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nukkamさん
平均点: 5.44点 書評数: 2814件

プロフィール高評価と近い人書評おすすめ

No.54 5点 ドッペルゲンガー宮「あかずの扉」研究会流氷館へ- 霧舎巧 2009/03/25 15:22
(ネタバレなしです) 島田荘司が20世紀最後の新本格派新人と激賞し、ペンネームの名付け親にまでなった霧舎巧(きりしゃたくみ)(1963年生まれ)のデビュー作にして《あかずの扉》研究会シリーズ第1作が1999年発表の本書です。結構大作の本格派推理小説ですがそれにも関わらず書き込み不足を感じます。死体発見を直接描写せず基本的に伝聞形式にしているのが珍しい工夫ですがこのアイデアが成功しているとは言い難く、死体発見という盛り上がるべき場面をぼかしたためサスペンス不足で回りくどささえ感じます。どうでもよさそうな些細な謎をやたら細かく推理している一方でせっかくの大トリック(印象的ではあります)の謎解きがいまひとつインパクトが弱く、演出面の課題が浮き彫りになっています。

No.53 7点 血染めのエッグ・コージイ事件- ジェームズ・アンダースン 2009/03/24 18:54
(ネタバレなしです) 英国のジェームズ・アンダースン(1936-2007)が1975年に発表した本書は舞台を1930年代に設定しているだけでなく、プロットも1930年代の黄金時代本格派推理小説を意識したかのように謎解きの面白さが満載です。雷鳴轟く夜に起きる犯罪、暗闇の中にうごめく人々とあやふやなアリバイ。そして全員を一個所に集めての、しかもどんでん返しの連続が何章にもまたがる謎解きの場面。トリックや手掛かりよりも物語性や人間描写やリアリズムを重視した作品が主流になりつつあった時代に敢えて逆行したような作品です。時代遅れの作品と批判するのは簡単ですが、謎解きの面白さに満ち溢れた作品であることは間違いありません。豪快なトリックも印象的です。なお文春文庫版も扶桑社文庫版も表紙にエッグ・コージイの絵や写真が載っているのはとてもよい気配りだと思います(名前だけではよくわからなかったので)。

No.52 5点 大蛇伝説殺人事件- 今邑彩 2009/03/23 17:17
(ネタバレなしです) 1998年発表の本格派推理小説で、タイトルの「大蛇」は「だいじゃ」でなく「おろち」と読むのが正しいです。光文社文庫版の島田荘司による巻末解説の通り、バラバラ死体を生々しく描写していないのは個人的には大歓迎ですがそれにしてももう少し派手な演出がほしかったです。また大蛇の神秘性や怪奇性と地道なアリバイ検証の謎解きは、組み合わせとしてはあまりにもミスマッチな感じがしました。節度とサスペンスのバランスをとるのは難しいなあと改めて感じました。

No.51 7点 幽霊が多すぎる- ポール・ギャリコ 2009/03/23 15:26
(ネタバレなしです) 米国のポール・ギャリコ(1898-1976)はファンタジー小説の大家として有名ですが、パニック映画ブームの火つけ役となった「ポセイドン・アドベンチャー」(1969年)など結構幅広いジャンルの作品を書いています。1959年発表の本書はこれまた意外や本格派推理小説で、怪奇現象の解明というハウダニットに重きを置いているのが珍しいです。これでもかといわんばかりに怪現象や事件が続発しますが、全てが合理的に解決されます(一つだけ解けない謎がありますが些細な謎です)。トリックは目新しいものはありませんが繊細な人物描写が素晴らしく、特に子供に向けられた優しい眼差しがいかにもこの作者らしいです。

No.50 6点 見えない凶器- ジョン・ロード 2009/03/18 17:33
(ネタバレなしです) 1938年発表のプリーストリー博士シリーズ第29作で、密室内の殺害方法不明の事件を扱っています。賛否両論の密室トリックの評価がそのまま作品評価につながっているようですが決してハウダニットのみの本格派推理小説ではなく、犯人当て謎解きとしてもカモフラージュの技巧を凝らしており、一読する価値は十分あると思います。

No.49 2点 博士邸の怪事件- 浜尾四郎 2009/03/18 14:00
(ネタバレなしです) 浜尾四郎(1896-1935)は法曹界出身で作家としての活躍時期が非常に短くてわずか3つの長編と20に満たない短編を残したのみです。しかしスリラー小説全盛の戦前の国内ミステリー作家の中でもっとも本格派推理小説にこだわった1人と評価されています(但し短編作品は犯罪小説系のようです)。本書は1931年発表の第一長編で、大げさな表現も少なく回り道もほとんどせずに謎解きに集中したプロットは戦前のミステリーとしては非常に洗練されていて読みやすいです。残念なことにトリックがあまりにもひどくて結末で脱力感を覚えるでしょう。戦前の国内ミステリーの数少ない長編本格派推理小説だったという希少性以外には価値を認めにくい作品です。

