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ミステリの祭典

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take5さんの登録情報
平均点:6.61点 書評数:397件

プロフィール| 書評

No.177 7点 水底フェスタ
辻村深月
(2020/03/27 02:03登録)
辻村深月さんは読ませます、
私の中では文章の上手な方の先鋒です。
子どもが寝たら風呂で読むのですが、
いつもうとうとしてしまって、
しかしこの作品はうとうとを越えて
中盤から加速、一度に読めました。深夜2時読了。
恋愛慣れしていない青年の話と、
閉鎖的社会の二重構造。
何が本当か青年目線で語られるので、
余計分かりにくくなっていてよいです。
血液型のくだりだけ安直だなぁと。
それがなければ8点です。


No.176 6点 ダークルーム
近藤史恵
(2020/02/23 22:50登録)
短編集です。
ダークルームは写真の暗室の事です。
本のタイトルになっていますが、
個人的にはラストの北緯60度の恋が一番です。


No.175 7点 凍りのくじら
辻村深月
(2020/02/04 22:17登録)
先達書評の皆さん厳しいですね。
広義のミステリーSFで良いのではないでしょうか。
少し不思議(SF)であるばかりでなく、
人間の物の捉え方を解きほぐすのは、
ミステリーの解答のような物でしょう。
私は登場人物に少しSukoshi清閑さFreshnessを感じました。
ドラえもんは偉大な漫画です。


No.174 6点 リアルフェイス
知念実希人
(2020/01/23 00:07登録)
前の方がおっしゃる通りすらすら読めます。
お風呂で一気読み。
400ページ無いですし、キャラも立っていてよいです。
天才肌の整形外科医の言動は、
よく読めば的を射ており、決して軽すぎません。
やはりこういうタイプはハッピーエンドがいいですね。


No.173 8点 黒い画集
松本清張
(2019/12/31 07:28登録)
人間は脆くて危うい存在ですね。
市井の人が落ちていく様は、
単にその人物だけでなく読み手自身をも
振り返らせて寒気がします。
遭難の心理戦、紐の謎解き、
見所満載です。


No.172 7点 張込み
松本清張
(2019/12/15 23:57登録)
新潮社で読む方が多いようですが、
私は光文社です。
収録作品が違いますが、いずれも人間の欲望や浅ましさがよく描かれています。
考古学や戦国時代の歴史に造形が深い作者ですが、
今の時代に十分通用する話です。


No.171 7点 平成ストライク
アンソロジー(国内編集者)
(2019/12/07 22:36登録)
平成の出来事と絡めた話が9編
平成という言葉を聞いて感傷的になっちゃってる自分を照れくさく感じる人たちに…
という遊井かなめさんの前書きから始まります。
尼崎列車事故、炎上、ネグレクトと、
フィクションとノンフィクションの合間をいくような作品。
千澤のり子さんの作品が叙述に凝っていたのでミステリー登録してみました。乾くるみさんや井上夢人さんも書いています。


No.170 5点 空飛ぶ馬
北村薫
(2019/11/24 21:11登録)
砂糖が一番分かりやすいので人気なのでしょう。
円紫さんシリーズでは二作目の方がいい出来と感じます。


No.169 7点 希望荘
宮部みゆき
(2019/11/16 23:54登録)
今3/4読み終わりました。
短編集ですが杉村シリーズは
長編をかつて読んだのを忘れていました。
前を知らなくても変わらない良作です。
希望荘は2話目のタイトルで、
選ばれたのが皮肉にも必然にも感じられます。
さあ残り1話、宮部みゆきが東日本大震災を
どう扱うか楽しみです。


No.168 7点 渡された場面
松本清張
(2019/10/21 13:12登録)
300ページ
盗作、文壇の価値観、二股、色々な要素をぶっこんでこの量で書ききるのはさすが清張。
真の犯人とどう繋げるか、スピード感がよく、二時間で読めました。


