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クリスティ再読さん
平均点: 6.40点 書評数: 1379件

プロフィール高評価と近い人書評おすすめ

No.1039 7点 完全脱獄- ジャック・フィニイ 2022/09/08 16:19
フィニイのミステリ系列の作品って、犯罪と冒険の間の細い道をうねうねと辿っていくようなもののように感じる。そりゃ「爽快な冒険」であっても、迷惑被る側としては犯罪以外の何者でもないわけで、犯罪と冒険のアヤの部分で、主人公が「ワルモノ」でなく犯罪を冒険できるセッティングの妙にかけられているように思うのだ。

本作の「冒険」は脱獄。カリフォルニア州立の刑務所で、チャールズ・マンソンも収監されていたサン・クェンティン刑務所から、兄のアーニーを脱獄させようと奮闘する弟ベンと、アーニーの婚約者ルース。アーニーはちょっとした小切手詐欺の罪で収監されたのだが、刑務所内での暴力沙汰が祟って、次は死刑という段階で自分を抑えられなくて刑務官に暴行。その証人が土曜日に証言をしにくる…タイムリミットは一週間。この間に脱獄しないことには、死刑になってしまう。弟ベンと婚約者ルースは綿密なプランでアーニーの脱獄をサポートする

という話。小切手詐欺で死刑、とは無茶な話だが、「5年から無期」なんて不定期刑を課されると、上限の無期刑扱いになって、ちょっとした反抗でも死刑になる法律上のバグがあるそうだ。だから脱獄は否応もないし、読者の罪悪感は薄いように設定されている。でも脱獄手段はリアルで、いろいろ時間差攻撃の工夫はされているが、突飛なものではない。精緻に組み立てられてはいるが、実現可能、と少なくとも読んでいる間には思わせる。当然監獄内の描写や囚人たちの様子のデテールも、弟のベンがアーニーに入れ替わって監獄で過ごすシーンでしっかりと描かれて「塀の中」のリアルが窺われる。囚人たちの心理を落ち着かせるために、監獄内はパステルカラーで塗装されているんだそうだ(苦笑)

そして兄弟の思惑通りに脱獄は成功するのだが、それでもいろいろとプロットの綾があって、最後は苦い結末となる。この「苦さ」にフィニイの目指す冒険と現実の犯罪とのアイロニーが実感される。「5人対賭博場」の青春小説の味わいには及ばないが、「クイーン・メリー号襲撃」「夜の冒険者たち」より、ずっと好き。

No.1038 7点 野郎どもと女たち- デイモン・ラニアン 2022/09/07 20:08
ラニアンの翻訳書籍は、新書館からの加島祥造訳の「ブロードウェイ物語」全4巻しかないようだから、日本編集の短編集とはいえ、これに準拠して話はしていけばいいようだ。というのも、この巻のタイトル「野郎どもと女たち」が、ラニアンの原著の第一短編集のタイトルでもあり、またミュージカル「ガイズ&ドールズ」の原作になった短編2つを収録し、ミュージカルの映画邦題「野郎どもと女たち」でもある、というややこしい部分があるからね。

評者ヅカで見たなあ。紫吹淳主演の月組。主人公「スカイ」マスタースンはギャンブラー。あだ名の「スカイ」は要するに「青天井」。ノーリミットでどんなデカいギャンブルにも応じる男伊達の心意気。スカイはクラップ(サイコロ賭博)が得意だが、こいつの得意技は「プロポジション」と呼ばれる機智に富んだ即興のフリースタイルなギャンブル。ミュージカルだとお堅い救世軍のサラー・ブラウン軍曹を「モノにできるか?」で色男のスカイが賭けたことから話が転がっていくけど、原作はサラーに惚れたスカイが、経営難の救世軍に子羊としてギャンブラーたちを送り込むために賭ける、というミュージカルでは後半の展開から始まる。でも自ら勝負に乗り出したサラーは「あたし、博奕のことはすこし知ってます。とくにサイコロ勝負のことはね。そのためにあたしの父と兄のジョーが身を滅ぼしたんですもの」なんて啖呵を切ったりする。

「女たち」だってタダの「お人形」じゃないのである。シタタカに「野郎ども」を騙し・ひっかけ・それでも純情で男をオトしたりもするのだ。そんな野郎どもと女たちの攻防の妙味もあれば、男伊達が巻き込まれるひねりの効いた事件の数々を10本収録。中には自分を撃った男に一矢報いるために、罠を仕掛ける話やら、ハードなものも。だから、ラニアンの世界というものも、ハードボイルドのひとつのかたちみたいに捉えるのがいいんじゃないかと思っている。

No.1037 7点 エミールと探偵たち- エーリヒ・ケストナー 2022/09/05 22:46
「消え失せた密画」が面白かったので、そういえば....と本作。戦前からの児童向けの大ロングセラーである。子供の頃読んだんだっけ?

