人ですべて犯行を行った作品のほうが好みです。
②自殺がある。①もそうですが、自殺と共犯をまぜると推理がむずかしくなってしまいます。
③投石機って、そんなに精度が高いの!?
④ベルトランの、"シュトロハイムは共犯なんてするわけない"が紛らわしすぎるッ! 主犯だからウソジャネーヨとかうざいッ!

 私が期待していた展開。
シュトロハイムがまず推理を披露する。誰もがその推理を正しいと思う。ベルトランがその推理の論理的欠点を指摘→驚きの新推理による真犯人が明らかになる。やったぜ。


No.96 5点 死体を買う男
歌野晶午
(2017/09/21 17:22登録)
ネタバレをしています。


 作中作の中の作品は、時代背景や文の感じがとても読みやく、まったくストレス無く読み終えました。
 双子トリックをミスリードに使っていて(私の勝手な感想)、双子といえば入れ替わる…厚化粧をした女性に化けた時点で入れ替わっているかと思いきや、父親と入れ替わるための女装とは! 一番気に入っている点です。そもそも、双子に化粧はいらないし、乱歩の"醜い"感想が違和感がありましたが。

 ただ、作中作にありがちな、作中犯人が現実での犯人とリンクする点はありきたりだと感じました。どちらが直、均だという話も、事前に入れ替わったあとで…というのも、特に興味がなかったです(予想してませんでしたが)。乱歩の自殺をとめた際の裏投げが、とてもよい複線になっており、その点はかなりよかったです。


No.95 5点 7人の名探偵
アンソロジー(出版社編)
(2017/09/21 17:12登録)
ネタバレをしています。


1.水曜日と金曜日が嫌い 麻耶雄嵩
 意外とまとも(?)
ぜんぜんわかりませんでした。トランクスとゴテンが闘技場出たような感じですよね? その状態でよく殺ろうと思ったなぁ…(殺るときは合体を解くのかw)

 今読み返すと結構ヒントがあっていいですね。
双子の子供が~とはわかりませんでした。小窓らへんの表現があいまい…?

2.毒饅頭怖い 山口雅也
 めちゃくちゃ読みやすいので一瞬で読み終わりました。
嘘をついている2人はすぐわかり、嘘=犯人ではないところまで予想しました。でも後は予想できませんでした。

3.プロジェクト:シャーロック 我孫子武丸
 頭パープリンの私には理解できませんでした。

4.船長が死んだ夜 有栖川有栖
 安心と信頼のクオリティ。個人的には火村のキャラが嫌いですが。
私は、作中の、食器棚の上のブルーシートの位置が高い記述を見落とすという致命的ミスを犯し、犯人を当てられませんでした。ただどのみち、ポスターを丸めて棒にする発想は出なかったと思います。

5.あべこべの遺書 法月綸太郎
 読んですぐに惹きこまれる設定。ただそういう変わった設定は、結構無理をしないと成り立たないことが多いという、私の勝手な印象があります。
犯人が複数?いて、犯人に不利な偶然が起こります。短編なのでそんなに重要ではないと思いますが。
 親父、もったいぶらずに、はようしゃべれや的な情報たくさんありましたね。

6.天才少年の見た夢は 歌野晶午
 始まりから叙述トリックのにおいがぷんぷんする設定。
遠山君の、昏睡状態(?)になった藍に対するリアクションと呼び捨てから、藍をロボットか何かかと予想しましたが予想の上を行きました。盲目のことりちゃんの使い方がうまかったですが、有名作品に
似たような使い方がありましたね。
 藍が目を閉じていたという表現はどうなんでしょうか?? 通信が途絶えると、寝たようになるイラストにさし変わるんでしょうか?
 クローズドサークルでの連続殺人は、"生存者は発見されなかった。"が書きたかっただけだと思う…

7.仮題・ぬえの密室 綾辻行人
 この人は、有栖川有栖のことが好きすぎて引く。(?)


No.94 6点 毒入りチョコレート事件
アントニイ・バークリー
(2014/12/22 05:36登録)
ネタバレがあります。

 登場人物が、それぞれ、自分の推理を述べていく形式がとっても面白かったです。登場人物ひとりひとりにキャラクターがあり、読みやすかったです。

 個人的には、シェリンガムさんの推理が一番好みでした。犯人の犯行はやっぱり、すべて計画通りに行ってほしいです。偶然性がないほうが好きです。


 この作者の他の作品には、チタウィックが探偵のシリーズと、シェリンガムが探偵のシリーズがあるみたいですね! 意外でした。 詳しくはしらないですが


No.93 6点 乱れからくり
泡坂妻夫
(2014/11/27 09:39登録)
ネタバレがあります。

 設定がおもしろいなと思いました。海外の有名作品をひとつ思い出しました。

 細かい不満点(偶然性など)はあるものの、毒殺のトリックは非常に好きです。あれって、ハズレカプセルがウンコででますよね? 健康のために、自分のウンコをみるっていう人、いるんじゃないかな? わたしはみませんが。