No.167 5点 放課後
東野圭吾
(2019/10/07 22:54登録)
ミステリーとしてトリックが幾重にも張り巡らされていて、
女子高生の描写も当時としては頑張っていたのでしょうか、チープな感じは否めないですが。
とにかく上記の二つが妙に混じってないのです(主観ですすみません)。
読んでいてすっきり進まないので、東野圭吾さんはやはり西暦2000年位を越えて熟成した作家さんと感じました。


No.166 6点 ゼロの焦点
松本清張
(2019/09/25 21:15登録)
最近の名作と比べると、ミステリーとしとは、やはり衝撃は弱いですね。
しかし文化的推理小説史的価値に変わりはありません。
松本清張が(あえていう)裏日本を書くと、荒々しい波の厳しさまで目にうかぶようです。
戦後日本の混乱期を描いたやはりこの作品も社会派!と言っていいと思います。


No.165 5点 聖女の救済
東野圭吾
(2019/09/08 20:59登録)
自分としてはページの割りに物凄く速く読めました。二時間位。
犯人もはっきりしているし、後から出てくる人物がwhy に関わってくる事必至なので読みやすいのでしょう。
でも一年間は強引だなぁ。


No.164 5点 ガリレオの苦悩
東野圭吾
(2019/09/08 20:54登録)
ガリレオシリーズ?短編集
ドラマ(未視聴)に合う描写、展開。
ひたすら読みやすいけれど
きっと心には長く残らないと思います。


No.163 6点 ブラック・スクリーム
ジェフリー・ディーヴァー
(2019/08/11 16:18登録)
ライムシリーズ現在の最新作品。
反転の連続ではもたなくなってきたのか、
陰謀がより大きい物になってきています。
微細証拠品の検証や、些細な反転が全面に出ていた
初期作品からもう20年なのですね。


No.162 6点 鏡の花
道尾秀介
(2019/08/09 23:31登録)
小学校で習う『情景描写』の極致ですね。
登場人物の背面に描かれる木石草花に、
そう見える世界とそこにいる人物を反映させるという。
曼珠沙華の辺りは連城?いやそうでもないか。
道尾氏はやはり叙述で読ませるカラスやラットが好きです。


No.161 7点 刑事の怒り
薬丸岳
(2019/08/05 11:13登録)
2023*2*10
再読
夏目のおかれた状況がなければ、
エゴによる偽装の自殺幇助を暴くくだりも
信憑性がでないでしょう。
自らが悲しみを受け止められる人が
一番優しく厳しくなれるのだと
再認識した次第です。
薬丸岳が好みです。


夏目シリーズ第4弾
短編集
前作で夏目の娘の状態に進展があったので、
事件にどう絡めてくるか興味深く読みました。
今回も4つの短編に社会的な問題をいくつも取り入れています。
以下ネタバレ含みます。


特に性犯罪被害者の視点と、尊厳死の視点が大きいのですが、
それぞれ当事者にならないと真にはわからない事だと思います。
その中で、真摯に書いている作者と、真摯に向き合っている主人公に、
今回の読書もよい時間を頂きました。


No.160 7点 鏡は横にひび割れて
アガサ・クリスティー
(2019/08/03 01:50登録)
クリスティーさすがです。72才で書いたなんて。
作中のミス・マープルが、社会の変化へ対する心持を語りますが、クリスティー自身の心境がユーモアに交えて伝わってくるようです。
フーダニットがワイダニットの隠れ蓑になっているあたり、読み終えてから改めて上手さに感服しました。
クリスティー女史の書く主人公の女優に共感する女性読者と、夫に共感する男性読者が共存しているのではないでしょうか。


No.159 7点 マスカレード・イブ
東野圭吾
(2019/07/30 18:34登録)
マスカレードホテルの主人公達のサイドストーリー
イブなので二人が会う前のニアミス話。
東野圭吾は読みやすいです。


No.158 7点 刑事の約束
薬丸岳
(2019/07/29 22:01登録)
良心も残酷さも全てがない交ぜで人間が描かれています。
短編集でこれだけ世の中の問題を書き切れるのは凄い。
夏目シリーズの一作目で感じた作者の熱を懐かしくまた思い出しました。
但し、シリーズ故の読者側の思い込みかもしれないですが、
やり過ぎないと前作を越えないと作者に勘ぐられているような気もします。

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