測量ボ-イさんの登録情報 | |
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平均点:6.25点 | 書評数:631件 |
No.311 | 4点 | メドゥサ、鏡をごらん 井上夢人 |
(2012/01/05 20:05登録) 新年おめでとうございます。 氏のソロデビュ-後の作品をはじめて読みました。 感想は本格色が思いのほか少なく、ホラ-小説に分類したい 一編。 あと謎の合理的解決が結局なされず、読者の解釈任せという 結末は正直好みではありません。 従い、評価は辛め。 |
No.310 | 7点 | 黒猫館の殺人 綾辻行人 |
(2011/12/28 20:02登録) 氏の館シリ-ズの未読作品でした。 個人的にはこのシリ-ズで満足度の高い作品。「時計館」「十 角館」の次くらいの評価はできるかな? 露骨なネタばれしない程度に、もう少し詳しく。 ①人物の謎 判りやすいヒントが多く、鈍いこの僕でも気がつきました。 このサイトの方なら、かなり多くの方が看破できるのでは? ②館の謎 巻頭の見取り図を見ながら読み進めると、違和感に気づく筈。 そこから先はイマジネ-ションが必要ですが。 ③密室の謎 完全には解けませんでしたが、この謎がメイントリックでは ないだろうと思い、真剣に考えませんでした(と言い訳)。 ④蛇足 「どじすん」のヒントはこれでは判らないのでは(ピンと 来た人は凄い) 今年はこれで最後の書評です。今年だけで42作ですか。 来年も頑張ります。 |
No.309 | 5点 | 古都の喪章 臨時新幹線ひかり317号の死者 津村秀介 |
(2011/12/17 13:43登録) 氏得意のアリバイ崩しもの。 殺人が2つあり、それぞれにアリバイが容易されています が、種明かしはありきたりでした。 読むのに苦労はいらないので、読みにくい作品に辟易した あとの口直しにいかがでしょう。 |
No.308 | 7点 | 巴里の殺意 ローマ着18時50分の死者 津村秀介 |
(2011/12/17 13:40登録) 氏のトラベルミステリの中では珍しく、容疑者が航空機で 海外に行っていたというアリバイを崩す作品。 犯行動機や犯人像はありきたりですが、このアリバイトリ ックはなかなか見事ですね。しかも現実の犯罪に応用でき そうで妙にリアルさも感じます。 採点は6点クラスかなと思いますが、イタリア・フランス の風景描写も印象に残るのでプラス1点。 |
No.307 | 6点 | 鬼首村の殺人 篠田秀幸 |
(2011/12/10 10:47登録) 氏の弥生原シリ-ズの中の一遍。 このシリ-ズは、本格色が高く、殆どの作品で「読者への 挑戦」があり、僕自身の趣向にかなり近いものがあります。 ただこの作品に関しては、「悪霊島」「幻影城」「龍神池」 の諸作に比べるとやや落ちる印象。 「下山事件」についての考察は興味深く読め、勉強になり ました。 (ここからネタばれ注意!) 僕の推理は太郎丸犯人説でした。いいところまでいきなが ら、相変わらず詰めが甘いと言うか(笑) ただこの作品のメイントリック(犯行過程における太郎丸 と次郎丸の入れかわり)は無理があるのでは? 勿論実行不可能という無理ではなく、関係者に看破される のではという意味です。 いくら双子とは言え、これだけ性格・言動・行動が異なる 双子が途中で入れ替わって誰も気づかないと言うのに違和 感を感ずるのですが(気にしすぎかな?)。 |
No.306 | 7点 | そして誰もいなくなる 今邑彩 |
(2011/12/10 10:36登録) 海外の超有名作品をモチ-フにした一品。 その作品の単なる模倣ではなく、それなりの捻りがあり、 どんでん返しもイヤミなく利いています。 なかなかの作品だと思います。 (余談) 作者曰く、「原作を知らなくても99%は楽しめるが、残 りの1%はやはり原作を知る必要がある」との事。 その1%とは何でしょう?僕も心当たりのある記述はある のですが、もう一つ自信がなくて・・・どなたか教えてく ださい。 |
