皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
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蟷螂の斧さん |
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| 平均点: 6.10点 | 書評数: 1711件 |
| No.251 | 6点 | 美奈の殺人- 太田忠司 | 2012/07/30 14:43 |
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| 「僕の殺人」(一人六役)に続く、ひと夏の青春ミステリー。夕暮れの海辺で、僕は美奈に出会う。その出会いが僕の17歳の夏を狂わせてゆく・・・。美奈に翻弄される主人公がうまく表現されていると思います。ブラックな結末ですが、作風(「僕の殺人」も同様)としてやさしさが感じられます。個人的にはブラックが好みなので、やさしさがない方が返って良かったのですが・・・。 | |||
| No.250 | 8点 | 二人の妻をもつ男- パトリック・クェンティン | 2012/07/28 15:20 |
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| 主人公の心の葛藤がうまく伝わってきて感情移入できました。登場人物も少ないし、性格描写もわかりやく書かれており読みやすい。トラント警部が切れ者なのか、またはサラリーマン的な性格なのかよく解らない点が魅力的で、非常に効果があったと思います。 | |||
| No.249 | 6点 | ブラックスワン- 山田正紀 | 2012/07/26 21:01 |
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| 18年前に行方不明になった女性の焼死事件が発生。自殺、他殺?の謎から始まる。そして、18年前「白鳥の湖」をいっしょに観ることになった学生仲間(男4女3)の手記から、なぜ女性が行方不明になったかが徐々に明らかに・・・。ブラックスワンの死が、青春の崩壊を暗示させているあたりはうまいと思います。そして折原一氏ばりのラスト。(あとがき・・・折原氏との時刻表トリックの話がミステリーを書くきっかけになったらしい。) | |||
| No.248 | 5点 | 神様ゲーム- 麻耶雄嵩 | 2012/07/25 19:11 |
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| 芳雄の推理のまま終われば、高評価で、かつ、納得できたのですが、神様の天誅が下るだんで、急に意味不明になってしまいました。奇をてらっただけとしか思えないし、動機が全く理解できませんでした。このような作風には、どうもついてゆけないといったところです。 | |||
| No.247 | 6点 | 倫敦時計の謎- 太田忠司 | 2012/07/25 12:27 |
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| ロンドンオリンピックもまもなく開幕なので・・・。モチーフは泡坂妻夫氏作品(1977)と同様な気がします。構図は良くできているし、面白いとは思うのですが、犯人の設定自体が好みではないので・・・評価が難しいですね。 | |||
| No.246 | 7点 | 女囮捜査官 5 味姦- 山田正紀 | 2012/07/23 10:39 |
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| 本作のメイントリック3つのうち、2つ(トンネルでの密室・DNA鑑定)はあまり一般受けはしないと思います。このシリーズでは、トリックが盛り沢山ありましたが、どうもそれをメインとはしていないような気がしてきました。おとり捜査官という女の性(結構エロティックな表現あり)を主体に、警察内部の葛藤、そして最終回の謀略小説的な要素に+トリックといった感じがします。シリーズは、触・視・聴・嗅・味を副題とし、ミステリーの要素(密室・見立て・アリバイ・多重人格・サイコスリラー等々)がてんこ盛りで楽しめました。最終回は、何故、特被部(女おとり捜査官)を設立したかという謎がどんでん返しで明らかにされます。 | |||
| No.245 | 5点 | 女囮捜査官 4 嗅姦- 山田正紀 | 2012/07/21 10:38 |
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| 見立て殺人のほか、てんこ盛り(詰め込み過ぎ?)でややピントがずれてしまったように感じました。見立て殺人一本の方がインパクトがあったような気がします。そうすれば犯人の心境や異常性、並びに意外な真相が際立ったような気がします。 | |||
| No.244 | 8点 | 007/ゴールドフィンガー- イアン・フレミング | 2012/07/19 15:50 |
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| 007シリーズの映画化第3作目(1964)、本の方は7作目(1959)。スパイ小説の古典ですが、スリル・スピード感(賭博対決、ゴルフ対決、飛行機内対決など)があり楽しめた。映画とは違いボンドの内面の弱さが垣間見れて面白い。愛車アストンマーチンのカーナビ追跡システム搭載(本では発信音波追跡)は、当時絵空事と思ったものですが、そのカーナビが実用化されるなんて夢のようです。解説(ハヤカワ・ミステリ)は若竹七海氏でシリーズ中本書が一番とのこと。直近読んだ山田正紀氏(おとり捜査官)は映画では本作が一番とありました。ちなみに7のつく日にIMAGICA BSでシリーズ放映中です。 | |||
| No.243 | 7点 | 女囮捜査官 3 聴姦- 山田正紀 | 2012/07/17 21:43 |
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| 誘拐+二重人格と、それぞれ別の物語として、成り立っているようですが最後はひとつに纏ってきます。なかなか見事な構成だし、誘拐犯の計画も凝っていると思います。おとり捜査官・北見志穂の孤軍奮闘の物語といえると思います。 | |||
| No.242 | 7点 | 僕の殺人- 太田忠司 | 2012/07/16 10:30 |
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| 一人六役という物語の構成、人物の配置など、すごく計算されていて高評価なのですが、ややインパクトに欠けた印象ですね。ラストはどんでん返しのままで終わらせ、その後の行方は読者におまかせ・・・の方がインパクトが強いような気がしました。作者のやさしさが、にじみ出ているラストではあるのですが・・・。 (ネタばれ)「僕」が伯父に似ているというミスリードが2か所くらいあったと思いますが、やや反則?気味のような気がしています。ストレートな表現でなく、匂わす表現であればもっと効果的であったと思います。 | |||
