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ミステリの祭典

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蟷螂の斧さんの登録情報
平均点:6.10点 書評数:1701件

プロフィール| 書評

No.61 5点 ガラスの麒麟
加納朋子
(2011/11/19 22:20登録)
このような作品の評価は難しい。独特の雰囲気を持った良い作品だとは思いますが、判断・評価基準をミステリー度に置いているのでこの評価になります。


No.60 7点 私という名の変奏曲
連城三紀彦
(2011/11/18 08:44登録)
このような殺人がどうして可能なのか?という謎の提起は、非常に興味を引きました。設定、仕掛けは実にに面白いと思いますが、メイントリック自体は私の好みでなかったので少し残念な気持ちです。物語の性質上、同じ場面が繰り返しでてきますが、それはカットして犯人側の心理(恐怖)をもっと出した方が良かったのかも(被害者はそれを望んでいたので)


No.59 8点 二の悲劇
法月綸太郎
(2011/11/17 09:14登録)
私小説・純愛小説をミステリー仕立てにしたような感じで、普通のミステリーとはまた違う、異質の雰囲気を持った作品だと思います。途中「夢オチ」だったらつまらないと思いながら読みましたが、ラストはそれなりに落ち着く所に落ち着いたという感じです。「頼子のために」もそうでしたが、本作品の「手記」部分には感情移入せざるを得ないものがありました。


No.58 9点 一の悲劇
法月綸太郎
(2011/11/15 08:55登録)
今まで読んだ誘拐ミステリーで一番よかった。(「大誘拐」(天藤真氏)はミステリーの範疇外としているが・・・)登場人物のほとんどが犯人ではないかと思わせるミスリードもうまい。心理描写は「頼子のために」を彷彿させ、物語の展開もハードボイルド的で一気に読んでしまった。非常に印象に残る一冊となりそうです。(*追加~この書評当時はミステリーを狭義の意味で捉えていました(笑)。このサイトでジャンル別が導入されてからは、ミステリーを広義で捉えるようになりました。)


No.57 7点 吸血の家
二階堂黎人
(2011/11/11 17:44登録)
足跡なき殺人(雪)と「富士美人図」の謎は良く考えられていて良いと思いました。この二つだけで物語が進めば、私的にはもっと高評価になったと思います。残りのトリックはないほうがスッキリしていたと感じました。あと探偵役の蘭子が学生なのに若々しさが感じられないのが残念でした。


No.56 5点 密閉教室
法月綸太郎
(2011/11/10 12:51登録)
(若干ネタバレ)基本的に一つの動機、一人の犯人が面白い。本作品は違うが、例えば共犯などはいろいろなもの(アリバイ・動機・トリック等)が複雑になり、その分謎は多くなるが、読み終わった後の満足感は半減する。本作品はそのような感じの印象を受けました。


No.55 3点 六番目の小夜子
恩田陸
(2011/11/07 17:36登録)
ミステリー物として期待して読んでしまったので、この評価です。若干ホラー・ミステリー的要素の入った青春小説と思います。


No.54 10点 頼子のために
法月綸太郎
(2011/11/06 15:05登録)
読後感を一言でいえば「凄い」です。重厚な小説を読んだ後の心地よさを感じることができました。題材自体は、けして心地よいものではありませんが、そういったものを感じさせない筆力があると思いました。


No.53 4点 扉は閉ざされたまま
石持浅海
(2011/11/04 17:43登録)
刑事コロンボのようです。扉が閉ざされたままの理由を、最後までひっぱて行くのですが、その理由が明らかになった時、期待したほどのインパクトはなかった。偽装工作の段階で重大ななミスを犯してしまっているので、これではすぐバレてしまうのでは?


