皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
こうさん |
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平均点: 6.29点 | 書評数: 649件 |
No.24 | 5点 | ダブル・プロット- 岡嶋二人 | 2011/03/22 00:16 |
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「記録された殺人」に未収録の作品については出来はともかく昔懐かしい筆致が味わえたのが満足です。
「ダブルプロット」は出来そこないの楽屋落ち小説といった印象ですが。「入江伸子」シリーズは当時続いていれば楽しみになったと思う軽いタッチの作品でした。個人的には山本山より楽しめそうな気もするだけに2作品だけなのが残念です。 |
No.23 | 6点 | 殺人者志願- 岡嶋二人 | 2008/12/24 00:15 |
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借金に困った夫婦が親戚に依頼された殺人に挑むストーリーですが、内容は岡島作品らしい明るさであふれていてあまりサスペンスフルではありません。
殺人を断念したところで死体が入れ替わる下りは良く考えれば予想がつく真相ですが明るい作風だけでなくきちんとミステリとして体裁をとっているのは流石です。 ラストもある意味能天気な結末ですがまあまあ楽しめました。 |
No.22 | 5点 | とってもカルディア- 岡嶋二人 | 2008/12/03 23:34 |
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山本山シリーズの長編です。単なる短編のひきのばしになっておらず山本山の持ち味を生かした作風になっているのは流石です。(といってもちょっと長い中編といった趣きですが)
かなり真相は暗いのですが山本山コンビのため明るい作風となっており普通に楽しめる作品だと思います。 |
No.21 | 5点 | 眠れぬ夜の報復- 岡嶋二人 | 2008/10/13 00:25 |
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前作同様あまり頭を使わずさっと読める作品だと思います。個人的には一作目の方が発想がばかばかしくて楽しめましたがこれもまあまあでした。 |
No.20 | 6点 | 眠れぬ夜の殺人- 岡嶋二人 | 2008/10/13 00:23 |
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昔テレビでやっていたスパイ大作戦(ミッションインポッシブルのオリジナル)を思い浮かべましたがエッセイによるとそれを狙って書かれたシリーズのようです。ミステリというよりは娯楽作品ですがリラックスして読める作品だと思います。あまり他作品との比較にはできませんが読んでいる間は楽しめました。 |
No.19 | 7点 | どんなに上手に隠れても- 岡嶋二人 | 2008/10/13 00:14 |
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作者得意の誘拐もので気に入っています。何故アイドル歌手を誘拐したのか、という謎の答えも考えられていると思います。ただ警察への通報の必然性はよくわかりませんでした。 最後真相がわかる手がかりの部分はそれだけが動機でもいいと個人的には思うくらいで、皮肉な結果を生んで面白いです。あした天気にしておくれのトリックとも一部重なっていると思いますがうまいなと思いました。 |
No.18 | 5点 | タイトルマッチ- 岡嶋二人 | 2008/10/13 00:02 |
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ミステリとしては犯人の行動が解せない点が多すぎるのが目につきました。犯行の動機、結末を見る限り、殺人は必要ない気がしました。
ただつくづくミステリの中でスポーツを扱い、話に溶け込ませるのは難しいのだろうなと思いました。ミステリとしての出来はともかく、サスペンスの盛り上げにもなって割と成功していると思います。同じ作者のダブルダウンよりは気に入っています。 |
No.17 | 6点 | 三度目ならばABC- 岡嶋二人 | 2008/09/28 21:22 |
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岡島作品らしい会話を楽しむ短編集といった印象でした。キャラクターのため作品の明るさは岡島作品の中でも屈指でしょう。ただミステリとしては軽めなのは仕方ないと思います。あまり深く考えずにさっと読めました。 |
No.16 | 4点 | ダブルダウン- 岡嶋二人 | 2008/09/25 23:50 |
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テンポのいい会話でひきこむ力は流石と思います。正直ミステリとしての出来も良くなくいきあたりばったりの杜撰な犯行だと思いますが読みやすいですし後味も悪くないと思いました。出来を考えるとまあまあな読後感でした。 |
No.15 | 6点 | 七年目の脅迫状- 岡嶋二人 | 2008/09/06 00:27 |
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競馬もの三作の中ではやはり「焦茶色のパステル」「あした天気にしておくれ 」には及ばないかなと思います。馬伝染性貧血を扱い、中央競馬会への八百長の脅迫など斬新な所もありますが殺人事件、トリックなどが残り2作のような競馬界でないといけない必然性がなく他の環境でも書ける内容のため作品としての一体感に欠ける印象でした。
探偵役となる主人公のキャラクター造形は一昔前の冒険小説のヒーローのような好感のもてる書かれ方がされており作品の雰囲気も悪くなく無難な作品だと思います。 |
No.14 | 7点 | 焦茶色のパステル- 岡嶋二人 | 2008/08/31 23:27 |