エミールはベルリンのおばあさんの元に一人で旅をすることにした。母からはおばあさんへの仕送りの120マルクをことづかって汽車に乗ったのだが、エミールが居眠りした隙に、コンパートメントで相客となった山高帽の紳士に盗まれた! エミールはその紳士を追跡する。その中で出会ったベルリンの少年たちがエミールの手助けを申し出た! 子供たちの大作戦の行方は?

という話。エミールは父を亡くして、美容師の母が一生懸命働いて自分を育ててくれていることをよく知っていて、その母のなけなしの仕送りだからこそ、何としてでも取り返そうと奮闘する。そして、警笛を持ったリーダー格のグスタフ、頭のいい教授、チビだが親が電話を持っていることから連絡役として待機し続ける火曜日くんなどなど、いろいろな背景の街の子供たちと交流して、盗んだ山高帽の紳士を追い詰めていく...そんな友情の話が、なかなかリアルな背景で描かれる。印象的なのはそういう細部に手を抜いていないことで、ベルリンの「都会」というイメージをしっかりと定着しているあたり。

犯人はともかくも、エミールの周囲の大人たちはみな温かい善意の人たち。そんなユートピアの光景が、懐かしく感じられる。いいじゃん。世界にはまだこんなにも「善意」が残っているのである。

No.1036 7点 地球最後の男 人類SOS - リチャード・マシスン 2022/09/05 17:38
SF吸血鬼モノの古典。原作のこのオチというのは、実は吸血鬼モノでは有名で、ネタバレをされてたのを目にしたことがある。でも「この俺が伝説の存在なのだ」という最後の決めセリフの苦さは少しも損なわれずに、幾度でも噛みしめるべき結末である。

というかね、原作を読むと「アメリカ的だな~」と強く思うのだ。ソローの「森の生活」なんかに典型的に表現されるような、自給自足で森の中で孤立して暮らすライフスタイルに対する憧れみたいなものが、アメリカ人にあるんだよね。だから本作の主人公の孤立したサバイバルにも、そういう「自分の力だけを頼りに生き抜く開拓者=アメリカ人」の幻想が付きまとっている。これは絶対の自由を固守するアナーキズムと言えば、まさにそう。
だからこそ、主人公が「地球最後の男」としての矜持から維持してきた「個我」と社会性というものの関係が問われることになる。主人公は自分が想定しない「別な社会」に裁かれることになるわけで、このアメリカ人の原像に対する作者の批判的な目が窺える、といえば読み過ぎだろうか?

本作の「伝説=レジェンド」というのは、アメリカ人の原像として今もある「独立独歩の人間」というもの、なのかもしれないよ。

No.1035 6点 エッフェル塔の潜水夫- カミ 2022/09/04 18:50
愉しく読めるユーモア古典、と続けたわけだけど、有名な本作、意外に長い。「さまよえるオランダ人」伝説をネタにした怪異譚と、エッフェル塔に潜水夫というありえない組み合わせで始まる冒険小説。いやだから、解剖台の上でミシンとコーモリ傘が出会ったようなシュルレアリスムの味わいがある。
でしかも本作1929年だから、ちょっと前にはルネ・クレールの「眠る巴里」が印象的にエッフェル塔を描いたりしている。そんなフツフツとアートがたぎるような戦間黄金期のパリのイキでシュールでユーモラスな姿を描く楽しさがある。

「さまよえるオランダ人」なんだけど、ちくま文庫の翻訳だと「飛び行くオランダ人(Flying Dutchman)」じゃあなんか雰囲気出ない。ヴァーグナーのオランダ人のテーマが脳内流れっぱなしなんだが、オペラ通り「船長はたった1人で永遠にさまよう運命にあるが、7年に一度上陸でき、そのとき船長を愛す女性に出会えれば、呪いから解放される」を下敷きにして話が進む。実はロシア革命で云々なんてコジツケっぽい背景があったりするんだけどもねえ。そんなだけども、深刻には全然ならなくて、いろいろな面白要素をつぎはぎしたコラージュ風の味わいが強い。レビューっぽいファンタジーだと思うのがいいのかな。

まあだから、主人公っぽく紹介されたファンファン・ラ・トゥール(エッフェル塔の子供)と古胡桃ジュール・ラノワの少年コンビも実はあまり活躍しなかったりする(苦笑)しっちゃかめっちゃか、行き当たりばったり、なんだけども最後は強引に全部つじつまを合わせたりする。そんな剛腕をオタノシミ!

