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ミステリの祭典

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そして誰もいなくなった

作家 アガサ・クリスティー
出版日1955年06月
平均点8.67点
書評数91人

No.31 7点 ミステリー三昧
(2009/07/31 12:40登録)
<ハヤカワ文庫>言わずと知れた名作(長編/1939)です。
海外ミステリー初体験です。国内ミステリー初体験が『十角館の殺人』だったので、元祖であるこの作品を迷いなくセレクトしました。これは極上のサスペンス物ですね。読んでいる間は推理する隙も与えないほどのスピーディーな展開に魅入られページをめくる手が止まりませんでした。ただフーダニット、ハウダニットを意識して書かれた本格物ではなさそうです。犯人を当てることは難しいですし「本格物愛好者」が好んで読むものではなさそう。
最も褒め称えられるべき点は叙述的な部分なのですが、それがあまりにも巧みに盛り込まれていた為に翻訳者も気付かなかったのか。誤訳がいっぱいあることに泣けました。海外翻訳ものアレルギーになる人の気持ちも少しわかった気がします。正直、本気で楽しめませんでした。でも読んでいる間は「最高(10点)」でした。←1度使ってみたかったフレーズです。

No.30 10点
(2009/07/06 10:03登録)
名探偵の代名詞であるホームズと同様、ミステリファンでなくても、本作のタイトルを知らない人はいないのではないでしょうか。円熟期に書かれた、クローズドサークル&見立て殺人物であって、他の追随を許さない超傑作です。
孤島に招待された人たちが、童話になぞられて一人ずつ殺されていくストーリーには、クリスティーの文章表現も手伝って、恐怖感が指数関数的に増大させられます。作中の人物といっしょに読者も味わえるこの恐怖感は最高です。
この作品は、プロットはもちろん絶品ですが、実は文章の巧みさが際立つ作品だと思います。その巧みさは、たんに叙述トリックの巧さということだけではなく、むしろ、会話文と、地の文と、話者が特定できない心情吐露の独白文とによる表現力の豊かさにあると思います。そして、その表現力でもって、登場人物の心情変化が発現されて、サスペンスに満ちた作品となっています。
翻訳(誤訳)のせいで多少のアンフェア感が出ていましたが、作品を楽しむうえではほとんど問題はなかったように思います。かりに、翻訳文ではなく原文にアンフェアな記述があり、本格派推理小説として認められなかったとしても、これほどのアイデアと構成を考え出したことと、秀逸なサスペンス作品に仕上げたことに対して満点の評価は変わらないと思います。
映画も懐かしいですね。たしかラストが原作とは違っていたように記憶しています。

No.29 10点 okutetsu
(2009/07/01 05:07登録)
ミステリ史上最高の傑作といってもいいと思います。
雰囲気も恐ろしく凄いペースで人が死んでいく構成に強烈に引き込まれました。トリックだけではなくこういう作品を作ろうと思った発想が凄い。これだけはミステリ興味ない人も読まないと損ではないかというクラスの作品です。

No.28 10点 ジャバウオック
(2009/06/14 13:45登録)
これはとんでもない名作ですね。続きが気になって気になってページをめくる手が止まりませんでした。

No.27 5点 daiki
(2009/06/02 09:15登録)
凄いと思う。
考え付くということが。

No.26 9点 測量ボ-イ
(2009/05/27 20:09登録)
ミステリを読まない人でも知っている表題、定番の名作です。
「アクロイド」と並んで、こういうストーリ-を最初に考えた
クリスティ女史の手柄でしょう。
仮に今この作品を読んだとして、犯人当てられるかな・・・
あまり自信ないですね(笑)。

No.25 10点 給食番長
(2009/05/08 22:42登録)
・・・・別格ですね。

No.24 10点 れお
(2009/04/28 17:22登録)
読んだのは結構昔なんですが、推理小説を読んで初めて、"すごい!"と感動したのを覚えています。

No.23 10点 NEO
(2009/04/11 07:30登録)
クリスティーの筆力の凄さに感嘆します。キャラの濃い探偵なしに、これだけ楽しめてびっくりさせられる作品を、コンパクトにまとめるのはすごいことだと思います。

