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ミステリの祭典

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conconさんの登録情報
平均点:7.06点 書評数:17件

プロフィール| 書評

No.17 8点 慟哭
貫井徳郎
(2012/09/16 00:58登録)
メイントリックがなんとなくわかってしまったのには、別段不満はない。
警察内部の確執や新興宗教のところは、興味深く読むことができ、楽しめた。
唯一、幼稚園児がひとりで2分歩くというところは、さすがにありえないと思います。


No.16 5点 密閉教室
法月綸太郎
(2012/04/22 00:36登録)
荒唐無稽なスケールの大きな物語は好きですが、本作はただ単にロジックをこねくり回したリアリティーのない話ではないでしょうか。
主人公に魅力を感じずごく普通の人間かと思えば、都合良く核心をついたり、気の利いたセリフを言ったりする。ほかの登場人物にも、感情移入できませんでした。
警察の人間が独断で高校生に協力を求め、情報を提供し、出し抜かれ、さすがにありえないと思います。
でも、さらっと読めて青春時代を想起させられました。


No.15 7点 終末のフール
伊坂幸太郎
(2012/01/30 23:18登録)
こういう設定で小説を書こうというところにまず感心させられる。
そしてキャラが出来上がっているところで、別の話になるところに、作者の潔さを感じる。
そしてところどころで話がつながっているところが、こちらのツボを押さえてるなと思う。


No.14 9点 グラスホッパー
伊坂幸太郎
(2012/01/30 23:05登録)
3人の視点で物語が進む。面白くなった頃合で視点が変わり、もどかしさを感じながらも、次の展開にまたのめり込んでいく。いくつも伏線が貼られていて、そしてそれが最終的に繋がるのが、さすがだと感じた。あと、殺し屋が何人も出て来たりと、非日常的な話なのだが、いつの間にか感情移入してしまう。
それと、ジャック・クリスピンのセリフが格好いい。


No.13 7点 奪取
真保裕一
(2012/01/30 22:47登録)
第1部の終わり方と、第2部の終わり方がそれぞれ衝撃的だったので、ラストはどうなるんだろうと、期待が高すぎたのかもしれません。少し拍子抜けの感がありました。
ただ一気に読めるのは確かです。
それと男の生き様として共感できる部分も(ニセ札作ろうとは思わないが)多くありました。


No.12 6点 人形はこたつで推理する
我孫子武丸
(2012/01/30 22:40登録)
必ずしも殺人事件が起こるのがミステリーというわけではないと思うので、うさぎの話の1話目が好きです。キャラは確かに立っているのですが、人形術師がだんだんダメなキャラになっていくのが残念。ヒラメキや直感力はなくとも、もっとできる男であって欲しかった。


No.11 4点 生首に聞いてみろ
法月綸太郎
(2012/01/24 21:31登録)
読んでいるとすぐに眠くなってしまって、少しずつしか進まなかったので、人物が全然つかめませんでした。いったい誰と誰が夫婦だったのかとか、混乱気味で読んでしまい、最後は???でした。もう少し引き込まれるような、そしてわかりやすい方が、自分には向いています。


No.10 8点 殺戮にいたる病
我孫子武丸
(2012/01/24 21:24登録)
時系列が行ったり来たりするが、読みにくさは全く感じず、淡々と読むことができた。ここで高評価だったので、このままでは終わらないのだろうな、と思いながら読み続けたが、それがなければ、途中で読むのをやめていたかもしれない。なにせ、おどろおどろしすぎる描写なので・・・。予想していたとはいえ、ラストは衝撃だった。最後まで読んでよかったなと思える作品。


No.9 6点 どんどん橋、落ちた
綾辻行人
(2012/01/08 00:28登録)
ここまで考えないと最近の読者は騙されないのか、作家さんもよく思いつくなあ、こんなの分かる【もの】いないでしょ。
本格の厳しさを骨の髄まで思い知らされました。
もっと素直に楽しみたい。
でも表題作のトリックはずっと頭に残ってる。


No.8 4点 軽井沢マジック
二階堂黎人
(2012/01/05 23:00登録)
主人公は好きなのだが、そのお姉様はもっと好きかな。
ただキャラクターだけで一作品書く(読む?)のは、さすがに無理がある。
はっきり言うと期待外れでした。


No.7 6点 鬼流殺生祭
貫井徳郎
(2012/01/05 22:30登録)
舞台(時代)設定が良く、雰囲気が味わえた。
歴史上の人物が出てくる遊び心も、十分に楽しめた。
登場人物も個性的で、よく書かれていた。
ただ犯人とトリックが自分としては不完全燃焼。
最後ハラハラドキドキでページをめくったのに肩透かしを食ったよう。
でもハラハラドキドキさせるのは、それはそれですごいこと。


No.6 10点 容疑者Xの献身
東野圭吾
(2012/01/04 23:19登録)
感動しました。
迂闊にも途中、石神のストーカー的な行動に、この程度の男だったのか、どこが天才じゃ、と思ったのですが、それも緻密に計算されたものだったとは・・・。(すみませんぼんやり読んでいたもので)
最後のシーンは思わず涙しました。


No.5 10点 獄門島
横溝正史
(2012/01/04 23:08登録)
何度読み返したかわからない。
初めて読んだのはかなり昔のことだが、無駄のない文章で、どこから読んでもすぐに物語に入り込める。
トリックの奇抜さや、獄門島(物語)の雰囲気も素敵。
そして何より、見立ての部分や、和尚の言葉の意味など、ひとつの作品として完璧に出来上がっていると思う。


No.4 8点 首無の如き祟るもの
三津田信三
(2012/01/04 00:07登録)
そんなに簡単に首無死体ができるものなのかという疑問は残るが、設定が素晴らしい。
最後のほうで、そういうことかなるほどなあ、しかしなあ、と思っていたら、えっ、えっ、の急展開で幕を閉じる。
インパクトは強かった。


No.3 7点 煙か土か食い物
舞城王太郎
(2012/01/03 00:25登録)
なんじゃこの題名は、と思ったが読んでみると、なるほどそういうことかと納得。
一見、登場人物が自分とはかけ離れすぎているようで、その実、共感させられる部分が多い作品でした。


No.2 7点 第三の時効
横山秀夫
(2012/01/02 22:37登録)
こんな熱い男たちがいたのかと、本当にいるのかなあ、というのが最初の印象。
日本の警察がこれほどに自分の仕事に誇りとプライドを持っていたなんて、いや、いるかもしれないなんて、実際頼もしい。
登場人物が多士済々で、うまく書き分けられていてわかりやすかった。


No.1 8点 葉桜の季節に君を想うということ
歌野晶午
(2012/01/01 01:36登録)
なるほどこういうのが叙述トリックというものか、と分かった一作。
そういうことだったのか、の後にすぐに最初の方を読み返しました。
テンポがよくて読みやすく、やられた感もあり、最後は訴えかけるものがあり、ほかの人にも勧めたくなります。
とても楽しめました。

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