皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
E-BANKERさん |
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平均点: 6.01点 | 書評数: 1812件 |
No.272 | 6点 | 名残り火―てのひらの闇Ⅱ- 藤原伊織 | 2010/07/10 21:41 |
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早逝した作者最後の作品。(本作品連載中に亡くなられたようです)
タイトルどおり、「てのひらの闇」の続編として、前作の3年後が舞台となっています。 親友、柿島の死に疑問を抱いた主人公、堀江が前歴を生かして謎を追及するという展開は前作をほぼ踏襲していて、共通する登場人物も結構出てきます。 大手コンビニ事業会社とFC加盟店との間の契約問題云々が事件の背景となっていますが、ちょっと薄っぺらというかもう少し「ほーお」というような薀蓄が欲しいなぁという感じはしました。(新聞記事程度のような雰囲気だったので・・・) 真相までの捻りもやや物足りない気がしたので、トータルでは前作よりやや落ちるかなぁという評価です。 |
No.271 | 4点 | 耳なし芳一からの手紙- 内田康夫 | 2010/07/07 21:21 |
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浅見光彦シリーズ。
今回の旅情の舞台は山口県下関市。 源平の合戦から明治維新まで、下関絡みの歴史のお勉強にはなりそうです。(「七卿」は不覚にも知りませんでした) ただ、何とかなりませんかねぇ、浅見光彦というキャラは・・・特に本作品は、なぜか地の文もちょっと若者を意識したかのような軽いタッチにしており、気持ち悪い読み心地でした。 動機や事件の背景はなかなか重いテーマなので、そこが唯一の救いでしょうか。 |
No.270 | 8点 | 寝台特急「はやぶさ」1/60秒の壁- 島田荘司 | 2010/07/07 21:04 |
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記念すべき、吉敷刑事(当時)シリーズの第1作。
本作品は一見すると、当時大流行のトラベルミステリー的な内容ですが、「不可能状況」という要素を前面に出した本格推理小説です。 御手洗シリーズと比べて「地味」という形容詞で語られることの多いシリーズですが、決してそんなことはありません。 死んでいたはずの時間に寝台特急「はやぶさ」で何人もの人間に見られた被害者・・・この謎を追及する吉敷刑事に天啓が! 「騙し絵のように事件をひっくり返される快感」はやはり島田氏の良作ならではと言えるでしょう。 また、本作品では中村刑事(江戸に詳しい)や牛越刑事といったお馴染みのキャラも登場し、そういう意味でもファン心を満たしてくれる作品です。 |
No.269 | 4点 | 海のある奈良に死す- 有栖川有栖 | 2010/07/07 20:52 |
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火村助教授&アリスシリーズ。
正直言って、学生アリスシリーズと本シリーズとではクオリティに差がありすぎる気がしてなりません。(今さらではありますが・・・) 講談社の火村シリーズもイマイチですが、角川で出した数編はさらに面白くない気が・・・ 「海のある奈良」とは、一般的には福井県小浜市のことですが、実は・・・というのが本作品のキーになっています。途中、2人が「ああでもない、こうでもない」と行ったり来たりするわけですが、結局あまり盛り上がらぬまま終局へという流れです。 |
No.268 | 6点 | 果断- 今野敏 | 2010/07/05 00:21 |
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日本推理協会賞&山本周五郎賞のW受賞作。
世間的にも評価の高い作品です。 キャリア警察官僚の主人公、竜崎の心理描写や大森署をはじめとする警察機構での対立や人間模様については、確かによく描きこめてますし、良質の警察小説の”匂い”を感じます。 ただ、本筋であるはずの立てこもり事件そのものの謎がちょっと陳腐すぎるのが玉に瑕ですねぇ・・・ 事件のからくりが単純すぎるので、ミステリーとしては世間ほどの評価をしにくいというのが本音です。 あと、本筋とは全然関係ないですが、前半部分で竜崎がPTAや教師連中に言う言葉があまりにも正鵠をついていて、非常にすっきりさせられました。 |
No.267 | 7点 | フランス白粉の秘密- エラリイ・クイーン | 2010/07/05 00:12 |
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国名シリーズの第2弾。