No.305 | 5点 | トワイライトエクスプレスの惨劇 吉村達也 |
(2011/12/03 13:52登録) トラベルミステリ好きなので、つい手がでてしまいました。 評価はまあ可もなく不可もなくということでいきましょう。 |
No.304 | 6点 | 本格推理⑮さらなる挑戦者たち アンソロジー(国内編集者) |
(2011/12/03 13:50登録) 久々にこのシリ-ズを読みました。 多少のあたりはずれはありますが、どれもまずまず粒より の作品。 僕自身の好みでいえば、「隣の部屋の殺人」あたりがよか ったです。(古臭い密室トリックですが、そこがまた良い) |
No.303 | 7点 | 保津峡殺人事件 津村秀介 |
(2011/11/12 13:54登録) アリバイ崩しのトラベルミステリとしては水準的作品。 こういうのが好みの方にとっては、安心して楽しめそうです。 容疑者のアリバイが崩れたと思いきや・・・といったカラクリ も用意されています。 著者は残念ながらもう故人ですが、アリバイ崩しの作品を 多く書いた作家です。 氏の作品を数点読みましたが、大ハズレがない代わりに、 大ホ-ムランのない・・・アリバイ崩しの作品が多く、鮎哲 氏の亜流っぽいですが、まあそれも好意的に見えてしまうの で採点は甘めで。 |
No.302 | 4点 | そして二人だけになった 森博嗣 |
(2011/11/05 17:23登録) こういうオチはあまり評価できないです。 皆さんの採点も1点から10点まで、実にバラエティ。 読み手によって、評価が分かれる作品だと思います。 |
No.301 | 8点 | 気分は名探偵 犯人当てアンソロジー アンソロジー(出版社編) |
(2011/10/30 14:01登録) 夕刊紙に掲載された(らしい)犯人当て短編集。 どれも粒よりでハズレがなく、嗜好に合う方ならかなり 楽しめると思います。 少し長くなりますが、個々の簡単な評価が以下書きます。 露骨なネタばらしはしませんが、何の予備知識もなしに 本作品を読みたい方はスル-して下さい。 ①ガラスの檻の殺人(有栖川有栖) 凶器の隠し方がテ-マ。隠し場所が判れば自ずと犯人 も特定できます。土屋隆夫氏の某名作を彷彿とするト リックです。 ②蝶番の問題(貫井徳郎) 確かに伏線は貼ってありますが、これは難し過ぎます。 ③二つの凶器(麻耶雄高) 作品自体も楽しめますが、登場人物の名前がユニ-ク。 月ヶ瀬、大河原、下狛、加茂、笠置、木津・・・関西 在住の方、ピンときませんか? 作者は確か三重県出身でしたよね。成程。 ④十五分間の出来事(霧舎巧) う-ん、これも難しい・・・ ⑤漂流者(我孫子武丸) トリックは使い古したものですが、見せ方・使い方が うまい。 ⑥ヒュドラ第十の首(法月倫太郎) ちょっとマニアックなトリックかな? 全体として、かなり難しいです。因みに僕は1勝5敗 でした。 |
No.300 | 6点 | 長いお別れ レイモンド・チャンドラー |
(2011/10/16 11:46登録) 記念すべき300冊めの書評は古の海外名作で。 このサイトをご覧の方なら殆どの方が読んでいる(あるいは 知っている)名作ですが、今回初めて読みました。 男の友情を謳った物語ですが、どうも僕にはいまひとつそれ が伝わってこず、本格色も薄いこともあって、世間の評判ほ ど心に残るものではありませんでした。 従い採点はどうしても辛めになります。 (高評価の方々、ゴメンナサイ) この作品も、もっと英語を勉強して原文で読むとその良さが 判るのかも知れませんね(でも、困難だ)。 これで書評300冊となりましたが、100冊毎のペ-スは 1-100冊め 約3週間 101-200冊め 約6ケ月 201-300冊め 約1年9ケ月 となっています。150冊めくらいまでは既に読んだ作品で書 評できたのですが、それ以降は殆どあらたに読んだ作品です。 そうすると400冊めの書評は再来年の夏くらいになるんでし ょうかねえ。まあ、頑張ります。 |
