皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
蟷螂の斧さん |
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平均点: 6.10点 | 書評数: 1679件 |
No.419 | 6点 | スカイジャック- トニー・ケンリック | 2013/05/06 22:25 |
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360人乗りジャンボ機の消失の謎(トリック)、ならびに主人公・弁護士と元妻謙秘書のやり取りは楽しめました。 |
No.418 | 5点 | 試行錯誤- アントニイ・バークリー | 2013/05/03 20:09 |
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(東西ミステリーベスト31位)ミステリーとしては、倒叙形式ですが、2か所の描写(伏線?)で結末が見えてしまい、興味半減となってしまいました。後は、裁判で、明確な証拠がない中で、如何に有罪になるかということになるのですが、結局、根拠のない状態で判決が出てしまい、これまたすっきりしません。裁判や証拠に対する批判的な小説ならば、陪審員の描写が必要だと思うのですが、それもないし、また、ミステリーであれば、探偵役の行為に問題点が2つもあり???。アンチミステリーの立場で描かれた一風変わった男のユーモア・心理小説といった感じですかね。 |
No.417 | 4点 | 顔のない女- 高木彬光 | 2013/04/28 16:50 |
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(タイトル・女23)大前田英策(大前田英五郎五代目)と川島竜子の探偵コンビによる短編集。昭和30年代の任侠もののようで、謎解きというより、どちらかというとハードボイルドタッチの作品でした。 |
No.416 | 6点 | 闇に問いかける男- トマス・H・クック | 2013/04/26 21:26 |
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(タイトル・男⑪)ニューヨークの公園で少女が殺害される。容疑者として勾留されたのは、日頃から公園に寝泊りし、そこで遊ぶ少女たちをスケッチしていた、もの静かな若者だった。しかし彼は頑として犯行を認めず、物的証拠もみつからない。釈放までに残された時間はあと十一時間…というタイムリミットサスペンス。容疑者、刑事とも暗い過去(心の闇)があり、うまく描かれていると思います。やるせない感じの物語でした。 |
No.415 | 8点 | 白昼の悪魔- アガサ・クリスティー | 2013/04/24 19:52 |
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クリスティ作品は、余計な薀蓄や描写がないので、非常に読みやすいと思います。日本クリスティ・ファンクラブ員のベスト10(1982年)とのことで拝読、楽しめました。メイントリックの最初の発案者(作品)は誰(何)なのだろうか?・・・。 |
No.414 | 6点 | グーテンベルクの黄昏- 後藤均 | 2013/04/23 19:46 |
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裏表紙より「第二次世界大戦末期のヨーロッパ。ドイツ軍占領下のイギリス領ガーンジー島で、三人の他殺体が発見される。接点のみえない三者の間で一体何が起こったのか?捜査に携わることになった青年画家・星野は、事件関係者が密室で変死を遂げるに及んで、相次ぐ殺人の背後にヒトラーの切り札“ロムルス”の存在があることを知る。星野は“ロムルス”の行方を突き止めるため、崩壊寸前のベルリンに再度潜入を試みる」~取材に10年かけたという力作。歴史ミステリーと冒険小説のような感じです。密室や不可能殺人?などありますが、まあ脇役といった感じで、本筋は「ロムルス」の謎です。アイデアは面白いのですが、結末としては???でした。 |
No.413 | 5点 | 写本室の迷宮- 後藤均 | 2013/04/22 17:42 |
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作中作「イギリス靴の謎」を推理することにより、○○を暴きだすというアイデアは面白いと思います。しかし、作中作の構成に魅力がなかったですね。それは作者の意図らしい(作中作を解くゲーム参加者のためにあえてそのようにしたらしい)が、読者(私)としては、魅力的で難解な作中作をゲーム参加者が解く方がよかったような気がします。謎の提示は、多々あり良いのですが、犯人像は?マーク(好みでない)でした。前半の導入部分や、後半の謎を残しながらの幕切れと雰囲気は良いので、本書の続編「グーテンベルグの黄昏」に取り掛かるつもりです。 |
No.412 | 5点 | 緑は危険- クリスチアナ・ブランド | 2013/04/21 19:26 |
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ハヤカワミステリーの裏表紙は、4分の3くらい読み進んだ第3の事件の概要が記載されているので注意が必要ですね。翻訳ものでのわかりにくさ(特に人物名~姓、名、ニックネームで記載)があり、読みにくいです。前半での人間関係もわかりにくい。そんなわけで、メモを取りながらの読書となってしまい、あまり集中できませんでした。正統派のミステリーという感じはしますが、特に唸るようなものはありませんでした。 |
No.411 | 6点 | ミザリー- スティーヴン・キング | 2013/04/18 17:38 |
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(東西ミステリーベスト61位)超常現象のない心理的ホラーといった感じですが、血が飛び交う場面もあります。作家の心理(いつ殺されるかわからない恐怖、薬を求める自分、「ミザリー」(小説)を完成させようとする作家の性)がうまく描かれていると思います。ただ、ちょっと長いのと、好みの分野でないので、この評価です。 |
No.410 | 8点 | 天に昇った男- 島田荘司 | 2013/04/16 16:17 |