舞台はNY繁華街の老舗デパートのショーウィンドウ。 と、なかなか派手な舞台が用意されますが、エラリーの捜査は割合オーソドックスなものです。 本作品の白眉は、殺人現場に残された数々の意味ありげな”証拠品”を、エラリーがいかに推理していくかというところでしょうか。 エラリーの「演繹的推理手法」により、証拠品が1つ1つ検討され、条件を満たす人物が最終的に真犯人として指名される最終章は、「やっぱりクイーン!」と唸らされるものがあります。 難を言えば、やっぱり「動機」ですかねぇ・・・ 作品の途中で、エラリー自身も「この犯罪については動機を重要視していない」というような発言をしていますが、真犯人と動機を結びつける”線”が弱すぎる気がして、消去法ではそうだとしても、読了後なんかモヤモヤ感が残ってしまいました。 ただ、良作には間違いないと思います。 |
No.266 | 6点 | 家守- 歌野晶午 | 2010/07/01 22:23 |
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「家」をテーマに置いた短編集。
相変わらず短編はうまいし、冴えてます。 ①「人形師の家で」=2つの一見関係ない話が交わったとき、過去の意外な事件が明らかに・・・なかなか面白い ②「家守」=一種の密室もの。過去の誘拐事件については最初から察しがつきますけど・・・ ③「埴生の家」=個人的には本作中ベスト。分かってしまえば単純なんですけど・・・ ④「鄙」=タイトルの意味がよく分かりませんでした。話自体は地味。 ⑤「転居先不明」=特に捻った作品ではありませんが、何となく後味の悪さを感じます。 以上5編。 ということで、トータルでは水準級といったレベルでしょうか。 |
No.265 | 8点 | 首無の如き祟るもの- 三津田信三 | 2010/07/01 22:10 |
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刀城言耶シリーズ。
力作ですね。 1頁目からラストまで、作者の”仕掛け”が施されており、作家としてのレベルの高さを十二分に窺わせます。 「首切り」の理由が作品中を貫くメインテーマとなりますが、媛首山での男女首無殺人の「からくり」は見事というほかありません。(久しぶりに読んでてゾクッとしました) この「からくり」を成立させるための「秘守家の秘密」であり、中途での蘭子や毬子の登場である訳ですよね・・・よく練られていると思います。 ただ、刀城言耶いうところの「(隠された)たった一つの事実」は微妙ですねぇ・・・確かにこれを成立させるための最低条件としての”時代設定”であり”隔絶された土地の隔絶された一家”なんでしょうし、伏線が張ってあるじゃないかといわれればその通りなのですが、結構乱暴な設定かなぁという思いもしました。 その点だけを割引ましたが、本格推理小説を堪能できる作品なのは間違いないでしょう。 |
No.264 | 4点 | 京都着19時12分の死者- 津村秀介 | 2010/07/01 21:33 |
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「ルポライター浦上伸介モノ」ではなく、京都府警の刑事を探偵役に据えた作品。
ひとことで言うなら、「ザ・トラベルミステリー」とでも書評すればいいでしょうか、とにかくこの頃全盛期ともいえる、アリバイ崩しを主眼にした典型的トラベルミステリーです。 メインの京都~甲府間のアリバイトリックについては、最終的に○○の存在に気付いただけという驚愕の内容!(サブの写真を使ったトリックもなかなかシュールです) 真犯人については、途中で100%察しがつきますが、「ドンデン返し」があるのか?と構えていると、そのまま「やっぱりこいつが犯人でした・・・」ということで終わってしまいます。 まぁ、さらっと読むにはちょうどいい作品かもしれませんが・・・ |
No.263 | 5点 | 暗闇の教室- 折原一 | 2010/06/27 22:33 |
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前作「沈黙の教室」に続く”ダークサスペンス”シリーズ。(作者がそう言ってます)
叙述系の技巧がこれでもか!というくらい盛り込まれており、「ごった煮」のような作品になってます。 それがうまく回収できていれば救われるのですが、何が何だかよく分からないうちに収束するという事態に!(氏の作品ではよくあるパターンですが・・・) まぁ、いくらなんでもあれだけの計画的犯罪というか”仕掛け”を施した犯人が「あいつとあいつ」というのは無理がありすぎるような気がしてなりません。(能力的に) 少なくとも「沈黙の教室」のようにまあまあ納得性のあるラストがなければ、これだけの超長編を読むのは「ツライ」の一言ではないかと・・・ それでも決して嫌いではないので、この程度の評点に。 |
No.262 | 6点 | 踊る手なが猿- 島田荘司 | 2010/06/27 22:23 |