No.48 4点 虚無への供物- 中井英夫 2009/03/11 11:51
(ネタバレなしです) 1964年発表の本書は幻想文学作家の中井英夫(1922-1993)の唯一のミステリーにして作者自らアンチミステリーと宣言した問題作です。但しなぜアンチなのかの説明はされず、現在もアンチの定義については諸説が飛び交っているようです(私はさっぱり理解できませんでした)。小栗虫太郎の「黒死館殺人事件」(1934年)、夢野久作の「ドグラ・マグラ」(1935年)と共に国内ミステリー3大奇書と評価される作品です。他の2作品に比べれば読みやすい作品ですがそれでも奇書は奇書、事件は起きるが臨場感のない描写、推理とも空論とも判断しがたい会話の連続とプロットは微妙に抽象的でどこか居心地が悪いです。そして曖昧で空虚な印象を残す結末、これは読み手を選ぶ作品ですね。

No.47 10点 ママは何でも知っている- ジェームズ・ヤッフェ 2009/03/10 18:11
(ネタバレなしです) 本書は1952年から1968年の間に発表された、安楽椅子探偵を代表するママ(名前は不詳)の短編8作が収められています。ちなみに本国の米国では1997年になってようやく短編集が出版されましたが日本ではそれよりもずっと早い1977年にハヤカワポケットブック版が出版されています。裏づけのためにママがデイヴィッドに確認する質問が何の脈絡もないようでありながらちゃんと解決につながっているという謎解きプロセスがとても新鮮です。ウィットに富んだ会話が醸し出す雰囲気も楽しいです(嫁姑の鞘当てもそれほど陰湿になりません)。いずれの作品も本格派推理小説として大変よく出来ていますが、個人的な好みで言えば「ママは何でも知っている」(どんでん返しの連続がお見事)、「ママは賭ける」(最後のデイヴィッドの本音に思わず共感)、「ママと呪いのミンクのコート」(謎づくりと合理的解決のバランスがちゃんと取れています)です。

No.46 7点 枯草の根- 陳舜臣 2009/03/10 17:54
(ネタバレなしです) 陳舜臣(1924-2015)といえば中国歴史小説の巨匠中の巨匠で様々な文学賞も受賞していますが初期にはミステリーも書いていました。1961年発表のデビュー作の本書は長編4作、短編6作で活躍する陶展文シリーズの第1作でもある本格派推理小説です。デビュー作とは思えぬほど小説としてしっかりしています。中国人が大勢登場し中国独自の風習も随所で書かれていますが日本に生まれ日本で育った作家だけあって日本社会にとけ込んだ在日中国人の視点で描かれているのが自然でもあり新鮮でもあります。本格派推理小説としての謎解きもしっかりしておりこれはなかなかの良作、時代や国境を超越した作品として今でも楽しめる内容です。

No.45 7点 死の相続- セオドア・ロスコー 2009/02/12 16:39
(ネタバレなしです) 米国のセオドア・ロスコー(1906-1992)は第二次大戦前にパルプ作家として有名だった存在らしいです。E・S・ガードナーのようにパルプ作家からメジャー作家に転身できたケースもあるとはいえ、日本にこういう作家の作品が紹介されるのは非常に珍しいですね。彼の代表作とされる本書はまるで横溝正史の「八つ墓村」(1949年)と「三つ首塔」(1955年)を足して2で割って更にオカルト要素と不可能犯罪要素をたっぷり注ぎ込んだ、強烈なカクテルみたいな本格派推理小説です(しかも横溝作品よりも早い1935年の発表です)。パルプ作家の作品らしくとにかくど派手な展開に終始し、振り回される読者はじっくり推理する暇などありませんが密室も透明人間もゾンビもそれなりに合理的に謎解きしているところが並ではありません。所詮B級ミステリーだと言えばそれまでですが、たまにはこういうひたすらど派手な本格派を読むのも楽しいですよ。

No.44 6点 模倣の殺意- 中町信 2009/02/12 16:18
(ネタバレなしです) 本格派の技巧派と評価される中町信(1935-2009)が、1971年のミステリー賞候補作であった「そして死が訪れる」を改訂して1973年に「新人賞殺人事件」というタイトルで発表した長編デビュー作ではありますが、社会派推理小説全盛時代の作品だけあって謎の魅力を前面に出した作品ではありません。名探偵の知識や技術も警察の組織力も持たない一般人が地道に一歩ずつ謎を調べていく展開は松本清張のスタイルに近いです。2004年の改題改訂(創元推理文庫版)にあたって読者への挑戦状が挿入されたそうですが、読者が謎解きに参加している気分を味わせていないのでこの挑戦状は違和感があります。といってもパズル性が弱いというだけのことで、大いなる偶然に頼った仕掛けは賛否両論あるでしょうが大胆な真相が待っています。新本格派ムーヴメントが起きた1980年代後半以降だったらもっと謎解きプロットを派手にする演出が出来たかもしれません。そういう意味では時代を先取りした作品とも言えそうです。