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(タイトル・男⑩)昭和51年祭りの櫓に3人の男女の死体が吊るされた。犯人とされた男は、17年の収監ののち、死刑を執行されるが、奇跡が起こり彼は生き延び釈放された。死刑執行までの状況が生々しく描かれ、冤罪を扱った社会小説風?、また、知恵遅れの少女との純愛小説風???・・・長編異色小説とあるので、このまま終わってもまあいいかな~と思いきや、さすが島荘、2段構えでひっくり返えされました。 |
No.409 | 5点 | 「白鳥」の殺人- 折原一 | 2013/04/15 18:28 |
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トラベル・ミステリーは、ほとんど読みませんが、作者は時刻表と「にらめっこ」したんだろうなあ、大変な労力だったんだろうなあ~というのが率直な感想ですね。 |
No.408 | 5点 | クリスマスのフロスト- R・D・ウィングフィールド | 2013/04/14 13:46 |
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(東西ミステリーベスト43位)最初の事件は、少女が行方不明になる。その捜査の間に他の事件が発生したり、日常のフロスト警部のダメぶりが発揮されたりする。さらに行方不明の事件を利用する者も現れるなどしますが、どうも事件に集中できませんでした。そのような類いの小説ではないということなのでしょう。ダメぶりや下ネタも最初の方は楽しめましたが、ちょっと長すぎて途中で飽きてしまいました。 |
No.407 | 5点 | 火刑法廷- ジョン・ディクスン・カー | 2013/04/12 11:25 |
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(東西ミステリーベスト10位)ラストのV評決が評価されているようですが、興ざめでしたね。オカルトチックな雰囲気と、現実的なミステリーの解決が融合されていてよかったのですが・・・。 |
No.406 | 7点 | ABC殺人事件- アガサ・クリスティー | 2013/04/09 17:05 |
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(東西ミステリーベスト62位<1985年版ではランク外>)①ミッシング・リンク②犯人の隠匿方法をうまく利用していると思います。①②それぞれ単独では、先駆的作品があるようですが、本作品が有名になり過ぎていますね。①について、既読で面白いものがなかったので、あまり興味を持たなかったのですが、本作は楽しめました。 |
No.405 | 4点 | フランス・ミステリ傑作選(2)心やさしい女- アンソロジー(国内編集者) | 2013/04/08 12:23 |
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(タイトル・女22)フランス・ミステリの短編集(10編)全体的にもう少し毒気があるといいな、といった感じです。「埋葬爆弾」(ジャン・フランソワ・コートムール)浮気妻とその相手大統領の暗殺(飛行機の爆破)を計画するが・・・「心やさしい女」(カトリーヌ・アルレー)家に押し入ったならず者が死亡してしまい、女はバラバラにして埋葬することを計画・実行するが・・・「金の斧」(ガストン・ルルー)殺人のあった夜、夫は斧と洋服を洗っていた。犯人と思われるが・・・以上3編は楽しめました。 |
No.404 | 5点 | エジプト十字架の秘密- エラリイ・クイーン | 2013/04/06 21:51 |
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関係のない登場人物の物語が多く、散漫な感じを受けてしまった。もっとコンパクトにした方が犯人の意外性(ここは評価)が際立ったような気がします。首なしの磔や、追跡劇と派手なエンターテイメント系の割には、犯人推理の決め手(根拠や小道具の扱い方)の構築がイマイチと感じられた。 |
No.403 | 6点 | 神の灯- エラリイ・クイーン | 2013/04/04 14:36 |
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嶋中文庫(廃業)グレート・ミステリーズ5にて。①神の灯(エラリー・クイーンの新冒険)②マッド・ティー・パーティ(百一年の傑作集・・・自薦)③ひげのある女(エラリー・クイーンの冒険)④首つりアクロバット(同)の4編。折原一氏の鬼面村にて「神の灯」のネタばれ(家屋喪失)があり拝読。ネタばれしているので、どのような伏線を張っているのか、推理の根拠は?などを中心に読み進めました。このような読み方も面白かったですね。家屋喪失以外にも一捻りあり楽しめました。 |
No.402 | 5点 | 衣裳戸棚の女- ピーター・アントニイ | 2013/04/03 14:01 |
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(タイトル・女21)期待した分、肩透かしを食らったような感じです。バカミス?に分類されるのかな?。衣装戸棚の女が犯人であるか否か、また密室構築関与の有無についての、推理(状況証拠のみ?)がいまひとつ明確でないような気がします。 |
No.401 | 5点 | プラチナデータ- 東野圭吾 | 2013/04/02 14:13 |
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ありそうで、実際は不可能?という近未来(SF)的設定。2013.3映画化されたので拝読。監視システムなど、ハリウッド映画によくあるような感じでしたね。ストーリー自体は楽しめましたが、全体にアッサリしていて深みがないのかな~。まあ、多重人格がオチでなく、ホッとしたというところです。 |
No.400 | 5点 | 花の下にて春死なむ- 北森鴻 | 2013/03/30 15:19 |
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日常の謎は、どうも苦手で何冊かトライしているのですが、やはり肌に合わないですね。緊迫感がないことと、安楽椅子ものは、推理が想像でしかないような気がして駄目なのでしょう。本作の雰囲気は良いと思いました。 |