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あびびびさん
平均点: 6.33点 書評数: 669件

プロフィール高評価と近い人書評おすすめ

No.59 9点 カーテン- アガサ・クリスティー 2020/02/23 00:52
初めて2度目の投稿です。前回は2014年、まだクリスティーを読み切っていない時だった。今考えるとダムコップさんのように、ポアロの結末はこれしかないように思います。

事件は人間関係が起こす。それを根本的に語っていると思う。やはり、クリスティーは素晴らしい!

No.58 7点 招かれざる客- アガサ・クリスティー 2016/09/08 02:28
さすがうまい。実際、観劇したら、その鮮やかさに驚くと思う。

ずっとクリスティーを読んでいるものなら、犯人や結末はおのずと想像がつくので、目新しさはない。しかし、どうだろう。それでこそクリスティーではないか。極論すれば、クリスティらしい結末でなくてはいけないのだ。

そうでなくては満足できない自分がいる。

No.57 10点 そして誰もいなくなった- アガサ・クリスティー 2016/07/12 23:52
女性が活躍する場面は見たくない…の昔気質の男だったが、クリスティを読んでからどうでも良くなった。この作家は凄い。

だと言うのに、この作品は書評していなかった。もちのろん、10点満点である。何が嬉しいかと言うと、色々な作品に対して正攻法でありながら、妥協せず、独自の評価が熱い?いいちこさん(名前を出してすみません)がこの作品に10点満点をつけられた時、「うぉー」とうなってしまった。

No.56 9点 ナイルに死す- アガサ・クリスティー 2016/03/21 18:39
クリスティー命としては、この作品を8点以下にするわけにはいかない。クリスティーの作風をほとんど詰め込んだ名作だからだ。この作品でしたか?坂口安吾の「不連続殺人事件」の元となったのは…。

少し冗長気味ではあるけど、「検察側の証人」と同じ匂いのする作品だと思う(あくまでも自分自身の思い込みとして)。

No.55 6点 NかMか- アガサ・クリスティー 2016/01/19 12:31
英国情報部の依頼を受けたトミーは、コードネームをNとMという二人の謎のドイツのスパイを探るため、二人が住んでいると思われる海辺保養地の下宿「無憂荘」に、住人として潜り込むことになった。

その下宿には、自分に依頼が来なかった妻のタペンスが先回りして、別名で潜り込んでいた。ここから夫婦二人のスパイ探しが始まる。全体的にユーモラスな流れで、緊迫感には欠けるが、作者も楽しんで書いているようで、軽妙なタッチには好感が持てる。

ただ、誰がスパイなのか、薄々感じる物語の流れではあった。

No.54 8点 三幕の殺人- アガサ・クリスティー 2015/08/23 13:52
すべては第一の殺人からの謎になる。これは賛否両論だろうが、デビットスーシェのポアロシリーズを見ると、犯人役の俳優が好演したこともあり、必然的になった。

しかし、アガサ・クリスティはいろいろなアイデアを使う。大胆かつ繊細で、本当に楽しめる作家と再認識した。

No.53 5点 蒼ざめた馬- アガサ・クリスティー 2015/05/16 11:59
クリスティーの晩年ものらしい雰囲気をもった作品。事件は個人的な悪意ではなく、社会の闇に潜む悪意を浮き彫りにしている。思えば、ポアロ最後の作品、「カーテン」もそうだった。

全体的には標準作だと思うが、よく考えると、事件そのものは現代でもありそうで怖い。

No.52 5点 ねずみとり- アガサ・クリスティー 2014/09/16 16:03
時の首相、チャーチル夫妻も観劇したという。軽く1万回を超えるロングランらしいが、やはりお国柄と言うものがあるのだろう。自分としては「検察側の証人」の方が意外性があり、強烈な感じがする。

犯人についてはほとんど『この人しか考えられない!』という感じだった。

No.51 4点 茶色の服の男- アガサ・クリスティー 2014/09/04 20:06
冒険を夢見る、若くて魅力的な女性主人公。こういうストーリーが好きな方は本当に楽しい一冊だと思うが、ほとんど結末が露呈しているので自分的には楽しくなかった。

しかし、世界三大瀑布のビクトリアの滝は行ってみたい。

No.50 4点 シタフォードの秘密- アガサ・クリスティー 2014/09/02 15:24
プロローグから犯人の予測がつく流れ。いつもはいい意味で期待が裏切られ、さすがクリスティ!となるのだが、これはアリバイトリックも正常。この作品は短編で良かったのでは…と感じた。

No.49 5点 ブラック・コーヒー- アガサ・クリスティー 2014/08/13 10:06
クリスティ初の戯曲。「ねずみとり」ほどのロングランはなかったものの、らしさが随所に出て来る。

高名な科学者が新たな原子力を開発し、数式となって一枚の書面に収められている。それを狙われていると感じた科学者は、ポアロに調査を依頼するのだが、ヘィスティングとともに到着したときには彼は殺され、書類も奪われていた…。やがてジャップ刑事も来て、オールキャストとなり、いつもの推理劇となつた…。

No.48 5点 複数の時計- アガサ・クリスティー 2014/08/13 09:57
いつもどおり、犯人は以外で、クリスティらしい結末だったが、犯行現場にあつた複数の時計の意味があまりにしょぼかった。まして、その部屋に死体を置く意味が分からなかった。

それでも犯人については仕掛けも動機も意外さもクリスティらしさが見られた。

No.47 6点 ハロウィーン・パーティ- アガサ・クリスティー 2014/07/26 00:51
残り少なくなったのに、また安易にクリスティを読んでしまった。何冊か仕入れてきて、他の作品がもう一つの時は、ついつい手に取ってしまう。

