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ミステリの祭典

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学ばない探偵たちの学園
鯉ヶ窪学園探偵部シリーズ

作家 東川篤哉
出版日2004年01月
平均点5.85点
書評数13人

No.13 5点 測量ボ-イ
(2023/06/10 17:09登録)
軽いタッチの割には中身はそれなりに本格。
密室トリックや犯人特定のロジックもまあ水準と
いったところでしょう。

(ネタバレ)
ワンバウンドしたって、そんなにうまくいくのかな?

No.12 7点 mediocrity
(2019/03/17 06:06登録)
高校生の探偵部3人が主に校内で起こった殺人事件を解決する。金田一少年みたいな感じだが、1人の能力が飛びぬけているわけではない。おちゃらけた雰囲気とは反対に、密室殺人2つを大真面目に解決していく。
マンションで起こった密室殺人の方の謎解きはほほえましい。この3人、高校生男子にしてはやることなすこと可愛すぎる。保健室の殺人は大掛かりかつ偶然性が高いので、漫画的な雰囲気の中だから何とか成立している。
それにしても野球ネタが多すぎ。しかも書かれた時代よりかなり古い。古田やイチローはともかく、大杉とか今井雄太郎とか言われても困る。

ところで第一の被害者は田所健二24歳、学生服を着て学校に忍び込んだ老け顔の盗撮カメラマンである。この作品はギャグ要素が強いので、最初はパロディーだと思っていたのだが、野獣先輩が有名になる前に出た本なので偶然なのだろう。驚きである。

No.11 7点 青い車
(2016/06/24 18:37登録)
 語り手の転校生・赤坂通が、先輩の多摩川流司と八橋京介の無理やりな勧誘に引っかかり入部してしまった「探偵部」。実質ただの推理小説研究会のような彼らが校内で発生した殺人事件に首を突っ込み、そこで巻き起こすドタバタ劇と迷推理を描いた鯉ヶ窪学園シリーズ初の長篇。
 作者の持ち味であるゆるいギャグは学園ものという爽やかな舞台と相性が良く、湿っぽさ、暗さは皆無なので、軽い気持ちで読むにはうってつけでしょう。冗談のような、人によっては馬鹿馬鹿しいと取られかねないふたつのトリックも、この世界なら違和感なく読めます。

No.10 6点 ミステリ初心者
(2012/06/20 10:16登録)
ネタバレあります。



 烏賊川市シリーズ?の学園版のような雰囲気で、面白さにはずれ無しです。個人的には、エラリーフリークの部長が好きです。密室を発見したときのリアクションが最高でした。

 トリック部分で、ギャグがそのままトリックになっているような気がします。かなり高度だと思います。本の中で、ギャグでもSFでもなんでも現実離れしたことがおきても、本の中では現実で、それをトリックに応用してもフェアです。 

No.9 5点 白い風
(2012/05/30 19:39登録)
やっぱり、東川さんの作品は軽いですね(笑)
私にはあんまり合わなかったけどね(爆)
でも、本格ミステリーらしい大掛かりな密室トリックは楽しめましたよ。
ただ、やっぱりこの軽さ所以にもう東川さんは読まないかも?

No.8 6点 yoneppi
(2011/10/28 22:48登録)
TVドラマはいまいちだが、これは予想以上に楽しめた。かつての島田荘司を思わせる大技トリックは(スケールは小さいが)個人的には好きだ。

No.7 6点 E-BANKER
(2011/10/15 21:34登録)
私立鯉ケ窪学園探偵部シリーズの第1弾。
「謎解き・・・」のTVドラマ化も決まり、絶好調な作者の「お笑い系」本格ミステリー。
~私立鯉ケ窪学園に転校した赤坂通は、文芸部に入るつもりが、何故か探偵部に入部してしまう。部長の多摩川と部員の八橋とともに部活動に励む(?)なか、学園で密室殺人が発生! 被害者はアイドルを盗撮しようとしていたカメラマン。妙な名前の刑事コンビや個性派ぞろいの教師たちが事件をかき乱すなか芸能クラスのアイドルも失踪。学園が誇る探偵部の推理は炸裂するか!~

「面白い」といえば面白い。
何がと聞かれても困るが・・・
本作のメインは一応2つの「密室」殺人でしょう。
1つめの密室トリックは「うーん」というほかない。「振りこ」の件が出て、もしかして「島荘の例のヤツ?」と思わせますが、さすがにそれは「捨てトリック」とほっとしたのもつかの間、真相はさらに脱力するもの。アレって、そんなに弾力があるんですかねぇ?
2つめのトリックの方が面白い。映像に向いてそうなトリック。ただ、密室にする必然性が如何せん弱いと思うんですけど・・・
プロットそのものは割りと練られているので、程よいボリュームと相俟ってスイスイ読むことが出来ました。
手軽に本格ミステリーを楽しむにはまぁいいかな。
(祖師谷大蔵警部と烏山千歳刑事って・・・東京近郊の住人か元住人にしか分からないんじゃない?)

No.6 6点 まさむね
(2011/09/03 20:49登録)
 2つの密室殺人。きっちり本格してます。
 個人的に好きなのは2つ目の密室。いかにもこの作者らしい。伏線もニクイ。1つ目の密室は…まぁいいか。
 なお,作者のギャグについて,私は大いに支持してます!

No.5 5点 nukkam
(2011/08/17 19:37登録)
(ネタバレなしです) 2004年発表の鯉ヶ窪学園シリーズ第1作です。強烈な個性の登場人物によるユーモア豊かな展開、それでいて本格派推理小説としては正統派と烏賊川市シリーズとテイストは共通しています。ユーモアという点では時事ネタが多いのが辛いと思います。ミステリー作品を揶揄したギャグはまだしも、プロ野球選手の名前を羅列しているのはそれなりに通の人しか理解できないだろうし、時間が経過すると風化してしまうのではないでしょうか。密室トリックもユニークではありますが、知る人ぞ知る小道具を使っているのがマイナスポイントでは。少なくとも海外のミステリー読者には紹介しづらい作品だと思います。ただ被害者が無抵抗だった理由など、よく考えられた部分もあります。

No.4 4点 いけお
(2010/02/03 05:42登録)
2つの密室が登場するが、さすがにこの解決は無理があるだろうという感じ。
犯人特定も少し弱い。

No.3 7点 makomako
(2009/09/09 21:12登録)
 なかなか面白い。
 二つの密室殺人はいずれもよほどの幸運に恵まれねば成立しないだろうが、独特のお遊び感覚にあふれている雰囲気のなかでは目くじらをたてるほうが野暮なんでしょう。
 ただ探偵側は個性あふれて生き生きと描かれているのに、犯人側が実に平坦で没個性のため謎解きが終わったときのインパクトが少ないのが残念だ。

No.2 6点 江守森江
(2009/05/24 03:43登録)
きっちり本格を書いてるのに・・・
ちりばめたギャグのせいで読者を逃している。
でも、ギャグが減ったら寂しい読者もここに居る。
学生達は名探偵もどきで毎回別に名探偵がいるシリーズ設定は戸松ジュヴナイル「名探偵は・・・に謎を解く」シリーズから拝借した感がある。
又、スピンオフ短編に‘霧ヶ峰涼’シリーズがある。

No.1 6点 キトウY
(2008/02/23 17:08登録)
烏賊川市ものより雰囲気が緩く、最初はなかなか馴染めなかった。多分明確なツッコミ役がいないせいだと思うんですが
ただミステリー部分は満足しました。特に2番目の密室トリックはこの人らしい思いつきで、思わず笑ってしまいました

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