No.1034 7点 快傑ゾロ- ジョンストン・マッカレー 2022/09/01 22:11
中学生の頃、女子の間で本書が回し読みされてて、評者も読んだよ。うん「アラン・ドロンのゾロ」が公開されたからねえ。なので懐かしいっす。

まだカリフォルニアの開拓がスペイン人中心だった頃の話。本国から送り込まれた総督と軍隊は、土豪となった土着した開拓者・開拓と伝道に尽くした修道士たちと軋轢が生じていた。横暴な総督の軍隊を嘲笑うかのように挑戦する仮面の紳士は、ゾロ(狐)と名乗った....総督に睨まれて没落させられた一家の娘ロリータはゾロに恋するが、ロリータに言い寄る地元の有力者の息子ドン・ディエゴがいた。ドン・ディエゴは美男だが、争いが嫌いで、およそ「男らしい」ことは全部ダメな情けない男だった

と、そりゃ美男で鳴らしたアラン・ドロンにしてみりゃ、おいしいよねという話。改めて読んでみて、アクションよりもロマンチックな方面に力が入っているのが面白いあたり。アクションものとしては、スピード感はあるし読みやすいが、それほどでもない。有名な「額にZの傷」は、砦の隊長で卑劣なレイモンとの決闘でしか出ないから、あまりウェイトが高いわけでもない。でもね、ロリータの乙女のピンチとそれを救出するゾロ、という構図がベタだけどいいんだなぁ。こっちにヤられる。

小鷹信光だったと思うけど、ゾロをはじめとするマッカレーの「マスクト・ヒーロー」というのが、ハードボイルド登場前のパルプ・マガジンのヒーローであり、ハードボイルド・ヒーローの原型でもある、というような論旨の記事を読んだ記憶がある。としてみると、サム・スペードやマーロウというのも、ローン・レンジャーやらバットマンとはイトコ同志みたいな関係にあるわけだ。そんな風に捉えてみるのも一興。

No.1033 6点 ジーヴズの事件簿 才気縦横の巻- P・G・ウッドハウス 2022/09/01 15:41
軽くて面白いものが読みたいよ~という評者の希望をかなえる作品のひとつ。これも「新青年」の人気作家として親しまれてきたけど、戦後は忘れ去られたのが数年前にカシコキあたりで話題に出て今更に再ヒットするとは思ってもいなかった....

本書は、ジーヴス物の2つ目の短編集「比類なきジーヴス」を二分冊した前半プラス、ジーヴスが雇われる経緯を描いた「ジーヴズの初仕事」とジーヴス側から描いた異色作の「バーティ君の変心」を収録した本。追加分は3つめの短編集「それゆけ、ジーヴス」からの収録(だけど最初の短編集「My Man Jeeves」はリライトされて「それゆけ、ジーヴス」に収録されたこともあって重要性がないようだ)

能天気な若さまのバーティ君が陥ったトラブルから、いつの間にやらバーティ君を救い出すジーヴスの活躍を描く連作。でもね、オシャレに凝りすぎて下品になりがちなファッションで、バーティ君は趣味が保守的なジーヴスの気を悪くさせるとかが定番。このジーヴスのツンデレっぷりが読みどころで、バーティ君に冷たくしていても、陰でジーヴスが策謀して「ジーヴスどうしよう?」とバーティ君が泣きつく頃には、もうすでに事件が解決している、という辣腕ぷり。このジーヴスの意外な腹黒さが素敵。

いやこういうの読むと、世間知らずの若さまが良いように執事に操られて..とロージーの「召使」とかクレッシングの「料理人」とか、ダークサイドの執事モノもついつい連想しちゃうあたりがナイス。だから例えばよしながふみの「執事の分際」とかBLの執事モノとも、実のところそうそう遠いセカイでもない。

No.1032 6点 消え失せた密画- エーリヒ・ケストナー 2022/09/01 09:50
戦前の昔からとくに児童向けで親しまれてきているケストナー。「エミールと探偵たち」そのうちやろうかしら。どストライクの作家じゃん。創元でも怪奇・冒険カテで大人向けが3作品。本作と「雪の中の三人男」「一杯の珈琲から」。

のんきなスパイ小説みたいなノリで、サイレント喜劇を見ているかのような、おおざっぱな「身振り」が楽しい小説。悪役はマンガの悪役らしくトボケた感じでかわいい。ジブリで映画化すれば...という評もあるようだが、ハンナ・バーベラの芸風みたいに感じる。「今日もダメなのよ~」ってね。

内容はお人よしのソーセージ屋キュルツが、中年の危機、でプチ家出をした先のコペンハーゲンで、ホルバイン作のアン・ブーリンの肖像を描いた密画(ミニチュア絵画)の争奪戦に巻き込まれる話。主人公は気のいいオッサンなのがナイス。本物と偽物でいろいろ小細工があって、ミステリ的な興味もわりとある。
でもホルバイン、というからにはこの密画の肖像、色っぽいんじゃないかと思うよ。評者もしっかり読後にはソーセージを頂きました。そんな小説。