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以前読んだときは面白かった覚えはありますが血統については一般読者は事前の描写で毛色がOOだから怪しい、と推理するのは無理でしょう。「毛色の遺伝」の表を見せられて、説明を受けてやっと納得するのではないかと思います。最後の展開は更に一ひねりがありよく考えているとは思います。
但し現実に同様なことを起こすとすれば、おそらく「毛色の遺伝」については犯人たちの立場であれば先刻承知のことだと思いますので、辻褄合わせをして発覚しないようにできることだと思いますのでそもそも杜撰な事件でありその点は不満でした。 尚この作品を読んだあと井上夢人氏の「おかしな二人」を読むと作品の作られ方、作者の考え方がより楽しめると思います。 |
No.13 | 8点 | 99%の誘拐- 岡嶋二人 | 2008/08/27 03:17 |
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読んだときは作中の内容が非常にハイテクに思えそういう所も楽しめたのだと思いますが、今では古さを感じても仕方ない内容かもしれません。
個人的にはスピーデイな展開の誘拐ものとして満足した記憶があります。 |
No.12 | 6点 | 開けっぱなしの密室- 岡嶋二人 | 2008/07/24 01:38 |
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いかにも岡島二人らしい作品が集まっています。どこにでもいそうな青年~壮年が主人公もしくは(倒叙では)犯人として描かれております。いずれも大掛かりなトリック、ひねりはありませんがさっと読めます。 |
No.11 | 4点 | 七日間の身代金- 岡嶋二人 | 2008/07/10 23:04 |
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展開がスピーディなサスペンスから途中から密室殺人になり首尾一貫していない所があまり好きではありません。若いカップルを探偵役にして青春ミステリ的狙いもあるのでしょうが、真相が暗すぎてマッチしていない気がします。(あまりに暗すぎるので意図的にこのカップルを配置したのかもしれませんが)犯人は疑わしい人が一人しかいないので簡単にわかるのは作風からも別に構いませんが、この狂人の書かれ方は読んでいて気持ちのいい物ではありませんでした。
読みやすいのでしょうがあまり楽しめなかった印象です。 |
No.10 | 6点 | 解決まではあと6人 5W1H殺人事件- 岡嶋二人 | 2008/06/22 01:17 |
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次々に別の興信所に奇妙な依頼をする女性がキーパーソンで、最終章でそれがまとまる作品で面白い趣向だと思います。
各章の謎はどちらかというと解明のプロセスを提示されているだけで読者の推理の余地はあまりありませんし、最終章のまとめはかなり強引ですが、まあまあ楽しめた作品でした。 |
No.9 | 6点 | 記録された殺人- 岡嶋二人 | 2008/06/18 00:53 |
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連作ではない短編集で、まあまあ楽しめます。トリックが小振りなものが多く迷い道などは阿刀田高の岡島版みたいな作品ですが、中では記録された殺人が出来が良いと思います。 |
No.8 | 7点 | チョコレートゲーム- 岡嶋二人 | 2008/06/18 00:25 |
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岡島作品の中ではむしろ社会派的な作品ですが初読時は非常に気に入っていました。
チョコレートゲームの真相は岡島作品らしい真相ですが真相よりも息子を失った主人公の行動にしみじみしました。 本格的切れ味は薄いですがしみじみした良作だと思います。 |
No.7 | 6点 | 珊瑚色ラプソディ- 岡嶋二人 | 2008/06/04 22:41 |
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結婚を控えた主人公が海外から帰国したとき婚約者は盲腸で倒れ記憶喪失、そして一緒にいた筈の女友達は行方不明で現地の人はその婚約者が女友達ではなく男と一緒にいたと証言する、というアイリッシュの幻の女に少し似たストーリーからスタートするサスペンスです。
この婚約者が受けた理不尽な行為もこの作品の真相のためならありかな、と個人的には納得しました。 また変なたとえですが一人分の空きしかない船の前で二人溺れていたらどうするか、というのに似た究極の選択のストーリーもあります。 作品としては主人公カップルに感情移入しやすい作風に仕上がっており決して明るい内容ではないのですが楽しく読めました。 |
No.6 | 7点 | コンピュータの熱い罠- 岡嶋二人 | 2008/06/04 22:25 |
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結婚相談所のオペレーターのヒロインがその身辺で起きる殺人事件に立ち向かってゆくサスペンスストーリーがテンポ良く進んでゆきます。
今では当たり前のコンピュータの話もリアルタイムで読んだ方には新鮮だったと思いますし自分が読んだ10年前でも凄いなあと思った記憶があります。コンピュータに興味がなくても楽しめます。(99%の誘拐、クラインの壷同様に) 殺人事件の方は日本で20年以上前の作品とは言え同じ場所で何人も死んでもほとんど事故死で片付けられるものなのかは疑問ですがそういう謎が解明されてゆく所は読み応えがありました。岡島作品の中でも秀作に入ると思います。 |
No.5 | 8点 | クラインの壷- 岡嶋二人 | 2008/06/03 01:25 |
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岡島作品では井上、徳山両者の作品への割合で作風がガラッと変わりますが純粋井上作品では井上夢人作品よりこの作品の方が気に入っています。
サスペンスとして一級品だと思います。個人的にはラストはあれしかありえないかなと思います。 |