home

ミステリの祭典

login
文生さんの登録情報
平均点:5.87点 書評数:510件

プロフィール| 書評

No.70 5点 魍魎の匣
京極夏彦
(2010/01/29 04:10登録)
京極夏彦の最高傑作であり、ミステリー史上に残る名作という位置づけになっているが、個人的にはイマイチな作品だった。
大ボリュームの中に色々な要素を詰め込み、その壮大さがウリになっているが、核となっているミステリーの部分が弱すぎる。
消失トリックはすぐに分かったし、犯人の正体は意外性のカケラもないし、複数の事件はそれぞれ×××だし、何というか単純な事件をわざわざ複雑に書いているような印象を受けるのだ。
ミステリー以外の部分は評価できるが、本格ミステリーの形を取っている以上、ミステリーとしての弱さで全体の評価を下げざるを得ない。


No.69 8点 姑獲鳥の夏
京極夏彦
(2010/01/28 04:13登録)
事件を妖怪の仕業、推理を憑き物落としに見立てたストーリーが興味深く、一気に引き込まれた。
反則気味の人間消失トリックも榎木津の特殊能力や京極堂の薀蓄を伏線としてからませ、そのうまさに思わず納得させられてしまった。
個人的には本作品がシリーズのピークで以後巻を重ねるごとにボリュームの増加が冗長に感じられ、ミステリーとしての質も低下しているように思えるのが残念。


No.68 8点 白光
連城三紀彦
(2010/01/27 14:41登録)
典型的な本格ミステリーのように終盤でどんでん返しの快感を味わえるようなタイプの作品ではないです。
語り手が代わる度に事件の違う側面が明らかになり、事件の根深さが露出する。
そして単純と思われた事件に隠されたとんでもない構図が名探偵の推理ではなく、文学的な香りともに徐々に徐々につまびらかにされていきます。
その過程が実に味わいがあって読んでいてゾクゾクしました。
トリックやロジックは皆無なので本格ファンには受けが悪いかもしれませんが、個人的には連城三紀彦ミステリーの中で一番気に入っている作品です。


No.67 7点 はじまりの島
柳広司
(2010/01/27 14:18登録)
本格ミステリとしてはやや小粒ですが、若き日のダーウィンを主人公に、進化論とうまく絡めた事件やトリックが興味深い。
プロットのうまさが光る佳作です。


No.66 6点 アヒルと鴨のコインロッカー
伊坂幸太郎
(2010/01/25 12:28登録)
伊坂幸太郎の文章はよく村上春樹に似ているといわれますが、本作はその中でも特に村上春樹っぽい作品に仕上がっています。
おしゃれかつ文学っぽい語りで展開する謎の顛末は、それなりに面白くはあるけれど、インパクト不足で物足りなさが残りました。


No.65 3点 プリズン・トリック
遠藤武文
(2010/01/25 12:14登録)
江戸川乱歩賞お得意のちょっと変わった職業や設定についての詳細を語りつつミステリーを展開していくタイプの作品。
そういう意味では、交通刑務所の内情はよく書けていると思う。
ただ、受賞理由になった本格ミステリーとしての魅力があまり感じられなかった。
いろいろ謎やトリックはあるのだが、どれも無理があったり、投げっぱなしだったりでいかにも練り込み不足という感じがする。


No.64 5点 僧正殺人事件
S・S・ヴァン・ダイン
(2010/01/24 12:53登録)
童謡殺人というジャンルを確立したという意味において偉大な作品ですが、本格ミステリとしての面白みがほとんどない点が評価が分かれるところです。
サスペンスものとしても話が冗長でテンポの悪さが目立ちます。
格調高い作品なので、古き良き時代の探偵小説をじっくり読みたいという人にはおすすめですが。


No.63 5点 グリーン家殺人事件
S・S・ヴァン・ダイン
(2010/01/24 12:38登録)
良く言えば王道、悪く言えばありきたりな推理小説で現代の目から見れば突出した所は何ひとつないのですが、洋館の中での連続殺人というひとつの定型を作り出したという点では『そして誰もいなくなった』と双璧をなす金字塔的作品です。


