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ミステリの祭典

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take5さんの登録情報
平均点:6.61点 書評数:397件

プロフィール| 書評

No.217 5点 小さな異邦人
連城三紀彦
(2023/02/25 12:19登録)
連城作品はたくさん読みましたが、
相対的にはいまいち。
生涯の時間軸をX
クオリティーをY軸にすると、
右肩上がりの人っていないのでは。
山形の頂上が何回か来る方もいますが。
最期の短編集としたらまあ読めますが、
やはり相対的に他の作品が凄いので。


No.216 6点 屍人荘の殺人
今村昌弘
(2023/02/19 21:30登録)
鮎川哲也賞受賞作
オカルト+本格
大学生のサークルのノリが懐かしく
(しかし2017年の割りにかなり古い感じ
六人の嘘つきな大学生-
浅倉秋成の30年前位)、
途中に挟まる語呂合わせの
登場人物暗記法が秀逸。
しかし本格と●●ビってどうなんでしょう。
私の一作前の書評が
天使の登場する『カラフル』で好みでしたが、
個人的にゾ●●にしっくりこなかったです。
クローズドサークルのためだけではない
意味深い存在にしていますが、
私には刺さらなかったというだけです。
バ●オ●ザ●ドとかやっていた人には
よいのかも。
Who、How 、Why 全て網羅する力作なのに---

もうひとつ。 、、、、、、、
種明かしで文に点を打ち過ぎのきらいあり。


No.215 8点 カラフル
森絵都
(2023/02/18 18:25登録)
300ページ足らず2時間程度
人が死に、
最後に反転する、
これはミステリーで登録して
いいですよね。
森絵都さんの作品全般が好きで
個人的な嗜好お許しください。
魂の仮住まい先で人生を再び生きる、
そんな主人公が見つけるものは?
私たちの生きる意味って---を
とらえ直すよい機会かも。
ちなみに最近流行りの
chatGPT に、
人生をとらえ直す感動作を思考させたら
5つ目にカラフルが挙がったんですよ笑
そんなchoiceもありと思う。私考です。


No.214 6点 ガーディアン
薬丸岳
(2023/02/18 15:19登録)
中学生の世界に見え隠れする
自警団ガーディアン
主人公の教師、秋葉がその真意に
迫れるか?
学校現場に関係する生活を送る者なら
何か感じるものがあると思います。
錦糸町が舞台で夏目が少し登場するのも
よかったです。


No.213 7点 ブレイクニュース
薬丸岳
(2023/02/05 16:19登録)
無駄にグロテスクでない、
辛い世界を書いていても、
読後感には希望がある
薬丸岳作品が好きです。
全7話がそれぞれ今日的なネット問題や
社会的問題を書いでいます。
一話の中でも反転があり、
最終作品に向かって主人公の
真相と生き直しが進む構成がよい。
自戒の念をこめて、
令和に生きる全ての人が
一度は読んでと
書き記しておきます。


No.212 6点 独走
堂場瞬一
(2023/01/29 15:40登録)
ミステリーでないですが作者が登録されていたのでお許しください。
スポーツをしている人
スポーツをしていた人
スポーツに携わる人
スポーツノンフィクションが好きは人にお勧め。
もちろんこの小説はフィクションですが、
スポーツを国是と捉える役人が、
最終盤に価値観を揺さぶられるのは
ミステリーではないですが
反転物として気持ちよく読めるし、
何よりがちで体を動かしている身としては
大変共感できる点です。


No.211 6点 マザー・マーダー
矢樹純
(2023/01/14 21:30登録)
連作の前半は
人間の悪い所が目立つ作品が続き、
つらかったのですが、
後半からミステリー感がしっかり出てきて
フーダニット物としても反転が効いていて
よかったです。
読後感は心地よくはありませんが---


No.210 8点 サクリファイス
近藤史恵
(2023/01/08 04:02登録)
おそらくこのサイトに書き込みを始める前に
読んだ作品。
自身がロードに関わり、
グレッグ・レモン
マルコ・パンターニの頃から
ツールドフランス等に親しんでいたら、
これ以下はないかな。
反転もきちんと納得できるので。
近藤氏の取材力に感心します。


No.209 5点 本格王2022
本格ミステリ作家クラブ
(2022/12/11 17:43登録)
道尾秀介さんや浅倉秋成さんなど
6名の作品集
浅倉さんの『糸の人を探して』は、
合コンパロディで面白かったですが、
『六人の嘘つきな大学生』の方が
はるかに読みごたえがありましたので、
まあさらっと暇潰しで読むオムニバス本です。


No.208 3点 スタフ staph
道尾秀介
(2022/11/23 14:39登録)
図書館の返却日が来てしまい、
あわてて15分ほどで速読しただけなので
仮の評価です。
オフィス街でキッチンカーよく見かけますが
スタフに注意、大変なんですね。


No.207 6点 いけない
道尾秀介
(2022/11/12 12:04登録)
道尾秀介作品は、
カラスもネズミも好きですが、
この作品は技巧が文体を越えて
章の最後の写真にも隠れているというものです。
このサイトでの作品の評価が低い理由は、
文章でカタルシスを得られないか、
技巧に凝りすぎていて理解できない自分に
納得いかないかのどちらかではないでしょうか。
二章終わりのビデオ映像の背景とか、
初見で気付く人います?
友達に薦める道尾秀介作品の五指には、
入らないなあ、私見ですが。