No.52 8点 人形はなぜ殺される
高木彬光
(2011/11/03 12:43登録)
最初の首無死体のトリックはすぐ判ったが、タイトルである人形はなぜ殺されるのかが、ずっと判らず最後まで楽しく読めた。だだ、神津恭介のうろたえブリが気になって反って邪魔な感じがした。学生時代「刺青・・」「白昼・・」は読んでいたが、本作品は知らず、本サイトに感謝します。


No.51 5点 ダリの繭
有栖川有栖
(2011/11/01 13:25登録)
ミステリーとしては、普通で驚き等はなかった。ただ、ダリが好きなので読んでみました。ダリの思想、生涯とその心酔者である宝石チェーン社長の行動をダブらせたところがミソなのでしょうか。


No.50 5点 プリズム
貫井徳郎
(2011/10/30 20:37登録)
フーダニットとしての試みとしては面白いとは思いますが、チョコレートを贈った人物の視点からの記述がないので、これでは単なる事故で終わってしまいます。仮説の中に真実がなければ、読者も推理できません。事故ならフーダニットになりませんし・・・。


No.49 7点 そして誰もいなくなる
今邑彩
(2011/10/29 08:42登録)
「裁かれざる犯罪」を誰がどう裁くか?。メインの事件では捜査が遅々として進まず甘いと思いつつ読んでいましたが、ひねりのあるラストで見事解決。


No.48 8点 クール・キャンデー
若竹七海
(2011/10/28 08:10登録)
中編の青春物で、重厚感はないものの構成はよかった。短編集ではロアルド・ダール氏や阿刀田高氏が好きなので、このブラック・ユーモアを彷彿させるラストは気に入りました。ほぼ同時期発売の「噂」(荻原浩氏)もラスト一行が同様であったので、同評価としました。


No.47 4点 花窗玻璃 シャガールの黙示
深水黎一郎
(2011/10/27 08:45登録)
題名に魅かれましたが、ランス大聖堂についての講義とカタカナを漢字で表記することが主で、ミステリーは付け足しのような気がしました。二つの謎の死もバラバラで、ミステリー度の点からは?マークがつきます。動機も最近の海外ミステリーで多く扱われるもので、あまり好きではありません。


No.46 9点 斜め屋敷の犯罪
島田荘司
(2011/10/24 14:34登録)
仕掛けが大胆でいいですね。庭の模様の謎かけで、犯人の動機をミスリードされながら読んでしまいました(笑)。その謎かけも最後できっちりとした理由があり納得(美しい)。美術館で何回か観ているのに・・・。御手洗のキャラもよく、思わず声をあげ笑ってしまいました。満足です。


No.45 5点 封印再度
森博嗣
(2011/10/22 19:59登録)
恋愛小説風で楽しめました。「すべてがF・・・」では同じ登場人物でありながら、人間性が感じられなかった。本作の方が人間味が出ており良い気がします。全体的に良くまとまっていますが、子供の証言には大きな?マークがつき、この評価となりました。


No.44 5点 黒いトランク
鮎川哲也
(2011/10/21 10:32登録)
当時のアリバイ崩しとしては、傑作でしょう。ただトランクについては複雑で、私のような流し読みでは理解できませんでした。ミステリーとは関係ないところで、好きな作家「石川達三」氏の”日蔭の村”が出てきたりして、懐かしい気分になりました。またラストの「ふるさとは遠きにありて想うもの」のくだりも気に入りました。


No.43 6点 星を継ぐもの
ジェイムズ・P・ホーガン
(2011/10/17 21:35登録)
SFはやはり映画に限ると思ってしまいました。映画「猿の惑星」「2001年宇宙の旅」の方がインパクトがありました。SFは読書より映像、スジを単純に楽しむ方が私には合っています。本作品はフィクションだからスジとしては面白いのかもしれませんが、何か物足りなさを感じました。人間ドラマがないからか?。


No.42 7点 鏡の中は日曜日
殊能将之
(2011/10/12 18:27登録)
「ハサミ男」より本作品の方が好きです。(ネタバレあり)叙述トリックが5つ?も用意されています。前記作品のメイントリックも使用されていますが、その他のトリック(誤認)の方がメインだと思いました。

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