No.1031 6点 メグレ警視と生死不明の男- ジョルジュ・シムノン 2022/08/27 22:37
中期メグレで一番脂が乗った時期の長編だから、なんやかんや言って面白い。でも河出でもハヤカワでも創元でもなくて、講談社から出たこともあるのか、Wikipedia のシムノンの著作リストが本作を落としていたりする。ギャバン主演で「メグレ赤い灯を見る」として映画化されたことで別途版権を取得したとかそういう事情があるんだろうね。アメリカから来てパリで傍若無人に振る舞うマフィアと、メグレ率いる司法警察の面々が対決する話だから、極めて映画向きな話。映画のあらすじを読むと、ベースは同じだけど背景をやや膨らませているような印象がある。原作の方が駆け足。

前半は評者もご贔屓ロニョンくんが活躍する。悪妻ロニョン夫人もしっかり登場。でもロニョンくん、ギャングたちに拉致されて...と刑事とは知らなかったにせよ、そこまでするの?というアメリカのギャングのやり口に、さすがのメグレも激怒。事情を少し知るらしいイタリア料理店主に「あいつらプロだから」と、見下されたような忠告をされたりするから、メグレも収まらないよ。

ストーリーラインはこの時期にしてはシンプルで、とくに紆余曲折はないんだけども、逆にアメリカンなスピード感が良く出ていて、リーダビリティの良さではメグレの中でも随分高いのでは。文庫は入手難なこともあって電子書籍で今回読んだわけだけど、全然気にならないくらいに話に引き込まれた。

クライマックスなんてね、メグレとリュカとトランスの三人でギャングのアジトに押し入るなんて荒事もあり。アメリカン・テイストのメグレ。

No.1030 7点 検死審問 インクエスト- パーシヴァル・ワイルド 2022/08/26 21:46
何か楽しい作品。けど裁判モノとして見たらかなりヘンテコな珍味。証人たちは言いたい放題!質問禁止の独演会とか、こんなインクエストがあるのかしら(苦笑)

だからあくまでも「この人こういう人」という証言が、あくまで「この人から見たときは」という限定された視点での人物評価に過ぎない、というあたりをうまく使っていることになる。人物の性格が結構ミスリードされまくりで、そのあわいにうまく真相が隠されているわけだ。ユーモアがミスディレクションとしてうまく働く好例じゃないのかな。

けど、「自分が殺されたら、犯人はコイツだ!」という遺書とか、調書の中で隠れ聞きする人を指示するとか、掟破りの叙述が続出。メタ小説みたいな味わいがあって、そこらへんやんちゃな面白さがある。

No.1029 6点 悪霊- フョードル・ドストエフスキー 2022/08/26 11:16
本サイトでドストエフスキー扱うのって、妙な教養主義みたいなカラーが出がちなので、評者もちょっと考えちゃう。そんな嫌味が出ないように頑張ろう。

一応本作、殺人事件が2件ほどあるわけで、「罪と罰」「カラマーゾフ」を扱っていいなら、当然オッケーの作品である。もちろんドストエフスキーの独特の宗教観がベースにあって、過激な思想を抱いた人々がそれぞれの思惑で陰謀を企み、またそれに翻弄される作品であるのだから、一種の「思想小説」みたいに読むのが普通(埴谷雄高「死霊」が本作の影響を強く受けている)なんだけども、いや、どっちか言うと作者の目がそういう「思想に振り回される人々」に対してちょっと引いていて冷淡と言っていいくらいの視点である、というのを軸にした方がいいんじゃないか。
実際、この作品の主人公はスタヴローギンというよりも、ピョートルである。まさに「悪霊」に憑りつかれて平和な地方都市を大混乱に陥れ、多くの人々の運命を捻じ曲げたのは、一切の価値を拒絶するニヒリズムの「政治的詐欺師」のピョートルなのである。ピョートルと言えば一番印象的な場面は、陰謀家たちの秘密集会で観念的な過激主義をブツ一同を目にして、

「爪を切るのを忘れていたんです。三日前から切ろうと思っていて」長くのびた汚い爪をのんびりと眺めながら、彼は答えた

と宣うような、冷笑的なマキャベリズムなんだよね。陰謀を企みそれを一手に収めながらも、陰謀自体を信じずそれを嘲笑する「スパイの心性」みたなものが、このピョートルの肖像に強く表れていて、その悪党っぷりと比較すれば、ピョートルにいいように操られる「思想家」たちなどというものは、現実から浮き上がった極楽トンボどもなのである。言いかえるならば手もなく死の床で回心してしまう、ピョートルの父、無力なインテリでしかないステパンの同類なのだ。

それに比べたら、ピョートルが担ぎ上げようとする超人スタヴローギンだって、挫折したイエス、というか磔刑にマゾヒスティックな喜びを覚えて、自ら醜悪な罪に溺れる聖者といったものでしかない。ニヒリズムも信じないニヒリズムといえばそうだろうか? だからこそ、ピョートル一味の行為は最初から「何かを成し遂げる」ものではなくて、「破壊のための破壊」といったニヒリスティックなものでしかないわけだ。
ヘンな熱に浮かされたように、漠然とした空気に流されて、自ら嬉々として社会を破壊する「奇怪な祝典」に人々は取り込まれてしまうものか!

