凍りのくじら |
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作家 | 辻村深月 |
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出版日 | 2005年11月 |
平均点 | 5.43点 |
書評数 | 7人 |
No.7 | 5点 | みりん | |
(2023/06/28 18:27登録) 私賢すぎて他の人が馬鹿に見えちゃう〜という冷笑系の痛い主人公でなかなかキツかったですが、別所や郁人と出会ってから色々変わっていく過程を楽しめました。個人的に好きなキャラの立川の出番がSukoshi Fuguu ドラえもんは子供の頃にコミックス5周くらいはしたので、理帆子のドラえもん愛を語るシーンを読むと楽しい記憶が甦ってきました。そうか人生で一番初めに出会ったミステリはドラえもんの「天の川鉄道の夜」だったんだ |
No.6 | 6点 | よん | |
(2022/12/06 14:50登録) 主人公は高校生の芦沢理帆子。容姿にも頭脳にも恵まれた彼女は他人を冷めた目で見ている。だが、ひとりの青年との出会いによって硬直した心が少しずつほぐれていく。 物語の前半、理帆子の周囲を見下す姿勢が鼻につく人もいるかもしれない。でも読み進めると、それは未熟な十代が虚勢を張った姿だとよく分かる。しかしだからこそ、後半明らかになる魔法のような出来事が胸を打つ。辻村作品にはいつも深い闇と、そこに差し込む光が描かれる。本作は特にその光度が強い、「自分のことが書かれている」と思い、救いを感じたという若者が多いのもうなづける。 |
No.5 | 7点 | take5 | |
(2020/02/04 22:17登録) 先達書評の皆さん厳しいですね。 広義のミステリーSFで良いのではないでしょうか。 少し不思議(SF)であるばかりでなく、 人間の物の捉え方を解きほぐすのは、 ミステリーの解答のような物でしょう。 私は登場人物に少しSukoshi清閑さFreshnessを感じました。 ドラえもんは偉大な漫画です。 |
No.4 | 5点 | まさむね | |
(2016/10/30 20:05登録) 長らく、我が家で積読状態になっていたこの作品。先日、富山県を訪れる機会があり「高岡市 藤子・F・不二雄ふるさとギャラリー」を拝見してきたので、これ幸いとばかりに手にした次第です。 と、いうのもこの作品、「ドラえもん愛」が溢れておりまして、各章のタイトルもドラえもんの道具名に統一されております。ドラえもんの名場面も種々登場し、かなり懐かしい気持ちにさせてくれます。つまりは、読者がドラえもんワールドを知っている前提で書かれているのですが、知らない方は極めて少ないでしょうからねぇ。 ちなみに、この作者の描くダメ男というのは、他の作品でも感じたのですが、かなり的を得ているというか、鋭いところを突いています。いるいる、こういうタイプといったところ。 ミステリーとは言い難いけれども、まぁ、読書としては楽しめたかな。 |
No.3 | 6点 | 風桜青紫 | |
(2015/12/20 00:01登録) 厨二病女子の上から目線ストーリー。似たようなタイプの語り手が出る作品なら同じく辻村さんの『オーダーメイド殺人クラブ』のほうが良くできていると思うけど、こっちも嫌いじゃない。なんか主人公のドラえもんLOVEに共感してしまうのよ。ファッションとかじゃなくて真にドラえもん好きってのがよく伝わってくる。たぶん辻村さんもドラえもん好きなのだろうな。わりと嫌な女であろう主人公にすら共感させてしまうあの青ダヌキ……さすが、と言っておこう。 |
No.2 | 5点 | あるびれお | |
(2009/11/10 01:48登録) これは、わたしもミステリではないと思う。 SFを(Sukoshi Fushigi)なものとして捉えていた藤子・F・不二夫さんへのオマージュで書かれたそうだけれど、この作品自体も『少し・不思議』で楽しめた。 |
No.1 | 4点 | ちぃ | |
(2009/03/02 22:16登録) はっきりいって・・ミステリーではないと思う。 文章にあるように、SF的な要素が強い気がしました。 内容的には飽きずに読めるので楽しめたのですが・・ この作者の作品はミステリーにはいるのかなぁ?? という疑問が残りますね(笑) |