皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
mozartさん |
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平均点: 6.02点 | 書評数: 202件 |
No.162 | 7点 | 兇人邸の殺人- 今村昌弘 | 2023/07/29 14:46 |
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前作と比べると(屍人荘のように)ブッとんでいてなかなかグロい特殊設定だったのでちょっと引いてしまいました。あからさまなミスリードを誘うパートにはさすがにミステリー素人の自分でも欺されませんでしたが、かといってあのような真実を推理・予想できるわけもなく、作者の術中にはまってひたすら比留子探偵の推理に感心させられるばかりでした。
あの人物の登場から続編もありそうなので期待したいところです。 |
No.161 | 9点 | 魔眼の匣の殺人- 今村昌弘 | 2023/07/29 10:12 |
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前作がとても面白かったのでちょっと過度に期待しながら読みました。で、まったくもって期待通りというか想像以上の面白さでした。
読みやすい(ややラノベ風?の)文章とか読者に寄り添ったネーミングの解説などは言うまでもないのですが、意外な動機の妥当性とか探偵による謎解きの合理性に加え衝撃の事実を伴う最後のインパクトなどミステリー好きを十分に満足させるエンターテインメントを連発できる作者には感服しました。 |
No.160 | 6点 | メルカトル悪人狩り- 麻耶雄嵩 | 2023/07/28 11:16 |
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久々に銘探偵メルカトル鮎を堪能しました。ちょっと「毒」が薄く感じられるのは慣れてしまったからかも。とは言っても「メルカトル式捜査法」には「脱帽」させられました。 |
No.159 | 6点 | 透明人間は密室に潜む- 阿津川辰海 | 2023/07/28 08:25 |
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表題作、透明人間「病」という奇抜な特殊設定ですがトリックにうまくはまっていて感心しました。「六人の熱狂する日本人」はオタクの心理を余すところなく描いていてややオタク気味な友人がいる自分としては結構楽しめました(自分はオタクではないつもり)。後半の二作はしっかりした本格モノで読み応えがあり全体として満足できる一冊でした。 |
No.158 | 7点 | 蒼海館の殺人- 阿津川辰海 | 2023/07/28 08:08 |
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前作に続けて少し前に読みました。結構楽しめました。登場人物たちの人間関係がちょっとややこしかったけど、館モノならではの設定ではないかと。洪水による水没というタイムリミットやクローズドサークルの設定にリアリティが足らなかったような記憶がありますが、ある意味「特殊設定」だとして受け入れれば探偵によるロジカルな謎解きも十分楽しめるのではないでしょうか。 |
No.157 | 6点 | 紅蓮館の殺人- 阿津川辰海 | 2023/07/28 07:05 |
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続編があるとのことなので(順番を間違えると痛い目に遭うかも知れないので)まずはこちらから読みました。でも時系列的に後の続編があると言うことは主人公周りの人物は「無事」だったということで、タイムリミットのあるサスペンスだというのに今ひとつ緊迫感が……。
とは言っても、明らかに問題がありそうな登場人物とか仕掛けのある館とかロジックをもとに謎を解明していく過程とかはそれなりに楽しめました。ただ最後の「探偵とは」をテーマにしたくだりはちょっとどうかな、と。色々(死亡)フラグを立てながら謎を解いていくのも名探偵の「お約束」だと思うのですが。 |
No.156 | 7点 | 白鳥とコウモリ- 東野圭吾 | 2023/07/27 15:55 |
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感動しました。
意外な真相にたどり着くまでページを繰る手を休ませないストーリー展開はさすがに読ませ上手な東野先生の作品です。作者はどのように話を締めたら読者の感動と満足感が得られるか熟知しているんだな~、と。 |
No.155 | 5点 | 希望が死んだ夜に- 天祢涼 | 2023/07/27 15:40 |
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どんでん返しはありますが、いわゆる本格モノではないと思います。負のスパイラルから抜け出せなくなる現代日本の貧困問題という社会性の高いテーマを扱ってはいますがイマイチ得られる感動が薄いというか…。これは主人公をはじめとする貧しい者たちの描き方がステレオタイプで意外性がなく、読者(自分)の魂を揺さぶるには程遠いせいではないかと。 |
No.154 | 7点 | 鬼畜の家- 深木章子 | 2023/07/26 07:47 |
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少し前に図書館で借りて読んだので(手元にないので)あらすじサイトで記憶を呼び覚ました上での感想。
伏線や誤認のさせ方とかオチについてもそれなりに面白かったです。家族のありようとかややステレオタイプではあるものの社会性も十分にあったと思います。ただ本格モノとしてのインパクトという点ではちょっと物足りなかったかな。 |
No.153 | 7点 | 月灯館殺人事件- 北山猛邦 | 2023/07/26 07:19 |
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これは…。