というわけで、この作品が描き出す世界がいかに悲惨であり、その理屈に宗教やら哲学が捏ねられていたとしても、この作品の基調は「喜劇」である。まさに現実から遊離したインテリたちの「喜劇」として、読まれるべきなんだと、思っているよ。

No.1028 7点 暗い鏡の中に- ヘレン・マクロイ 2022/08/21 09:16
マクロイという作家の立ち位置って結構ややこしい。今回久々に本作を読んだわけだけど、昔ってアメリカのサスペンス派の代表作みたいな扱いを受けてたわけだ。でも最近は本格マニアの間での人気の高い作家に化けてしまった...そういうあたりを本作に即して考えてみたいとも思う。

本作のテーマのドッペルゲンガーって、パズラーのネタとすると合理的な解釈がかなり限られるから、そこでの驚きを追求できるわけではない。だからこそ最後の直接対決で精緻に犯人の行動を再構成していくわけで、そういう精緻さがパズラーマニアにとってのポイントになるんだろう。
とはいえ、単純に「カー風の怪奇趣味」というのもどうか。カーって語り口は上手だが、古いミステリの類型的な展開で一本調子でつまらない。そんなあたりを踏襲するいわれはないから、叙述の視点変化・場面転換や描写を改善した結果、サスペンスに近づいてくる。アメリカのパズラー、という面で言えば「ワイルダー一家の失踪」とかああいったアメリカ新本格の傾向に寄せつつも、小説的な充実感によって「小手先の工夫」という印象をなくした作品、という風に見るのがいいのではないか。

まあもちろん真相が「そんなにうまくいくかよ!」はあるんだけども、それは小説のお約束。咎めても仕方がない。それよりも理不尽な現象とそれによる迫害に悩まされるフォスティーナの苦悩を軸に、姉御肌のギゼラや奔放なアリス、堅物のライトフット校長などの女性キャラに生彩があって、面白い小説になっているのを買うべきだろう。
また女性作家らしく女性のファッションへの観察が行き届いているのがとくに本作では「ミステリとしてのリアリティ」に繋がっているとも思う。

No.1027 5点 黒衣婦人の香り- ガストン・ルルー 2022/08/18 15:47
さて問題の作品。弾十六さんに「やれやれ!」と促されたこともあって、取り上げましょう。実は半月ほど所用で海外に行っていて、それが全然本の読めない旅行だったこともあり、読むのに二週間もかかってしまった。でもね、この本そのくらいのペースがいいんじゃないかと思う。
要するに首尾一貫したミステリを期待したら本作、本当に読みどころがない。でもね、今までの評者さんの中で私が最高の点をつけることになるのは、そういう「ゆったりとした十九世紀浪漫」の味わいが何となく気に入ってるあたり。

いやミステリだと思わずに、ヒーロー小説だと思うと、ルーレタビーユ、やたらな勿体つけ名探偵ぶりでこれがカッコいい。しかも第三者的名探偵ではなくて、自身の出生の秘密やら、孤児から新聞記者になるまでのエピソードやら、なかなか悲劇性、というあたりでは盛り上がるのだ。ベタと言えばベタ、でもこれが荘重なブンガク味で語られちゃうと、ベタが目立たなくて、大仰で読みづらいけども「…浪漫!」という雰囲気は盛り上がる。

おお、そうだ! 彼だ! 大フ〇〇〇だ。小舟は静かに、不動の立像を乗せたまま、城砦の周りを進む。今、四角な塔の窓の下をとおっている。それから、へさきをガリバルディ岬のほうへ、ロシェ・ルージュの石切り場のほうへ向ける。そして男は、腕を組み、顔を塔のほうへむけて、あいかわらず立っている。さながら夜の敷居に立った悪魔の幽霊だ。夜はゆっくり陰険にうしろから彼に近より、軽い薄布で彼を包み、運んでいく。

いやね、こんなテンション。たとえば「赤毛のレドメイン家」を評者が好きなのと同じように、オペラチックなほどの過剰な浪漫のカラーが、妙に心地いい。

まあでもそんな読者は今時評者くらいだろう。当然「黄色い部屋」を読んでから読むのがお約束。不可能興味2発を期待してはいけなくて、「黄色い部屋」マイナス推理、といった感覚だけども、防御側に回ったルーレタビーユが一同を指揮して防衛線を作り上げるあたりに、冒険小説風の味わいがあるのも確か。

(思うけど、意外に本作って乱歩通俗ミステリへの影響が強いのかな? 設定やらテンションに共通するものを感じる)

No.1026 6点 地獄の家- リチャード・マシスン 2022/07/26 21:52
吸血鬼モノの「血の末裔」がナイスだったし、マシスンやろうか。「地球最後の男」もやりたいし。