 タイトル、設定から、おおまかにふわっと、犯人が予想出来てしまうのはちょっとマイナスだったかも。


No.92 6点 能面殺人事件
高木彬光
(2014/08/26 07:21登録)
 この作品には、アガサ・クリスティーやヴァン・ダインの作品のネタバレがあります。全作品を読んでから、この作品を見たほうがいいかも。自分のように、読む前にネタが割れてしまい、後悔します。



 ここから、能面殺人事件のネタバレをしつつ感想を書きます。

 よかった点

 雰囲気が最高で読みやすい。最近、ヴァンダインのある作品を読みましたが、明らかにそれに似せて書かれているような気がします。
 過去の有名作品をだしつつ、『探偵小説史上、先例のない構成』と書かれていて、叙述トリックでないかように、だまされた。微妙に、先例がない・・・
 柳の手記で、柳自身が速記を読むことで、自然と、柳が速記ができることを明記している点。非常にうまいロジックだと思いました。
 高木が発見した、速記が書かれている紙。最後らへんに、『柳の指紋しかない』点。おもしろい!ヒント。確かにおかしい。違和感があったけどスルーしてしまったことを後悔します。
 高木の存在。絶妙なアホにみせかけ、探偵と助手役がわかりづらくなってます。


 いまいち気に入らなかった点
 
 若干の、胸糞展開。鬱気味になる・・・
 犯人に協力者がいる点。
 犯人に都合がよい偶然がある点。
 犯人が別にいても理屈が通る点。
 結果的に、犯人が2人いる点。これは別にあれか。
 レベルの高い叙述トリックだと思いますが、本質は、あの作品、と同じだと思います。前例から脱却しきれていない気がします。


No.91 6点 グリーン家殺人事件
S・S・ヴァン・ダイン
(2014/07/20 14:00登録)
ネタバレがあります

 
 グリーン家内の雰囲気が、よくある旧家もののようでおもしろく読みやすかったです。元祖なのかな?。横溝物のような。
 第3の殺人で機械仕掛けの殺人があったり、最後らへんで医者の判断が誤っていたり、その辺が不満です。


No.90 8点 りら荘事件
鮎川哲也
(2014/05/30 19:47登録)
ネタバレを含みます。


 本格好き垂涎の要素があります。 登場人物が一ヶ所に集まっての連続殺人。 死体のそばに必ずカード。 とても多い複線と回収。 
 かなり早い段階から人が死に、間をおかず連続殺人に入るため、物語がだれなく一気に読めます。
 叙述トリックや、奇想天外大トリックの類はないけれど、本角度の高い本物の推理小説でした。


 あえて気に入らない点を書くと・・・
 犯人に有利な偶然がある。
 あらかじめ砒素に耐性をつけるトリックは、有名?だけども知識がいるとおもう。色白云々然り。
 最後の殺人は、また別の犯人になる。すべて1人の犯人ができる犯罪のほうが好み。


No.89 4点 月の扉
石持浅海
(2014/05/18 01:43登録)
ネタバレをしています。

 座間味君の怒涛の推理?が面白かったです。

 以下、好みではない点。
 殺人するつもりではなくて、偶然が絡んで殺しになった。
 ピタゴラスイッチ系密室(機械仕掛け?)だった。
 クローズドサークルのドキドキ感があんまり感じられなかった。設定は変わっていたけど、生かされているような気が、あんまりしなかった。
 犯人当てが、やや予想しやすかった。
 後味が、すこし、悪かった。

 裏表紙に、かなり評判がいい感じの紹介文が書いてありました。そのせいで、ハードルが上がってしまった感があります。

 


No.88 9点 11枚のとらんぷ
泡坂妻夫
(2014/05/02 23:50登録)
ネタバレがあります


 論理によって犯人を当てられる、本格度の強い推理小説でした。 読みやすかったし、作中作も短編として面白かったし、作中作がしっかり犯人当てに組み込まれているし。 いうことなし。 
 ヒント・ミスリードもたくさんあり、読み返しても面白い!

 不満点は、
 殺人とは別に事件が未遂に終わる(被害者が犯人を殺そうとする)。 
 被害者の写真は解釈に難しいと(自分は)思いました。 ただ、これらは結局犯人当てを邪魔するものではないと思います。
 
 晴江?さんの、被害者に対する発言・・・たしか、きゃっきゃきゃっきゃ言ってた とか。 あれはかなり際どいと思いますが。 


No.87 7点 しあわせの書―迷探偵ヨギガンジーの心霊術
泡坂妻夫
(2014/04/05 18:37登録)
若干のネタバレがあります

 TVドラマの"トリック"のような雰囲気だと思いました。 ドラマのトリックのファンなので、楽しめました。 
 ヨギガンジーは、表紙の絵より真面目で知的?でした。表紙の絵が気に入って買ったんですが。