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光文社の短編集第3弾。
4編中2編は吉敷刑事(当時)が登場しますが、主役的扱いではありません。 ①「踊る手なが猿」=着眼点が光る秀作。確かに当時ならそうだった・・・今は結構変わってますが(何が?) ②「Y字路」=1作目と同じく「結婚したい年頃女性」が事件に巻き込まれます。現場の見取図がさも重要そうに示されてますが、そんなにトリッキーな話ではありません。 ③「赤と白の殺意」=記憶の底に眠っていた過去の記憶が蘇って・・・よくある趣向です。 ④「暗闇団子」=作者の作品中の随所に出てくる”江戸はよかった”的趣旨の短編。好みではない。 という訳で、なかなか味わいのある4編ではありますが、全体的なレベルは平均点という感じでしょうか。 |
No.261 | 8点 | 6時間後に君は死ぬ- 高野和明 | 2010/06/25 23:12 |
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他人の悪い未来(作中ではビジョンと言ってます)が見える男、山葉圭史をシリーズキャラクターとする連作短編集。
作者らしいスピード感のある展開で、面白く読ませていただきました。 ①「6時間後に君は死ぬ」: 既視感がなくはないですが、ラストのドンデン返しが見事に嵌まってます。 ②「時の魔法使い」: ファンタジー映画のようなテイスト。 ③「恋をしてはいけない日」: よくできてます。1編の映画のような味わい・・・ ④「ドールハウスのダンサー」: 個人的にはベスト。謎は結局明かされてはいませんが・・・ ⑤「3時間後に僕は死ぬ」: 圭史に死のビジョンが! ラストはきれいにまとめました。 全体的には小説というよりも、よくできた映画の脚本のような作品。ミステリー的要素は少ないですが、読後感が非常に良いです。 |
No.260 | 8点 | 亜愛一郎の狼狽- 泡坂妻夫 | 2010/06/25 22:59 |
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二枚目だけどドジ、どこか憎めない探偵、亜愛一郎シリーズの第1作目。
作者らしい独特の切り口で、キラ星のような短編が並びます。 ①「DL2号機事件」: 記念すべき作者のデビュー作。目の付け所が違いますが、そんな人いるかなぁ? ②「右腕山上空」: 一種の空中密室を扱った作品。名作。 ③「曲った部屋」: ラストのまとめ方が見事。ロジックが冴えてます。 ④「掌上の黄金仮面」: いいですね。短編らしい作品。 ⑤「掘り出された童話」: 暗号もの。暗号の手法自体はオーソドックスなものですが、十分楽しめます。 ⑥「ホロボの神」: 設定が独特。好きです。 他2編。 遊び心十分な作者の筆力に対して素直に敬意を評します。 |
No.259 | 6点 | カリブ海の秘密- アガサ・クリスティー | 2010/06/25 22:43 |
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ミス・マープルもの。
静養先の東インド諸島にあるリゾートホテル内で殺人事件に巻き込まれて・・・という展開。 「最初の被害者が”誰”を見て驚いたのか?」「ホテルオーナーの妻の奇妙な行動の理由は?」という2点が本作品の大きな謎として立ち塞がります。 まぁ、真相はそれほど突飛なものではなく、納得できる「意外な犯人」が指摘されるわけですが、本来なら完全に脇役的な役柄の登場人物が妙に出番が多いなぁ・・・と思ってたら「やっぱり」という感じでした。 あと、翻訳ものとしては抜群の読みやすさですね。 |
No.258 | 5点 | 消失!- 中西智明 | 2010/06/20 16:04 |
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実家の本棚の奥から発見!
そういえば初読のとき、「なんじゃこりゃぁ!」と思ったような微かな記憶があります。 というわけで再読。 うーん。やっぱり、これは大学のミス研で発表すべきレベルのような気はしますねぇ・・・(この頃の新本格はそんな作品も多いですけど) ただ、メイントリック(騙し)だけは評価に値するのではないかと・・・ ラストの捻りは必要ですかねぇ・・・? 無理やりドンデン返しの連続を作り出そうとしているような感じで、意味がないように思います。 発表当時22歳かつ処女作ということを考えれば、及第点で次作に期待!というふうにも言えたかもしれません。(ちょっと甘いか?) |
No.257 | 3点 | 都市のトパーズ- 島田荘司 | 2010/06/20 15:53 |
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これはミステリーというよりは「島田流ブラック・ファンタジー」とでも言ったらいいんでしょうか?