No.43 5点 - F・W・クロフツ 2009/02/10 17:45
(ネタバレなしです) 英国のF・W・クロフツ(1879-1957)ほど色々な肩書き付きで紹介される作家は少ないでしょう。「アリバイ・トリックの巨匠」、「トラベル・ミステリーの開拓者」、「リアリズム重視」、「日本の社会派に影響を与えた作家」そして「退屈派」(笑)。アガサ・クリスティーと同年に作家デビューし、本格派推理小説の書き手として認識されながらクリスティーとは作風が全く異なります。多くの作品では探偵役の行動だけでなく考えや推理も最初から読者にオープンにしているため、読者が自分で犯人を当てる楽しみが少ない上に往々にして犯人の正体が早々と予測がついてしまうところがあります(但し探偵が間違えたため意外な結果を生み出す作品もあります)。また細部まで丁寧に描写していく文章は必要なものも不要なものも何でも書いてしまうという要領の悪さの裏返しで、そのため展開が遅くて地味という印象を免れません。1920年発表の本書はクリスティーの「スタイルズの怪事件」(1920年)と共に本格派黄金時代の幕開けを飾るデビュー作という歴史的意義は認めますがクロフツ全作品の中では水準作であり代表作とは思えません。クリスティーとは全く作風が違い、クロフツは丁寧な描写とリアリズムを感じさせる重厚な捜査が特徴で、(後は好みの問題になるのですが)クリスティーのテンポいい語り口と犯人当てゲーム感覚的な楽しさの前には人気面で不利だったのは否めません。

No.42 6点 すべてがFになる- 森博嗣 2009/02/06 17:48
(ネタバレなしです) 工学博士でもある森博嗣(1957年生まれ)は理系作家として認知されています。理系ミステリーという評判に怯えた私は(笑)1996年出版のデビュー作である本書になかなか手が出ませんでした。システム管理された密室からしてまぎれもなく理系で、トリックにも理系要素はあります。他にも私には難解な理系用語がずらりと並んでいます。しかし文章自体は回りくどい表現が少なく、謎解き説明も明快でわかりやすい本格派推理小説でした。ただ本書の1番のハイライトは理系要素よりも人間性描写ではないでしょうか。中でも登場場面は大変少ないのに真賀田四季は読後の印象では主役の犀川や萌絵さえ圧倒していると思います。作者も思い入れがあったのか、後に彼女を主人公にした年代記的な四部作を書いたほどですから。

No.41 6点 暴徒裁判- クレイグ・ライス 2009/02/02 14:54
(ネタバレなしです) 1941年発表のマローンシリーズ第5作の本書は過激な暴力シーン満載みたいなタイトルで(英語原題は「Trial by Fury」)、そういうのが苦手な読者はちょっと敬遠したくなりそうですがシリーズの他作品と変わらず楽しい本格派推理小説でした(但しタイトルに偽りがあるわけでもありません)。32年間殺人事件の起きなかったジャクソン郡で起きた殺人事件に巻きこまれたジャスタス夫妻を救うために(いやいやながらも)マローンがシカゴから駆けつけるプロットで、何か事件が起こったり起きそうになると決まったように全容疑者が現場に顔を揃える展開が何とも都合よすぎますけど、どたばたが売りのシリーズなので問題なし。目まぐるしいほど急変する展開はシリーズ作品でも屈指の出来映えで、退屈するヒマなんてありません。

No.40 7点 象と耳鳴り- 恩田陸 2009/02/02 14:22
(ネタバレなしです) SF、ファンタジー、ホラー、ミステリーなど幅広いジャンルの作品を世に出している女性作家の恩田陸(1964年生まれ)は読者として1番好きなのは本格派推理小説だそうですが書くとなると話は別だったのかこのジャンルの自作は極めて少なく、1999年に短編集としてまとめられた本書(祥伝社文庫版)のあとがきでは「悪戦苦闘したあげく、やっとできあがった」と述べているほどです。しかし読んでみるとどの作品もそんな苦労があったとは思えないほど筆遣いはなめらかで読みやすいです。12作の本格派推理短編を収めた短編集ですが理屈よりも感性を重視したような作品が多く、緻密な推理による論理的な謎解きを期待すると肩透かしをくらうかもしれません。でも感性の作家ならではの魅力が一杯詰まっており、それぞれが個性的でありながら等しく質の高い作品が揃っています。個人的好きなのは「海にゐるのは人魚ではない」、「廃園」、「机上の論理」です。