| No.241 | 6点 | 聖女の救済- 東野圭吾 | 2012/07/14 11:05 |
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| トリックは、湯川の言葉通り「理論的に考えられても、現実的にはありえない。」ということでしょう。アイデアは面白いと思いましたが、やはり現実味がないので、感心することはありませんでした。ストーリーテリングはうまいといつもながら感心します。内海薫は、テレビと違い切れ者の感じがし好印象でした。 | |||
| No.240 | 6点 | 007/ロシアから愛をこめて- イアン・フレミング | 2012/07/12 22:33 |
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| 007シリーズの映画化第2作目(邦題は「007/危機一発」)、本の方は5作目。原作者イアン・フレミング氏はこの作品が映画化されたあと逝去。映画はボンド=ショーン・コネリー氏の7作品(1作品はシリーズと別の映画)+αしか観ていないのですが、この作品が最高傑作であると思います。ダニエラ・ビアンキさんの色気に圧倒されました。映画は原作に+αがあり、派手な感じがしますが、本作はスパイ同士の恋愛を中心に描かれています。ラストは映画とは全く違うものでした。採点は甘めで・・・。 | |||
| No.239 | 7点 | 誘拐者- 折原一 | 2012/07/11 19:01 |
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| 長編ですが、だらけることもなく謎とサスペンス感を保ちながら物語は進行しています。普通の誘拐物と違って、事件(誘拐)の20年後から物語が始まります。中年の女性(元妻、元同棲者、現同棲者、元囚人、元妻と名乗る者、記者の恋人)が入り乱れ混乱(いい意味で)させられますが、最後は時系列でスッキリさせてくれています。中年の看護婦が男性主人公(偽名を使っている)を本名で呼ぶシーン(看護婦は本名を知らないはず)があり、これは犯人が看護婦であったという伏線?と思いましたが、関係ありませんでした。ただの誤記???。 | |||
| No.238 | 6点 | 鳴風荘事件- 綾辻行人 | 2012/07/10 10:59 |
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| (ネタばれあり)二つの事件のトリックを解明してゆくと、犯人には結びつかないというところがミソなのでしょう。読者への挑戦もあります。伏線はかなりちりばめられていたのですが、解りませんでした。今までも犯人が解ったことはありませんが・・・(笑)。 | |||
| No.237 | 4点 | 眩暈を愛して夢を見よ- 小川勝己 | 2012/07/07 12:51 |
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| 須山は、高校時代の憧れの先輩・柏木美南(現在AV女優)と再会したが、普通の人と結婚すると言い残し失踪してしまう。美南の行方を探すが、やがて美南の悲惨な過去が浮かび上がってくる。そして美南に関わった人物が相次いで殺されてゆく・・・。 奇作というのでしょうか、一読ではよく解りませんでした。作中作が突然出てきて、その論評がなされたりするものですから・・・。けしてつまらなくはないのですが、ミステリーとして評価すれば、題名から推測できるように反則技?ではあると思います。 | |||
| No.236 | 6点 | 卍の殺人- 今邑彩 | 2012/07/06 07:27 |
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| デビュー作としては、展開もいいし良い出来だと思います。ただ、事件解決か?と思われた後の真相が簡単に判明し過ぎるのがもったいないように感じました。語り手・亮子の友人が話だけで・・・というのはどうも釈然としません。亮子があることに気が付き、そこから真相にたどりついてゆく、犯人を追いこんでゆく、とした方が盛り上がったような気がします。 | |||
| No.235 | 5点 | 四神金赤館銀青館不可能殺人- 倉阪鬼一郎 | 2012/07/04 20:11 |
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| バカミスといわれるものは読んだことがないので、どんなものかと手に取った1冊です。なるほど、こういうものをバカミスというのだなと納得しました。伏線もかなりあり楽しめましたが、マニアにはなれませんね。 | |||
| No.234 | 6点 | 007/ドクター・ノオ- イアン・フレミング | 2012/07/03 11:09 |
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| 007シリーズの映画化第1作目(邦題は「007は殺しの番号」)青春時代、007=ショーン・コネリー氏に魅せられ、かなりハマったことを思い出します。当時映画館は何回観てもOKな時代でしたし、今でいうロードショーが終了すれば、場末の映画館で2本立てで、また観ることができました。何回観たことでしょう(笑)。本では映画と異なり、ボンドの人間臭さがよく描かれています。ノオ博士との緊迫したやり取りも楽しめました。好きなシリーズなので甘めな採点となります。 | |||
| No.233 | 8点 | 女囮捜査官 2 視姦- 山田正紀 | 2012/07/02 15:40 |
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| 息もつかせぬサイコ・サスペンスという感じで一気読みできました。もったいないと思うのは、秀逸なトリックが影に隠れてしまっている?又はあえて流してしまっている?・・・という感じがしてしまう点です。某人気作家の超有名作品と本質的には同様なトリックと思いますが、私的には本作品の方がうまい扱い方だと感じました。 | |||
| No.232 | 6点 | マリオネットの罠- 赤川次郎 | 2012/07/01 20:09 |
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| 物語と題名の意味が結びつかず、進んで行きます。そしてラストにその意味が分かるというもので中々凝っていると思います。サスペンスものとして読んでいたので、フェア・アンフェアを感じることはありませんでした(ただし、本格ものを意図していたら、アンフェアになると思いますが・・・)。スリル・スピード感もあり楽しめました。 | |||