映画「ヘルハウス」は大好き!美しいホラーとしては「サスペリア」と双璧じゃないかしら。モダンな美意識が発揮された「サスペリア」に対して、こっちは王道のゴシックをセンス良く演出したうまさが光る。構図のキメ方やら広角レンズの効果やら評者は総ツボ。シネフィル好みの一作であることは間違いなくて昔から「信者」がついている作品。でもショッカーじゃなくて怖くないから、イマドキはウケづらいかな。

「幽霊屋敷のエベレスト」ベラスコ邸に挑む超心理学者夫妻・女性霊能者・前回探検隊の唯一の生き残りの4人組のアタック話である。映画は結構原作に忠実。原作でのヘルハウスのしつこいエロ攻撃は映画にしたら「成人向け」になっちゃうから、ほどほどに自粛したようだ(でもロリ系のパメラ・フランクリンがエロい)。ヘルハウスが四人組に仕掛ける罠に知恵比べみたいな側面があるから、その妙味は小説の方が伝わりやすいかな。ヘルハウスの呪いの正体とその除霊方法の探求に、ちょっとしたSFミステリ風の味わいがある。ダイイング・メッセージと言えばなるほど、そう。超心理学やらエクトプラズムやら「クラシックな心霊ホラー」のギミックいろいろ。

結論としてはエロをカットした映画の方がテンポがいい。沼に落とす手口を小説は何回も繰り返すあたり冗長。前回の探検隊唯一の生き残りのフィッシャーは、映画(ロディ・マクドウォール)はオタクっぽいけど、原作の方がしっかりした感じ。映画の原題が「The Legend of Hell House」なのに、原作はシンプルに「Hell House」。これが何となく不思議。「ヘルハウスの伝説」の方がカッコいい。

No.1025 6点 黒衣の花嫁- コーネル・ウールリッチ 2022/07/26 13:15
本当は映画を観たかったのだが、今簡単に見るのは難しいようだ。トリュフォーなんだけどもねえ。昔ゴダールやルイ・マルは熱心に観たけど、トリュフォーって肌が合わなくてね。まあそれでもYouTubeに上がっている予告編とかは鑑賞。脚フェチ映画。英語版予告編は動機が最初からネタバレしている。

小説はもちろん読みやすく、スタイリッシュな構成が光る作品。
で、なんだけども、評者は本作は淡白だと思う。同工異曲の「喪服」がこってりしたウールリッチ節を聞かせるのに対して、こっちはミステリ処女作。まだ「泣き」が全開じゃない。ひねりがない「喪服」に対して、こっちはひねりがあるわけで、「喪服」よりこっちがミステリファン受けがいいと思うんだが、どうだろうか。
要するに評者、ひねりが気にいってない。復讐というものの燃焼感がはぐらかされたような印象。「喪服」はこれでもか!なウールリッチ節でそれがうっとおしいことが多いのだけども、本作は無難な線でまとめたような印象。ウールリッチに伏線の整合性とかあまり求めちゃいけないけどもね(「幻の女」だって無理筋だと思うよ)。

というかさあ、やはり事件を追う刑事と犯人との間での心情的な交流(というか恋愛感情の一種)、というあたりがあれば泣かされるのだが、そういうのも目立たないし、ひねりのせいでこれが実現しづらい。

そんな印象。ウールリッチってどの作品もそれなりに傷があるからね。

No.1024 6点 野性の花嫁- コーネル・ウールリッチ 2022/07/25 16:14
ウールリッチのトンデモで一種の有名作。たとえば「夜は千の目をもつ」が強いていえばゴシックホラーだったりするのと同様に、本作もホラーの一種で捉えるのがいいと思う。前半の抑えた二重人格モノと、後半の蛮人コナン風の冒険ホラーと、タイプの違うホラーが二つ入っている、という感覚。

ほんと救われない小説。後味が悪いのは通例だけど、ウールリッチでも屈指じゃないかしら。訳題の都合でもあるけども「黒衣の花嫁」とタイトルが似ている....「死者との結婚」もあるし、結婚がテーマな「聖アンセルム」もあり、ウールリッチって「結婚」に妙に取り憑かれた作家だった、と見るのもいいのかも。としてみれば本作も市民的な「結婚」がいつのまにか血まみれな「聖婚」に化けてしまう話、と思ったら実にホラー。ウールリッチの「結婚」って幸せ度がゼロ?