No.206 8点 かがみの孤城
辻村深月
(2022/10/26 02:56登録)
ミステリーとして
登場人物の幾人かのWho
みんなの集まったWhy、When など、
分かりやすいものもありますが、
小説としての力が強いので
このサイトを備忘録としても使わせて頂いている私には
これ以上低い点数はつけられないです。

自戒の念を込めて記すのですが、
子をもつ者として子に関わる者として、
これを読んで伏線の回収にカタルシスを得る
だけではいけないと思うのです。
自戒の念なので声高に訴える気はないですが、
誤解を恐れずに、
中高生にお勧めの書評をよく見ますが、
むしろ大人にお勧めします。
辻村さんは子どもの心を素直に書ける
稀有な作家さんと思っております。

因みに後から調べたらマンガ(ジャンプ系)も、
今冬映画も!あるようですが、
小説として読めてよかったと
辻村深月さんの文章にふれて思うのです。


No.205 7点 invert 城塚翡翠倒叙集
相沢沙呼
(2022/10/10 18:25登録)
medium 霊媒探偵城塚翡翠を
大変興味深く読みましたので、
次作を楽しみにしていました。
中編三作
結論から言うと前の二編はいまいちですが、
それすらも仕込みと思える作り。
シャーロック・ホームズっぽさや、
ディーンフジオカのシャーロックっぽさや、
古畑任三郎っぽさが、
力抜けていて駄作間を和らげています。
最後もなあ、と思いながら読み進めると、
やはり一筋縄ではいかない反転あり。
倒叙とそこら中に書いてある理由がよく分かりました。
※反転と倒叙は違います。
表紙の城塚翡翠の意味も最終作で分かりました。
本全体のクオリティーでは前作の方が高いかな。
インヴァートIIも楽しみです。


No.204 5点 クリムゾンの迷宮
貴志祐介
(2022/10/10 11:05登録)
平均7*8というのが驚き。
子どもの頃を思い出すゲームブック!
サバイバルの臨場感もどこか作り物めいていて、
内容そのものがゲームブックっぽいのです。
娯楽としか言いようのない作品。


No.203 5点 葬儀を終えて
アガサ・クリスティー
(2022/09/23 19:29登録)
斎藤警部さん他幾人かが述べている通り、
家系図がミスリードの元としても機能しています。
私の癖でこういう作品は右手の指を
家系図と表紙裏の人物一覧の両方に突っ込んで
読み進めるのですが、
ミスリード防止に役立ったかなあと。
疑問なのは犯人の動機に対して行動の整合性がとれていないと感じます。
まあ殺人とはそういうものとも言えますが。
折原一さんはこれがベストワンだそうで、
私のクリスティランキングでは、、、
選外ですねえ。
まあ好みなので。


No.202 8点 六人の嘘つきな大学生
浅倉秋成
(2022/09/19 16:30登録)
最近、当たりの作品が多くて嬉しい限りです。
大学生の性格の反転、
ナレーションの意味の反転、
主人公の一人の境遇に関する反転、
等々、
半分も読まないうちに反転の連続で、
この先どうする?の後からまた反転。
個人的には、上記3つ目の反転が
『赤毛の男の妻』的で好きです。
叙述の巧みさで読ませるのがやはり
ミステリーだと思うので、
これはレベルが高い作品だと思います。
装丁の絵から、どれが誰と考えてみるのも一興。
就活に対するアンチテーゼも効いていて、
軽い社会派的な面も。


No.201 8点 medium 霊媒探偵城塚翡翠
相沢沙呼
(2022/09/03 19:43登録)
作者の相沢沙呼さんはまだ30代ですよ。
天才ですね。
ラノベも書かれてるという事で文体が軽く
スラスラ読めます。
最終章のみやや饒舌過ぎますが、
それがなければなあと思います。
霊媒探偵っていう設定が今時というか
きっと古典的名作のような
人物を描き出す事や
描写とロジックで読ませるような
感動は無いな、
と思いながら読み進める時点で
作者の罠にはまっている---
犯人の目星はすぐつくのですが、
いったいその先を予想した方はいるのでしょうか?
次も楽しみです。


No.200 7点 友罪
薬丸岳
(2022/08/28 09:53登録)
過去の贖罪と世間の誹謗中傷が主なテーマ。
人の振り見て我が振り直せが、
個人的に感じたテーマ。
自分を棚にあげるマスコミと
内面と向き合う主人公の対比。
薬丸岳の社会派としての力がよく発揮された、
600ページの作品でした。
読みやすかったです。


No.199 8点 五匹の子豚
アガサ・クリスティー
(2022/08/20 17:57登録)
十年ぶりに再読。
クリスティー女史はやっぱり凄いや!
1942年の昔に、
男女、夫婦、姉妹、友人、師弟を
(↑様式美に則って関係を
五つ書きました)
人情味溢れる描き方をしながら、
その全ての人の回想に
ダブルミーニングを
潜ませるという離れ業。
いわゆる回想の殺人というもので、
人がいかに主観的にものを捉えるか
(5人もそして読み手の私も)。
個人的に『春にして君を離れ』と
同じ位好きな作品に再読後昇格です。
こちらのサイトは皆さんの書評で
また読みたくなる、感謝します。
10人読んだら8人は、
私のように途中では、
二行目に書いた●●関係が
真相と思うはず。
女史さすがです。


No.198 10点 モンテ・クリスト伯
アレクサンドル・デュマ
(2022/08/09 23:28登録)
人生の数奇な運命こそミステリー。
学生時代に出会ってよかった作品。
大デュマも小デュマも偉大ですが、
この作品が古今東西名著百選等で、
漏れることは今後もないでしょう。

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