この作品は79歳の時、一年間で一冊というペースを維持し、しかも読者にはクリスマスプレゼントの趣だったらしい。高齢のせいか?あまり切れ味はない。今までの手法を各種詰め込んで仕上がったような結末で、特に感想はないが、まあ平均作で、他の作家の駄作を読むよりは…という気がした。

No.46 7点 マギンティ夫人は死んだ- アガサ・クリスティー 2014/07/21 15:13
村の掃除婦と下宿人ひとりを相手に生活していたマギンティ婦人が殺された。貯め込んでいたタンス預金目当ての犯行とみられ、すべての要素を満たしていた無職の下宿人が逮捕される。しかし、その事件を担当したスペンス警視が長年の刑事としての勘で彼は無罪…との思いがどうしても拭えなかった。それでポアロの元へ個人的に事件再捜査の依頼に訪れる。

ちょうど暇を持て余していたポアロは村のホテルへ投宿へし、周辺の家を訪ね歩き、情報を収集するが、マギンテイ婦人が新聞の日曜版で、「往年の悲劇に登場した女主人公は今いずこに…」という記事を読み、インクをひと瓶買ったことを知るー。

(ネタばれ?)またしても犯人は予想外だったが、なるほど犯行のチャンス、アリバイ作りは盲点を突いていた。

No.45 7点 愛国殺人- アガサ・クリスティー 2014/07/08 22:44
悪人が悪人ではなく、善人が善人ではなく…。人間社会の複雑さを浮き彫りにさせる作品だったが、決め手は題名どおりの「愛国殺人」だった。

ミステリを読み始めて10年余り。このサイトを知ってから有名作ばかり読んで来たので、読んで後悔する作品はほとんどなかったが、それでも自分に合わない本の後には必ずクリスティーを読んで満足感を得た。

もう50冊に近いから心細くなっている。

No.44 6点 ひらいたトランプ- アガサ・クリスティー 2014/06/30 00:47
自分が読んだのは早川書房で、1976年発行、1998年58刷とあった。こんな地味な作品でもそれだけ読まれていることに、さすがクリスティーと、唸ってしました。

個性の強いシャイタナ氏はほとんどの人に嫌われていたが、おもしろいパーティーを開くので人が集まる。ある時ポアロに会った時に、「世の中には殺人を犯しながら何食わぬ顔をして生活している人間がいる。今度のパーティーではそんな人間を集める」というのでポアロも参加したが、別々の部屋でブリッジをしたところ、そのシャイタナ氏がナイフで刺されて殺された。

そのシャイタナ氏はとなりの部屋にいて、当然その部屋でブリッジをしていた4人に嫌疑がかかる。その4人は以前に殺人を犯していて、シャイタナ氏に悟られ、その口封じに殺されたと推理されるが、さて…。

一応、どんでん返し的な結末ではあるが、その場で思いついたような指摘で、満足感は得られなかった。ただ、いつもながらアイデアは抜群で、飽きが来ない。

No.43 4点 第三の女- アガサ・クリスティー 2014/06/24 22:49
アガサ・クリスティーはこれで何作目になるのか?80%は犯人が当たらないのに、これは中盤に入る前にわかった。クリスティーのある法則であり、これを説明せよと言われると確たる文言は浮かばないが、それ以外に思い当たらなかった。多分、登場人物が少ないせいだと思うが、最初から依頼人がはっきりしなかったことが自然にその方向を示唆したのだと思う。

その中盤から終盤にかけてポアロが逡巡するのだが、ここが少し長くて退屈。何ページか、飛ばし読みしたのは初めてだった。

No.42 8点 ねじれた家- アガサ・クリスティー 2014/06/08 00:56
読後感は皆さんと同じ、某作家の代表作に似ていると言うことで調べてみると、あちらが1932年、そしてこちらが1947年の作と言うことで、後発の疑惑感ありあり。

でも、そんな作品をクリスティーほどの大作家が自分のベスト10に選ぶだろうか?自分はあちらの作品を知らずに書き、そのアイデアに自画自賛の方に一票入れる。あるゆるトリックを考えたクリスティーがそんな妙案を思い付いたという可能性の方が高いと思う。

No.41 7点 エッジウェア卿の死- アガサ・クリスティー 2014/05/18 14:10
やっとポアロが真相を解明し、ある男女を自分のマンションに呼ぶ。もちろん、ジャップ警部も一緒だ。『やはりそうだったか。この二人しか考えられない…」と、思って読み続けていると、ポアロはニヤリと笑い、別の犯人を指摘するのだ。

いつもヘィスティングのとんちんかんな発言を笑っているが、自分も何ら変わりのない凡人だと言うことを思い知らされる。この作品は映像で見てみたい気がした。

No.40 5点 ビッグ4- アガサ・クリスティー 2014/05/07 15:49
クリスティーの作品としては評価が低いのでずっと本棚でほこりをかぶっていたが、読む本がなくなったので手に取った。クリスティーが好きなせいか、他の作者の駄作よりはずっとマシな気がした。

確かにアニメの中のような物語だが、見どころはヘィスティングの挙動だと思う。相変わらず読みが甘く、ポアロに舌打ちされるが、愛すべきキャラクターであり、話を大いに盛り上げてくれる。

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あびびびさん
ひとこと
仕事が専門紙を作ることだったので、いつも目が腫れて活字を見ること自体が苦痛だったが、旅をするようになり、移動時間に読むようになった。

今では家に未読の本が4.5冊ないと落ち着かない。
好きな作家
アガサクリスティ。ミステリ界の宝石箱。色々な輝きを持った作品がある。
採点傾向
平均点: 6.33点   採点数: 669件
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