まあでもウールリッチ一流の美文は衰えてない。結構堪能できる。

一日々々が、二十四もの環からなる鎖で作られた手錠のように、二人を幽閉し続けた

見知らぬ街でなすこともなく過ごす新婚夫婦の描写....まあ、ウールリッチ、若い頃の結婚は速攻で破綻した人だしね。

No.1023 7点 真紅の法悦- アンソロジー(国内編集者) 2022/07/24 16:39
教祖平井呈一とチルドレン、といえば荒俣宏やら紀田順一郎となるわけだが、それに種村季弘のエッセイ「吸血鬼小説考」、吸血鬼に造詣の深い仁賀克雄...とオールスターによる吸血鬼アンソロ。この「怪奇幻想の文学」のシリーズ自体、ちょっと伝説的と言っていいくらいの幻想文学の金字塔となったシリーズなのだが、その第一弾。シリーズ自体の狙いは「オトラント城奇譚」の初訳にあったようだが、この本には吸血鬼小説の本家であるポリドリの「吸血鬼」、平井の名訳で今も創元にある「カーミラ」などなど収録。
ポリドリの「吸血鬼」って「バイロン真似っこ」とか意外に軽んじられている小説、というイメージがあるけども、いや悪くない。ルスヴン卿の両刀使いっぷりがなかなかナイス。要するに吸血鬼ってさあ「性的逸脱」をモンスター化したようなところがあるからね。実際、このポリドリの作品が、バイロン卿の乱行っぷりを当てつけたように読まれたらしい(種村の序文によるとね)。

E.F.ベンソンの「塔の中の部屋」はだんだん実現していく夢の話。雰囲気結構。前半はイギリス中心で、イギリスの吸血鬼小説はオーソドックスなゴシック小説のカラーが強いものが多い。後半はアメリカ物だが、こっちはSF作家が書いているケースが多いようだ。だから突飛な発想や仕掛けを楽しむのがいい。ウェルマンの「月のさやけき夜」はポオを主人公にして「早すぎた埋葬」から始めて怪異譚の中で「黒猫」のアイデアを思いつく話(苦笑)。で...だけど吸血鬼モノが得意のマシスン「血の末裔」。これね〜子供の頃読んでガチ怖かった記憶があるからぜひ取り上げたかったんだ。

ぼくは大きくなったら吸血鬼になりたい。ぼくは永遠の生命をえて、みんなに復讐をし、女の子を吸血鬼にするんだ。死の匂いを嗅ぎたいんだ

と学校で作文を発表する少年、ジュールスの話。泣ける。というか、怪奇小説というものが、実は怪奇小説の愛読者というものを扱った一種の「読者論」になっているという性格(ラグクラフトなら「アウトサイダー」とか「インスマスの影」)が覗くと、実に味わいが深くなる。怪異に魅了されるのは、犠牲者も読者も同じことなのだ。

No.1022 7点 三銃士- アレクサンドル・デュマ 2022/07/23 15:37
デュマは登録だけあって、誰もやってないんだ....うん、じゃあやろう。もちろん、20世紀に至るまでエンタメでは影響力絶大の小説。
いわゆる「三銃士」は三部構成、邦訳11冊にもなる大河ドラマで、全体の通称としては「ダルタニャン物語」の方がいいだろう。第一部が「三銃士」で、邦訳は「友を選ばば三銃士」「妖婦ミレディーの秘密」の2冊になる。

ガスコン出身の若者ダルタニャンが華のパリに出てきて、マスケット銃で武装した近衛隊のマスケット銃士の三人組、アトス・ポルトス・アラミスと意気投合し、銃士隊長のトレヴィル殿に目をかけられ、不運な王妃アンヌ・ドーリッシュの肩を持って、陰険な宰相リシュリューの鼻を明かす明朗快活な冒険小説...というのが、パブリック・イメージなんだけども、実は結構、違う。
マトモに歴史小説の部分も強いから、敵役リシュリューも清濁併せのむ大物だし、三銃士が味方する王妃アンヌの恋人バッキンガム公爵はフランスの内乱に介入するイギリスの宰相だから、敵方といえば敵方でもある。三銃士とダルタニャンはもちろん、フランスの宗教戦争に絡んでイギリスが介入するラ・ロシェル包囲戦で手柄を立ててダルタニャンも晴れて正式に銃士の仲間入り....

意外なくらいに善玉・悪玉のはっきりしない小説なのである。実はダルタニャン自身も結構な策略家であり、平気で敵を騙す。若いのに目端が利いて、食えない男なのである。三銃士も明朗快活なのはポルトスだけで、アトスは冷静沈着だが秘められた過去からニヒルなキャラ、アラミスは根暗タイプでホントは修道院に入りたがっている....で、この三銃士とダルタニャンは友情で結ばれながらも、第二部・第三部ではそれぞれ敵味方に分かれて戦うことになる。

さらにこの第一部で一番印象的なキャラクターはダルタニャンとアトスの宿敵である妖婦ミレディー。リシュリューの手先ではあるのだが、有能なスパイで口先三寸で人を騙し、人殺しを何とも思わぬ女。ゆく先々で死体がゴロゴロ...というとんでもない悪女。しかし、今の視点で見たら、実はこのミレディーが一番ウケるキャラかも?なんて思わせるくらいに、悪のカリスマ的な生彩があるんだよね。このミレディーが「恥をかかされた」と復讐の念でダルタニャンの命を狙い、さらにアトスとも深い因縁、さらにイギリス側で交友を持つウィンター卿とも因縁が....でも、フランスの軍事的なピンチをリシュリューの命を受けたミレディーが救っていたりする。