No.299 | 7点 | 札幌・オホーツク 逆転の殺人 深谷忠記 |
(2011/10/08 14:06登録) これは結構良かったです。 謎の提示から合理的解決まで納得できるものでした。 ただメイン・トリックはちょっと微妙・・・アンフェア という人がいるかも。 それでも、前に読んだ「釧路・札幌」よりやや上の出来 と見ました。 |
No.298 | 6点 | 釧路・札幌1/10000の逆転 深谷忠記 |
(2011/09/28 20:42登録) (微妙にネタばれ?) 氏の作品を初めて読みました。旅情ミステリが多そうですが、 内田康夫氏の亜流なのかな? その割には謎解き要素もまずまずあり、まずは楽しめました。 不満点は真犯人の偽装工作が凝り過ぎてて、リアリティをあ まり感じなかったところです。 被害者の行動の盲点はなるほどと思わせるものがありました。 トラベルミステリが基本好きなので、採点はやや甘めで。 |
No.297 | 4点 | 沙織のニ-ス誘拐紀行 村瀬千文 |
(2011/09/16 20:47登録) ホテルジャ-ナリストとして知られる氏が書いた初のミステリ 小説。 氏の得意分野であるホテルとグルメの蘊蓄が盛り込まれ、その 方面に興味のある方なら楽しく読めるでしょう。 本格色は薄く、サスペンス小説に分類したい一遍。 残念ながら内容は平凡で、謎解き要素も薄いので採点は辛めで。 |
No.296 | 7点 | 深夜プラス1 ギャビン・ライアル |
(2011/09/09 22:12登録) かねてより固定的支持を得ている冒険小説の秀作。 展開にテンポがあり読みやすく、最後まで飽きずに読みきる ことができました。 本格ものではありませんが、ミステリ-ファンなら読んでお いて損のない一遍。 (余談) かの名作「幻の女」同様、この作品も書き出しが有名ですね。 「パリは四月である。雨も一月前ほど冷たくはない・・・」 確かに絵になる書き出しですね。 |
No.295 | 6点 | 和時計の館の殺人 芦辺拓 |
(2011/09/04 19:33登録) 雰囲気はなかなか良い作品。 肝心の中身もまずまずですが、謎の解決の一部が題名通 り和時計の知識がないと判らないのは高評価しずらいか も。 (ここから少しネタばれ) 病死した前当主の遺書が暗号になっていますが、これは とても判らない(苦笑)。 和室の中であった密室トリックは納得のいくものでした。 |
No.294 | 6点 | 往復書簡 湊かなえ |
(2011/08/20 21:34登録) 氏の作品を読むのは3作めですが、その中では一番出来が 良かったでしょうか? 手紙のやり取りで話しが進む形式のユニ-クです。 |
No.293 | 5点 | 贖罪 湊かなえ |
(2011/08/16 13:20登録) 妻が借りてきた本の回し読み。 話題作である「告白」の2番煎じだと世間でよく言われて いるようですが、確かにイメ-ジは似ていますよね。 謎とき要素が薄いので、このサイトの採点では残念ながら これ以上の点数にはしにくいです。 |
No.292 | 7点 | 飛ぶ男、墜ちる女 白峰良介 |
(2011/08/16 13:17登録) 解決は平凡ながらも、謎の提示がシンプル且つ魅力的 でした。 採点は6点レベルかなと思いますが、上記事由と文章 が読みやすいこと、広告業界を扱った新鮮なネタであ ることを好感してプラス1点。 |