 読心術のカラクリは気づきませんでした。 これって、大変だったんじゃないのかな!
 読了後、もしかして食べれる本なんじゃ・・・?とか一瞬思いました。


No.86 6点 ニコラス・クインの静かな世界
コリン・デクスター
(2014/03/27 18:44登録)
ネタバレがあります


 とても凝った?作品だと思いました。モース警部の推理とキャラが面白かったです。意外な犯人というか、どんでん返しが楽しめました。

 個人的には、どんでん返しの結末より、その前のモース警部の推理のほうが好みでした。バートレットの部屋の前のランプの使い方が好きです。

 あと、読者が真相を当てられないような気がします。自分がアホなだけかもしれませんが。犯人以外の嘘、犯人の幸運と不運、犯人の協力者があります。 この辺は、アガサとか、横溝さんとか、三津田さんに近いような。


 余談ですが、タイトルから、ニコラス・クインが探偵だと思っていました。このシリーズを読むのが初めてなものでして。いきなり殺されてびっくりしました。


No.85 7点 黒いトランク
鮎川哲也
(2014/03/20 21:51登録)
 光文社の新装版のやつを読みました。
 
 読んでいる最中の印象は、細かいなぁ~とか、時間と場所の把握が面倒だな~とか、どうせ解けないもの(超複雑)なんだろうな~ という感じでした。 そのため、メモを取っていませんでした。 途中、トランクの動き と 登場人物のアリバイが図示されていたので、何とか話についていけるレベルでした。

 解決編を見て、面白いな!と思えることがたくさんあり、もっと真剣にアリバイ崩しに望んだらよかったなぁと後悔。 メイントリックはもちろん、最後の最後で明かされる謎も好きです(こっちがメインか?)。風見鶏の話も面白かった。


No.84 6点 刺青殺人事件
高木彬光
(2014/03/08 17:13登録)
ネタバレを含みます


 刺青と密室にすごくセンスを感じました。
 この刺青殺人事件、かなりミスリードが凝っているような気がします。
死体の発見の順序、密室とその死体がなくなっている点、刺青と蛞蝓、どうしても第一の殺人と第二の殺人の本当の順序を勘違いしてしまうし、密室のほうを重視してしまいます。そもそもタイトルが刺青殺人事件だし・・・刺青を持ち去ることに意味があると考えてしまいますよね。それが罠なんですね たぶん。


 以下不満点。
主には、挑戦状がある以上、論理によって犯人を当てることを難しくするものが不満です。

 犯人に協力者が多すぎる。犯人のアリバイを作っていた女性の証言ですが、犯人以外の嘘を混ぜると犯人当てが困難な気がします。神津にしても、カマをかけてうそを見破りましたが、久が犯人と決めたこと元にした推理に思えました。唯一、利害が一致している証言だ、とかは、どうとでもいえます。

 犯人の協力者が、犯人の予想してない行動をとっている。犯人の、すべて狙い通りでほしいです。絹枝の行動がさらに犯人当てを難しくしてます。

 犯人当てとは関係がない、好みの問題なのですが、
絹枝と珠江?がそっくりなことを利用した、殺人時間のずらし、それによるアリバイ工作。密室によって本当の殺人現場の隠蔽。写真の工作?による綱手姫の存在。 これらには、ぐっと来ませんでした。ちょっと、似たような密室ものを、過去に読んでしまったせいかもしれません。


No.83 5点 ついてくるもの
三津田信三
(2014/03/01 11:01登録)
ネタバレがあります。


 そこそこ面白かったです
 推理小説が、最後にひとつついています。ゲンヤさんシリーズです。これ、自分は結構好きなんですが、誰もが想像する展開かもしれませんね。どちらかっていうと、クロさんと偲さんと、言耶さんのトリオ漫才のような雰囲気を楽しむものかも。


No.82 8点 人形はなぜ殺される
高木彬光
(2014/03/01 10:29登録)
ネタバレがあります

 
 これがはじめての高木作品、探偵神津作品です。

 ミスリード・ヒント・暗示の嵐。メイントリックが抜群で、大満足でした。特に、詩人による詩的なヒントの「首をどこかに飾ったら?」は、犯人がわかった状態で読むと衝撃。
 古い?作品にもかかわらず、かなり読みやすかったです。

 以下不満点。
 ・協力者が多い。やっぱりいないほうが好み(ヒントはあるものの)。
 ・第二幕最初に、筆者から登場人物紹介がありますが、ミスリード過剰な気がします、いらない。これがやりたいために、最初に登場人物紹介をつけられなかったのかな?
 ・第二幕・第六場の"犯人はここにいる"という題名はきわどいと思うんですがどうでしょう? 綾辻さんのある作品を思い出した。良い点にもなりえますが。
 ・神津は、自分で消去法で犯人をはずしたくせに、アホな推理をした挙句、アリバイを大して調べない。初めての神津だったため、自分にとって神津=アホというイメージが付いてしまった。払拭するために、他の作品を読みます。

追記 払拭できました


No.81 6点 宛先不明
鮎川哲也
(2014/02/23 01:54登録)
ネタバレがあります

 2時間ドラマのような雰囲気でした。サスペンスっぽいというか。 犯人当てより、アリバイ崩しの作品です。 
 メイントリックは頭の体操のような面白さがあったと思います。 自分は読んでいる最中に、正解に近いものが浮かび上がりましたが、郵便局のシステムをよくわかっていなかったようです。

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