「日本人」という人種がどれだけ低級で、「東京」という都市がどれだけ「ヒドイ」のかが、登場人物を通して延々と語られます。 まぁ、現代日本人の「アイデンティティーの欠如」は多くの日本人が共通して感じていることでしょうし、島田氏の辛らつな書き方というのも、いわば”愛情の裏返し”なのかもしれません。 昨今の政局の混迷も嘆かわしい事態ですが、いつまでたっても第三者的目線でしかそれを見ることのできない我々国民の方により大きな問題があるのでしょう。 そんなことを考えさせてくれる作品ではありますが、やっぱり余りにも作者自身の「イズム」を押し付けられるのは読んでいてツライなぁと感じます。 |
No.256 | 6点 | 亡命者 ザ・ジョーカー- 大沢在昌 | 2010/06/19 00:53 |
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前作「ザ・ジョーカー」に続く連作短編集。
六本木のバーで依頼人を待つ”仕事人”ジョーカーが主人公です。 ①「ジョーカーの鉄則」: ジョーカー最初の依頼についての思い出。 ②「ジョーカーの感謝」: 途中で敵に捕まり大ピンチに! ③「ジョーカーと戦士」: ドラクエを想起させるRPG「クエストエンブレム」が依頼の背景に・・・ ④「ジョーカーの節介」: ちょっと趣の違う一作。協力者である沢木の娘のために、ジョーカーが一肌脱ぎます。 他2編。 全体的には前作より劣るかなぁという印象。 ストレートな作品というよりは、やや変化球的な作品が多いような気がします。 |
No.255 | 7点 | 第三の時効- 横山秀夫 | 2010/06/19 00:42 |
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F県警強行班シリーズの連作短編集。
さすがの安定感で、どれも安定して高いレベルの作品と言えます。 ①「沈黙のアリバイ」: この中では若干落ちる印象。オチも普通レベル。 ②「第三の時効」: 面白い。公安崩れの2班班長「楠見」のキャラはなかなか強烈です。ラストのまとめ方も鮮やか。 ③「囚人のジレンマ」: 中間管理職ともいえる田畑捜一課長に同情。でもラストはなかなかいい話に・・・ ④「密室の抜け穴」: 2人のライバル、朽木と村瀬がガチンコ対決。警察って厳しい競争社会ですねぇ・・・ ⑤「ペルソナの微笑」: 若手刑事、矢代が活躍。 他1編。 どの登場人物もキャラが明快に書き分けられており、作者の筆力に脱帽です。 |
No.254 | 5点 | サテンのマーメイド- 島田荘司 | 2010/06/19 00:25 |
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初期のノンシリーズ作品。
作者唯一のハードボイルド作品という触れ込みで、実際はハードボイルドと本格の融合を狙った作品のようです。 内容については「うーん」・・・ ハードボイルドとしてはかなりベタな感じですし、本格物としては謎もトリックも陳腐なレベルとしか言えませんねぇ・・・ この頃は、吉敷物や御手洗物以外にも多種多様な作品を世に出していた時期で、「火刑都市」のようなレベルの高い作品もあれば、本書のように「やっつけ感」のある作品もあるというイメージです。 作品の中にも出てきますけど、人間の生首ってそんなに簡単に取り扱えるものなんですかねぇ? |
No.253 | 8点 | 七人の証人- 西村京太郎 | 2010/06/13 23:00 |
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初期作品ですが、十津川警部が探偵役として登場。
本作品はプロットが秀逸だと思いますねぇ・・・ 最近の作品からは想像もつかないですが、この頃の氏の作品のプロットは奇抜かつ斬新なものが多いです。(本作品の他にも、「華麗なる誘拐」や「盗まれた都市」など) 本作は過去の事件と現在の事件が、孤島というクローズドサークルで同時進行し、ラストでは十津川警部が見事に真相を看破するわけですが、真相究明まで十分に納得できるロジックになっていると思います。 「七人の証人」についてもそれぞれ個性十分に描かれており、フーダニットの醍醐味を存分に味わわせてくれる良作といっていいでしょう。 |