No.22 9点 だい様
(2009/04/10 23:45登録)
今読んでも色褪せないまさにミステリー史上に輝く傑作。
なんといっても終り方が美しすぎる。

No.21 6点 星屑の仔
(2009/04/07 07:26登録)
「ミステリ小説読んでみたいけど、何を読めば良いのかな?」
そんな人に読んで欲しい一冊。
僕みたいに変にミステリ慣れした後よりも、まったく白紙の状態で読んでこそこの衝撃はあると思います。

できれば僕も何の予備知識内で読みたかった。

No.20 9点 H.T
(2009/04/05 11:18登録)
とにかく面白かったです!
孤島もの(クローズドサークル)+見立ての代表作!!

No.19 9点 Schadenfreude
(2009/01/10 00:47登録)
サスペンスと分類される小説以上にサスペンスに満ちていた。
疲れる前に読みきれた。
謎の不可解さ、物語のサスペンス性、結末の意外さをミステリの重要な要素とするなら、いずれの点も満足。

現在手に入る日本語版にはいくつか誤訳があるので早く修正して欲しい。

No.18 10点 マニア
(2008/12/01 22:55登録)
過去、何百いや何千もしくは何万のミステリが世に発表されただろうか?この『そして誰もいなくなった』は著者アガサ・クリスティの名とともに、それらの頂点のひとつとして永遠に輝き続けるだろう!

舞台は陸との交渉を断絶された絶海の孤島。そう、手に汗握るクローズド・サークル!童謡になぞらえられた見立て殺人によって一人、また一人と殺されていく「主人公」達。犯人の動機は?島到着初日に突然行われた謎の犯罪告発の意味は?
そして、次第に深まっていく疑惑・恐怖・焦燥・狂気・後悔・諦観・抵抗・・・・これらの心理描写は実に真に迫ってスリリングである!物語開始から驚愕の犯人に行きつくまでの流れは一気読み間違いなし!

確かに真相は多少乱暴な所があることは否めない。しかし、それは、この物語の評価を落とす何らの力も持っていないことを自分は信ずる。

No.17 10点 レーン
(2008/11/30 20:30登録)
確かにアラはあるが、これ以上の傑作をご存知の方は具体的に作品名を教えてほしい。
たくさんあるなら一つでも二つでも。

No.16 6点 シュウ
(2008/11/30 10:09登録)
見立て殺人の傑作です。最初の方に掲載されている10人のインディアンの童謡を見ながら次は誰がどんな風に殺されるんだろうとわくわくしながら読みました。
ただ、犯人によると罪が軽い順に殺したということなんだけど、最初の被害者が一番罪が軽くて最後の被害者が一番罪が重いというのに違和感がありました。

No.15 6点 いけお
(2008/11/02 02:06登録)
たしかに名作だとは思うが、細かいあらもかなり目につく。

No.14 10点 あい
(2008/10/03 14:29登録)
紛れもない超傑作

No.13 10点 こう
(2008/09/14 23:25登録)
 中学生のときこれを読んで感動したのを覚えています。登場人物の独白から犯人をしぼっていったつもりがわからず納得できないところもありましたが後年若島正氏の明るい館の秘密を読んで納得しました。何で犯人を含めた全員の独白があるのに犯人が指摘できないのか、という点で叙述トリックが秀逸で感動しましたが自分が読んだ早川文庫版の誤訳は直っていませんでしたし今も直っていないかもしれません。ただ直っていなくても傑作は傑作です。

No.12 6点 サトラップ
(2008/05/24 21:52登録)
有名なクローズドサークルもの。
それぞれの登場人物のバックグラウンドなど、綿密に練りこまれており、ストーリーは楽しめる。
ただ、トリック面では、今ではありがちなものなので、あまり楽しめないかも。

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