No.62 5点 超・殺人事件―推理作家の苦悩
東野圭吾
(2010/01/24 12:32登録)
「超読書機械殺人事件」とか結構面白いけれどミステリーのパロディとしてはベタで特筆するものはない。
マニアとしてはもっと凝ったものが読みたかったというのが正直な所。


No.61 5点 スタイルズ荘の怪事件
アガサ・クリスティー
(2010/01/23 14:48登録)
クリスティーのデビュー作で、ある有名なトリックが使われている。
ただ、このころのクリスティにはまだ作家としての超絶技巧なテクニックを持ち合わせておらず、中期以降の作品に比べると面白みに欠ける。


No.60 6点 カブト虫殺人事件
S・S・ヴァン・ダイン
(2010/01/23 14:38登録)
まあ面白く読めたがこの作者の作品に登場するトリックは過去の作品の流用ばかりで、自身のトリック創作能力はゼロなんだな。


No.59 5点 カナリヤ殺人事件
S・S・ヴァン・ダイン
(2010/01/23 14:32登録)
本格ミステリーの古典としては興味深いが、密室殺人とアリバイトリックは今となってはいくらんでも単純すぎる。
ポーカーによる心理的推理法もプロファイリングなめんなよという感じ。
歴史的価値を加味してこの点数。


No.58 4点 女王蜂
横溝正史
(2010/01/23 14:28登録)
密室殺人をはじめとして色々本格要素を詰め込んだ作品だけど、当時としても使い古されたアイデアばかりで、使いか方にもさして工夫がないのでいまひとつ面白さを感じない。


No.57 6点 死を開く扉
高木彬光
(2010/01/23 14:13登録)
密室トリックはユニークだが、それだけの作品。
密室ものが好きな人はどうぞ。


No.56 6点 扉は閉ざされたまま
石持浅海
(2010/01/23 14:09登録)
多くの指摘があるように、動機に違和感がありすぎる。
動機は気にしなくていいという人もいますが、なぜ頑なに死体を発見させたくないのかという謎はこの物語の大きな牽引力となっているので気にするなという方が無理でしょう
というわけで、特異な設定下でのロジカルな本格ミステリとして非常に面白い作品なんだけど、先の動機の件と扉を開けない理由に無理があるので点数は6点がせいいっぱいだなあ。


No.55 8点 そして扉が閉ざされた
岡嶋二人
(2010/01/23 14:05登録)
閉鎖空間での推理合戦。
独創的なトリックとかはありませんが、本格ミステリとして完成度の高い作品です。


No.54 9点 ある閉ざされた雪の山荘で
東野圭吾
(2010/01/23 11:56登録)
東野圭吾流クローズド・サークル。
吹雪の山荘ものとしてはかなり変化球でバカミス一歩手前だけど、最後のどんでん返しは世界が反転するような衝撃を覚えました。
個人的には『そして誰もいなくなった』『方舟』と本作がクローズドサークルミステリーのベスト3です。


No.53 4点 虚無への供物
中井英夫
(2010/01/22 13:27登録)
日本ミステリー史上に残る名作だが、私には得々として迷推理を語る登場人物たちについていけませんでした。


No.52 5点 ホッグ連続殺人
ウィリアム・L・デアンドリア
(2010/01/22 13:22登録)
途中でトリックがわかった人が多いようですが私も、唯一犯行シーンが描かれる場面を読んでピンときました。
ちょっと伏線の張り方が下手なんじゃないかと思う。
ミッシングリングものとしては屈指の作品だけに残念です。


No.51 4点 不連続殺人事件
坂口安吾
(2010/01/22 13:06登録)
本格ミステリの名作ということで期待して読んだのですが、とにかく癖のある文章、会話が読みにくいことこのうえない。その上、登場人物が変人ばかりなので感情移入できず、バタバタと殺されてもサスペンスをまったく感じないのはまいった。
トリック自体はクリスティばりの巧妙なものだが、作者の押し付けがましいミステリー観が鼻について今ひとつ感心できない。
これならばクリスティの平均作を読んだ方がよっぽど面白いと思う。

510中の書評を表示しています 441 - 460