なので、読後けっこうモヤモヤする小説でもある。三銃士たちが敵味方に分かれる第二部・第三部もそうなんじゃないのかしら。

このシリーズ、気長にやっていきましょう。鉄仮面で有名な第三部なんて文庫本6冊だよ~

No.1021 6点 果された期待- ミッキー・スピレイン 2022/07/19 14:18
人並さん同様、評者も都筑道夫による「初期スピレインでベスト」という評が気になって、本作。主人公の記憶喪失、それから因縁の謎を解くために舞い戻ってきた男...というと、意外にアーチャー以前のロスマク「青いジャングル」とか「三つの道」みたいなところがある。マイク・ハマーじゃないのは、ちゃんとした理由があるわけである。

スピレインだもの、確変前のロスマクよりも達者なのは当然。主人公の記憶喪失と、瓜二つの男、そして以前とキャラが違う...といったあたりをうまく操って、主人公がジョニーなのかジョージなのか本人も分からなくなる、という大技が、ニューロチックな味わいになっていて、いやこれ評者真相なんて、どっちでもいいんじゃないかな、なんて思って読んでた。
スピレインというと、エッチなシーンでの描写が冴えるんだよね〜いやこれ、今回も堪能。さらにクライマックスの主人公のピンチ、ここでの血とエロの二重奏がなかなか、いい。人並さんはあまりお気に召されなかったようだけど、評者は本作のオチはけっこう、好き。王道じゃん。

結構ごたごたしているから、トータルの出来はすごくいい、というほどでもないのだけども、それでも「スピレイン、侮れない」というあたりが窺える一作。訳が古いのはまあこんなものだけども、「ウンニャ」には苦笑...

No.1020 6点 明日よ、さらば- ミッキー・スピレイン 2022/07/15 14:56
ポケミスの本書には表題作と「性と復讐」の2作の短編が収録されている。両方とも創元の「スピレーン傑作集」に収録があるから、わざわざ本書なんて読む理由がない、といえばそうなんだけどもね。

たった2短編しか収録されていない本だからこそ、好事家的な価値があったりする。本書が要するにポケミスの最薄本、最終ノンブルは92。100ページに満たないという特異な本だったりする。厚い方は「コナン・ドイル」がレコードを作って以来、破られっぱなし(版組も変わったし)だが、この薄さのレコードを破るのは商業的に至難である。だって定価100円(1957年)だよ~

これには理由もあって、スピレイン旋風が吹き荒れてマイク・ハマー6作(+「果たされた期待」)が売れに売れまくった後、突如スピレインは沈黙してしまい、3年の沈黙ののちにキャヴァリエ誌に掲載されたのがこの短編2作で、久々の新作、ということでハヤカワが飛びついて版権取得。2作だけでも出版しなきゃ...という事情のようである。

「明日よ、さらば」は銀行強盗一味の人質になった主人公・保安官たちと、強盗一味との闘争を描いた作品。一団に押しかけれられた老人がイイ味だしているとか、クライマックスを冒頭に持ってきて興味を引っ張る書き方とか、スピレインらしい「技アリ」感のある小説。テクニカルには上手な人だ、というのが無視されがちなのが、評者とか不満なんだけどもね。
「性と復讐」は

淫売婦は、決して世間に背を向けちゃいないわ。むしろ、それを胸に抱きしめすぎるんだわ

と語る高級娼婦の自分語り。スケッチとしてはなかなか興味深いもの。

まあだから、薄いとはいえ面白いのは確か。それに加えて都筑道夫の「スピレインとその周辺」という解説が、結構よく参照されるスピレイン論として有名。「彼の小説ぜんたいを支配しているモラルは、いやになるほど健全だ」というのはまさにそうだし、スピレインの「作品は立派に探偵小説になっている」。またスピレイン流の作家としてビル・ピーターズ(マッギヴァーン)、エドガー・ボックス(ゴア・ヴィダル)に注目しているあたり、さすがなもの。

薄いけど、それなりの充実感はある。

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クリスティ再読さん
ひとこと
大人になってからは、母に「あんたの買ってくる本は難しくて..」となかなか一緒に楽しめる本がなかったのですが、クリスティだけは例外でした。その母も先年亡くなりました。

母の記憶のために...

...
好きな作家
クリスティ、チャンドラー、J=P.マンシェット、ライオネル・デヴィッドスン、小栗虫...
採点傾向
平均点: 6.40点   採点数: 1379件
採点の多い作家(TOP10)
ジョルジュ・シムノン(102)
アガサ・クリスティー(97)
エラリイ・クイーン(47)
ジョン・ディクスン・カー(32)
ロス・マクドナルド(26)
ボアロー&ナルスジャック(26)
アンドリュウ・ガーヴ(21)
ウィリアム・P・マッギヴァーン(17)
エリック・アンブラー(17)
アーサー・コナン・ドイル(16)