No.39 7点 ウサギ料理は殺しの味- P・シニアック 2009/01/28 15:19
(ネタバレなしです) フランスのピエール・シニアック(1928-2002)は3種類の結末を用意して読者に選ばせる作品があるなど相当のアイデアマンのようですが、1981年発表の本書もかなり奇抜な作品です。ジャンル的には本格派推理小説ですが、読者が犯人当てに挑戦するには手掛かりが不十分に思われます。しかしそんな弱点が気にならないほどの凄い論理の積み重ねは圧倒的で、さらに事件解決後の後日談がこれまた強力なインパクトがあります。ちなみに中公文庫版の巻末解説は結構ネタバレしているので事前に読まないことを勧めます。

No.38 5点 薪小屋の秘密- アントニー・ギルバート 2009/01/28 15:08
(ネタバレなしです) 70冊近いミステリーと20冊近い非ミステリーを書いた男性風のペンネームのイギリスの女性作家アントニー・ギルバート(1899-1973)による1942年発表のクルック弁護士シリーズ第10作の本書は本格派推理小説としてはかなり毛色が変わっており、それが一般受けしにくい理由になっているように思います。前半は完全にサスペンス小説の展開ですが、後半になると謎解き小説の要素が強くなってきます。容疑者数を極端に絞り込んでおり、犯人当てとしてではなく何が起こったのかという網羅的な謎解きとして楽しむべき本格派でした。私は楽しんだというよりあまりに異色なプロットに面食らった方ですが。

No.37 10点 世界ミステリ作家事典 [本格派篇]- 事典・ガイド 2009/01/28 14:37
この種の本だと普通は翻訳された作家と作品のみの紹介に留まるのですが、1998年発表の本書はまだ日本に未紹介の作家まで数多く紹介しているのが凄いです。初版で7000円以上の高額にもかかわらず本書を買ったことは全く後悔していません。自分がまだ読んでない面白そうな作品がこんなにあるのかと嬉しくなりました。ネタバレにならないように配慮していますのでビギナー読者にもお勧めです。何度も読んでぼろぼろになってしまい、ついに買い直しました(それも後悔してません)。

No.36 2点 黒死館殺人事件- 小栗虫太郎 2009/01/28 09:47
(ネタバレなしです) 小栗虫太郎(おぐりむしたろう)(1901-1946)が1934年に発表した法水麟太郎シリーズ第1作である本書は日本ミステリー3大奇書の1つとして伝説的な存在ですが、同時代に書かれた夢野久作の「ドグラ・マグラ」(1935年)が混乱系なら本書は頭痛系(笑)。ヴァン・ダインのファイロ・ヴァンスシリーズに影響を受けた本格派推理小説であることは確かですがとにかく難解で読みにくいです。現代では使われない用語が沢山使われているのも理由の1つでしょうが、甲賀三郎が文章の難解さを指摘しているぐらいですから発表当時の読者にも読みにくかったのでしょうね。これまた甲賀三郎の受け売りになりますが、作者のあまりの膨大な学識に振り回され、読者は犯人を推理する余裕がないでしょう。

No.35 9点 見えないグリーン- ジョン・スラデック 2009/01/27 09:54
(ネタバレなしです) 1977年発表のサッカレイ・フィンシリーズ第2作の本格派推理小説で密室、消えた犯人、アリバイなどの豊富な謎に加えて容疑者同士の推理合戦など盛り上げ方も充実、気の利いた手掛かりも巧妙で、前作「黒い霊気」(1974年)に比べると格段の進歩が見られます。警察があまりにも重要な手掛かりを重視しない(気づいてはいる)のが不自然だとか細かい弱点もありますけど、フィンの鮮やかな推理で不可能犯罪が不可能でなくなる謎解きは素晴らしい効果を上げています。これほどの傑作が本国アメリカではほとんど評価されず、本書以降はスラデック(1937-2000)がミステリー作品を書かなかったのは本当に不幸なことでした。

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nukkamさん
ひとこと
ミステリーを読むようになったのは1970年代後半から。読むのはほとんど本格派一筋で、アガサ・クリスティーとジョン・ディクスン・カーは今でも別格の存在です。
好きな作家
アガサ・クリスティー、ジョン・ディクスン・カー、E・S・ガードナー
採点傾向
平均点: 5.44点   採点数: 2814件
採点の多い作家(TOP10)
E・S・ガードナー(80)
アガサ・クリスティー(57)
ジョン・ディクスン・カー(44)
エラリイ・クイーン(42)
F・W・クロフツ(31)
A・A・フェア(28)
レックス・スタウト(26)
カーター・ディクスン(24)
ローラ・チャイルズ(24)
横溝正史(23)