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[ 警察小説 ]
フロスト始末
フロスト警部
R・D・ウィングフィールド 出版月: 2017年06月 平均: 6.00点 書評数: 3件

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東京創元社
2017年06月

No.3 5点 レッドキング 2021/03/07 20:31
シリーズ第六弾にして最終話は、フロスト追放を目論む「フロスト殺し」の話。第一作よりの憎まれ役マレット署長は、めっきり精彩を失い、新たなる敵役は他署より上司として転勤してきた主任警部スキナー・・汗はかかず手柄だけ狙う露骨にヤナ奴。物語は相変わらず、軽重の多重犯罪が、立て続けに手に汗握る平行展開で進み、決して本格物のごとく一つ焦点に綺麗に収まる訳でないが、複数事件が微妙に重なり、最後には見事な全解決を見る。で、圧倒的に追い込まれたフロストの対敵役戦果は・・最後の一頁での驚くべき土俵際うっちゃり痛快勝利。
※あーあ、これでシリーズ終わっちゃった。

No.2 6点 八二一 2020/04/14 19:29
これでラストなんだなあ...とため息まじりで読み出すも、そんな淋しさを吹き飛ばすほどのフロストパワーで上下巻一気読み。
名人芸ともいえる芹澤氏の訳文、最後まで楽しませていただきました。

No.1 7点 kanamori 2011/02/20 15:33
フロスト警部シリーズの6作目。
出てくる死体の数ではシリーズ最多でしょう。デントンの森で発見されたバラバラ死体を発端に、例によって同時並行で発生する複数の事件の捜査で”殺人的”多忙を極めるフロスト。基本的にこれまでの作品とほぼ同じパターンなので、原書でもクリスティ並みにそれほど苦労せずに読み通せます(ただ、フロストが連発する下品なジョークは、絶対クリスティの小説には出てこない単語でしょうが)。
最後は初登場の女性鑑識医キャロルといい関係になって、次作に含みを持たせていながら、結果的に本書が最終作になってしまったのは残念至極です。
Amazonを見てみると、洋書にもかかわらず9名もレヴュアーがいて、翻訳を待ちきれなく原書に挑戦という方が多いようですね。現在の翻訳ペースだと、シリーズ第5作の"Winter Frost"はともかく、本書の邦訳版を読めるのはいつのことになるのやら。


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R・D・ウィングフィールド
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