北山「節」炸裂といったところでしょうか。 本作者の過去作同様随所に散りばめられた「違和感」に何ら疑念を抱くことなくラストのアレまで読み進んでしまいました。まさに術中にはまりまくってしまった、と。 |
No.152 | 9点 | 名探偵に甘美なる死を- 方丈貴恵 | 2023/07/25 15:03 |
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シリーズ三作目とのこと、某作家の某シリーズで順番を間違えたことを激しく後悔したので今回は順番に読み進めました(余り影響はなかったですが)。本作もなかなか凝った「特殊設定」でした。「執行人」とかの設定もユニークで緊迫した展開にも目が離せなくなって一気読みしました。読後感も良かったです。
「特殊設定」はある意味作家からすると便利なのかも知れませんが読者を納得させるためにはその設定の意義というか物語のコアとしての位置づけに相当工夫しなければならず、その意味でも本作者の優れた才能には感服します。 |
No.151 | 5点 | 捜査線上の夕映え- 有栖川有栖 | 2023/07/25 14:30 |
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このところ読書タイムはラノベ風ミステリーとか特殊設定ミステリーとかに偏っていたのですが久々に有栖川ミステリーも堪能しました。作家アリスと火村のやりとりや本作者固有のエモーショナル(?)なストーリー展開もある意味懐かしかった。トリックについてはちょっとアレでしたが全体としては許容範囲でした。 |
No.150 | 8点 | 孤島の来訪者- 方丈貴恵 | 2023/07/25 14:20 |
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前作の「時空旅行者の砂時計」に続けて読みました。今作も「特殊設定モノ」ですが前作と比べるとその「設定」がなかなかブッ飛んでいて馴染むのに少々抵抗がありました。その設定というか制約条件もしっかり謎部分の根幹に関わっているのはなかなか秀逸で、作者の綿密な事件のプロットの設計やストーリー展開のさせ方には脱帽です。 |
No.149 | 4点 | 彼女はひとり闇の中- 天祢涼 | 2023/07/25 06:15 |
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登場人物(主人公・家族・学友・犯行者等)が自分には魅力的とは言いがたく特に主人公には余り共感できなくて彼女が犯人に迫っていく過程を読み進めるのがちょっと苦痛でした。最後の「反転」にはちょっと感服しましたが。
(ネタバレあり) 序盤で犯人のモノローグっぽいパートがあって倒叙モノかと思わせるのですがミスリードがあざと過ぎると思いました。葛葉が相模を追い詰めるくだりとか。 |
No.148 | 9点 | 時空旅行者の砂時計- 方丈貴恵 | 2023/07/24 18:18 |
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ちょっと前に読んだのですが大変面白い作品だったことはよく覚えています。SFは(小説は余り読みませんが)嫌いではないので「時間旅行」という「特殊設定」もすんなり受け入れることができました。設定の「制約条件」も十分フィージブルで明確に示してあるし、何よりいわく因縁のある一族の住まう館であるとか美しい(かわいらしい)協力者とかタイムリミットとかワクワクするコンテンツが盛りだくさんなところも本格好きにはたまりませんでした。ストーリーの締め方もすばらしく、読後感も非常に良かったです。 |
No.147 | 5点 | グラスバードは還らない- 市川憂人 | 2023/07/23 17:53 |
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う~ん、ストーリーは悪くないと思うのですが、伏線は張ってあるのかも知れないけれど、ちょっとアレは……。 |
No.146 | 7点 | ブルーローズは眠らない- 市川憂人 | 2023/07/23 17:46 |
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一作目と比べて格段に面白かったです。密室状態での凄惨な事件とかいったシチュエーションも自分好み(?)だったし。過去と現在の行き来もワクワク感があって前作ほど気になりませんでした。トリックや謎解きは(マニアには物足りないのかも知れませんが)自分のレベルでは十分堪能できました。 |
No.145 | 5点 | ジェリーフィッシュは凍らない- 市川憂人 | 2023/07/23 17:29 |
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ちょっと前に読んだのですが、確かにものの見事にダマされた(作者の術中にはまった)ことは記憶しています。ただ最後に「やられた~」となるのではなく「ふーん」となった(ちょっと残念だった)のも覚えています。サクサク読めるわりには自分に取ってはあまり「ワクワク感」がなかったのかも。読み方が悪いせいでしょうが。 |
No.144 | 8点 | 名探偵のままでいて- 小西マサテル | 2023/07/23 17:14 |
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率直に言ってとても面白く満足度の高い作品でした。飽くまでもロジカルに問題が解決されていく過程も十分納得できました。楓と岩田、四季の関係性もとても良くて余韻を残すハッピーエンドで読後感も非常に良かったです。
ただ彼の「告白」は(読者向けだったのかも知れないけれど)なくてもよかったかな、と。十分彼の気持ちは随所に滲み出ていたように思えたし。 |
No.143 | 8点 | 硝子の塔の殺人- 知念実希人 | 2023/07/07 06:59 |
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率直な感想ですが大変面白かったです。トリックがー、とか新本格への蘊蓄がー、とか言われているみたいですが自分のレベル(ミステリー知識・本格「愛」etc)では全く問題はありませんでした(ということは素人向け?)。続編が出るかも知れないのでそれも是非読んでみたいです。 |