皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
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[ 本格/新本格 ] カレイドスコープ島「あかずの扉」研究会竹取島へ あかずの扉研究会シリーズ |
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霧舎巧 | 出版月: 2000年01月 | 平均: 4.88点 | 書評数: 8件 |
講談社 2000年01月 |
講談社 2004年06月 |
No.8 | 2点 | smt419 | 2022/04/22 22:08 |
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作者なりの本格推理へのこだわりがあるのだとは思うが、些細な謎?が次から次へと繰り返される感じで、自己満足的な展開になっている。登場人物も多く、後半は、ついていけない感じ。大きなトリックや緊張感あふれる展開もなく、”もういいよ”という感想です。 |
No.7 | 7点 | 人並由真 | 2020/06/17 15:08 |
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(ネタバレなし)
「流氷館」での殺人事件が解決して十日。「ぼく」こと二本松翔(カケル)をふくむ北澤大学のミステリサークル「「あかずの扉」研究会」の面々は、ゴールデンウィークに八丈島の周辺に寄り添うように浮かぶ島「月島」と「竹取島」に向かうことが決まる。そこはサークルのメンバー「ユイ」こと由井広美の友人である金本鈴(りん)の故郷で、今回の行楽はその鈴の招待の形だ。だが事前にサークルの女子で特殊な霊感を持つ森咲枝が、不吉な予言をもらす。やがて怪しい因習に彩られた二つの島の周辺では、常識の枠を超えた惨劇が。 「「あかずの扉」研究会」シリーズの2冊目。第一弾はほぼリアルタイムで読んでいたはずだが、この二冊目までには、評者の場合、ずいぶんと間が空いてしまった。蔵書の中から出てきた手製の紙カバーを外すと、講談社ノベルス版にブックオフの600円(定価のほぼ半額)の値札がついている。とっくの昔にブックオフの各店舗では100円均一にもなっているだろうから、刊行後そう経たないうちに古書で買ってそのままだったみたいだ。 第一弾『ドッペルゲンガー宮』はそれなり以上に楽しんだ思い出がなんとなくあるが、そのままシリーズを続けて読む気にならなかったのは、まあ極限すればそれこそ「なんとなく」だし、なにより00年代当時は、今よりずっとミステリ全般に対する評者の関心が減退していたからだが、さらにやはりどっかで、この主人公チームのラブコメテイスト混在&過剰に猥雑な雰囲気に引いてしまっていたからかもしれない。決してこの主要キャラ勢がキライではないのだが。 そんな経緯をふまえて、久々に……と思いながらページをめくった本作だが、これは予想以上に楽しめた。 いやまあ、ごく一部のキーパーソンを除いてゲストキャラたちの造形も叙述も中途半端な感じだし、主人公チームの動向もよくいえばビビッド、悪くいえばとっちらかってる。さらに事件そのものも惨劇や予想外の展開の連続ながら、それに見合ったドキドキ感も緊張感も希薄……などの弱点はある。 それでも終盤の二転三転のどんでん返し、意外な犯人、そしてこれでもかこれでもかと複数主人公の対話という手法を活かしては疑問の提示とそれに対する説明、さらには伏線の回収をしまくる物量感は圧巻だった(なかには、ちょっと何か違和感を覚えたものもあったような気がするが、現状ではっきりいえないのでとりあえずノーカン)。 特に、本作が『獄門島』モチーフだということは裏表紙の梗概の段階から公言しているが、その意味合いを<ここ>で使うか、という大詰めでのサプライズには「ウヒョー」となった。(まあ『獄門島』をすでに読んでいる読者向けのミスリードといえば、そもそも……(以下略)。) 複数主人公で事件の細部について質疑応答しあえることが十分に機能した(浜尾四郎の『殺人鬼』の探偵とワトスン役の終盤のやりとりの発展型みたい)作品なんだけれど、不評派の人はたぶん全体的に今回もキャラクター小説っぽくまとめた作者の手際というか、その手のサービス感がうざいんだろうな。まあそれはわからなくもないし、もう少し整理してほしかったというネタもあるけれど、そうなるとおそらくここまでの終盤の謎解きのボリューム感は出なかっただろう。少なくとも力作なのは間違いないと思うのだが。 |
No.6 | 7点 | シレン | 2011/04/11 09:09 |
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本格物の王道と言える設定で、前半すごく期待しながら読める。
話の展開はゆっくりしてるから多少読みきるのに忍耐がいるけど、好きです。 登場人物がちょっとマンガっぽい感じで好き嫌いは分かれるでしょうね。 |
No.5 | 6点 | nukkam | 2009/07/06 17:44 |
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(ネタバレなしです) 2000年発表の《あかずの扉》研究会シリーズ第2作となる本格派推理小説です。講談社文庫版で650ページを超える大作ながら軽妙さで読ませます。どうでもよさそうな謎まで丁寧に推理しており、数え切れないほどの伏線と論理の積み重ねが圧巻です。前作「ドッペルゲンガー宮」(1999年)のような一発大トリックこそありませんが全体的なまとまりは良くなっており、謎解きのテンションが最後までだれることがないのは本書の長所と言えると思います。 |
No.4 | 5点 | 江守森江 | 2009/05/24 07:25 |
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獄門島を意識して書いている。
警察の機能しない辺りは上手くアレンジしている。 しかし、本家には遠く及ばない。 わざわざ謳い文句にしなけりゃ良かったのに。 |
No.3 | 5点 | makomako | 2008/08/30 18:42 |
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ドッペルゲンガー宮を読んで有望な新人が出てきたと期待して発売されたらすぐに買って読んだ覚えがある。期待した割りにもうひとつといったところか。 |
No.2 | 2点 | yoshi | 2007/11/18 20:31 |
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ラブコメ風の会話にどうしようもなく「古さ」を感じてしまう。発表当時はそれなりに読めたのかも知れないが・・・。長い割には謎解きもいまひとつだった。 |
No.1 | 5点 | ぷねうま | 2007/11/18 07:33 |
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前作からの更なる飛躍、というものは感じられず。
2作読んで思ったが、「もし森博嗣が文系だったら」という作風ですよね。この人。 どうもユイが好きになれないのが萌絵とかぶったから気付いたのですが。 |