皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
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[ SF/ファンタジー ] ロッド・サーリングのミステリーゾーン3 ミステリーゾーン/(スレッサー、ボーモント、デーモン・ナイトの作品を併録) |
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リチャード・マシスン | 出版月: 1989年11月 | 平均: 6.00点 | 書評数: 2件 |
![]() 文藝春秋 1989年11月 |
No.2 | 6点 | 人並由真 | 2025/03/01 16:19 |
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(ネタバレなし)
かねてより尊敬している、本サイトの先輩参加者のminiさん(現在は本サイトに不参加の模様・涙)に不敬な文句を言う気など、さらさらないですが、いくらAmazonでテキトーな登録をされてたといえ、本書のカテゴリー分類はマシスン個人作家の項目ではなく「国内編集者セレクトのアンソロジー」でしょう……。 ※本書は、アメリカで85年に刊行された全30編収録のアンソロジーの中から、翻訳家の矢野浩三郎が約20編をさらに絞り込んでセレクトし「ロッド・サーリングのミステリーゾーン3」「同4」という、文春文庫の邦訳アンソロジー2冊に分けた内容です。 カテゴリー変更希望の動議は頃合いを見て管理人さんにお願いしようと思いますが、いずれにしろ「3」に収録の9編。それぞれ面白かった。 ただし正調サーリングの『ミステリーゾーン』系列とは微妙に違うような味わいのものも多い。その辺はテレビ用のシナリオそのものではなく、あくまでベースになったSF&ファンタジー&ホラー短編の集成だからというのが大きいのだが。 以下、簡単にメモ&備忘録を兼ねた感想&寸評。 「サルバトア・ロスの自己改良」(スレッサー) ……自分の持っている属性(若さとか豊富な髪とか)を他人と交換できる超能力を得た男。ラストの切れ味の良さはいかにもスレッサー。 「楽園に眠る」(ボーモント) ……外宇宙の小惑星に降り立った宇宙船乗組員の出くわしたものは。これは割と、マイ・イメージのテレビ版『ミステリーゾーン』っぽい。 「言葉のない少年」(マシスン) ……背徳の科学実験の申し子。50ページとかなり長い。どっちの方向にオチるかで、引っ張る。 「スティール」(マシスン) ……旧型アンドロイドボクサーを連れた中年興行師のペーソス譚。本書内ではやや毛色の違う内容だが、『ミステリーゾーン』の幅の広がりの投影でもある。 「ジャングル」(ボーモント) ……現代文明に侵食された未開文明の逆襲譚。かなりパースペクティブの広い話で、これを短編にまとめたところに味がある。 「人間饗応法」(ナイト) ……地球に来訪した異星人。割とよくある話でオチでは。 「そっくりの人」(ボーモント) ……日常が崩れていく主人公。妙な昏い詩情を感じさせる話。 「消えた少女」(マシスン) ……ある夜、突然娘が透明になった? 声は聞こえる。一幕ものの舞台劇みたいな話で、ドラマ化はしやすかったろうなあ。ただ(中略)の表現はどうやったんだろ? 簡単に済ませたか? 「悪魔が来りてー?」(ボーモント) ……亡き父から相続した経営破綻必死の新聞社。そこに現れた男。ホラ話というか現代のおとぎ話みたいな内容。ドラマ版はどこまで特撮で表現したんだろ? 『ミステリーゾーン』は好きな番組だが、実際にはまだまだ未見の話も多く、今回の9本はどれも映像化されたドラマ版を観た覚えがない(観たかもしれないが、だとしたら忘れてる)。 番組に慣れ親しんだ世代人なら、きっともっと違う味わいで楽しめるでしょう。 いや番組を観たことがない人でも、単品の作品ごとの面白さは感じられるとは思うけど。 |
No.1 | 6点 | mini | 2013/08/26 09:57 |
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先日24日発売の早川ミステリマガジン10月号の特集は、”ミステリ・ゲーマーへの道”、小特集として”追悼リチャード・マシスン”
今年6月に亡くなったマシスンの追悼特集は絶対やるだろうとは思っていた、早川はお世話になってるんだから追悼特集組まなかったら不義理だしね 呼応するかのように明後日27日には扶桑社文庫からマシスン「縮みゆく男」の新訳版も刊行予定だ 1959年に放送が始まったアメリカのTVドラマ『トワイライトゾーン』、日本ではTBS系で『ミステリーゾーン』と名を変えて放送された 多くの脚本を書き番組のホスト役でもあったのがロッド・サーリングである、しかしサーリングだけでは間に合わなかったのか原作を一般公募した しかしこれは企画倒れで一般公募された原作で採用されたものは殆ど無かった 結局のところプロの作家頼みになるのだが、その中心的作家がチャールズ・ボーモントとリチャード・マシスンの両名である 『トワイライトゾーン』の原作脚本は、凡そ45%を主幹ロッド・サーリングが担当、ボーモントとマシスンで25%づつを担当、残り5%を単発的に何名かの作家が分け合うという感じだったようだ 原作となった短編から選んで全4巻に編成したのが文春文庫の好企画ミステリーゾーン・シリーズであり、第1と2巻ではロッド・サーリング中心に、第3と4巻ではボーモントとマシスンの担当したものが中心になっていて、それに別の作家の単発作が2作ほど収録されている サーリングは根っからの作家じゃないから先行脚本からのノベライズも含まれているかも知れないが、他は全て原作が先に有ってドラマ化が後である 従ってドラマ化にあたって設定などが変更された作も有る 収録作の選定はドラマの出来は無視し、原作の出来を優先する方針で、ドラマと無関係に普通に短編集として楽しめる選択になっている Amazonではマシスン単独の本みたいに登録されているが、実際はこの第3巻ではボーモントとマシスンの作が半々位である 当サイトでの登録方法は迷ったがAmazonに従った 両者に追加して単発作としてヘンリー・スレッサーとデーモン・ナイトのSF短編も1編づつ収録、しかしこの両作の出来が良い 元々アイデアとオチ勝負なスレッサーだが収録作のは作者の持ち味が良く出た作だ、スレッサーはミステリー作家でもあるからミステリー観点で読んでも面白い もう1人デーモン・ナイトは純粋にSF作家なので知らない作家だったが、収録作のオチには戦慄&爆笑である 中心のボーモントとマシスンの諸作は、もしかするとTVドラマ化を意識し過ぎたせいなのか、両作家としては水準作レベルなんだろうけど、これも持ち味は出ていると思う |