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[ 本格/新本格 ]
凶笑面
蓮丈那智フィールドファイル1
北森鴻 出版月: 2000年05月 平均: 5.25点 書評数: 8件

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新潮社
2000年05月

新潮社
2003年01月

No.8 7点 Kingscorss 2020/08/08 01:43
このシリーズはかなり好き嫌いが分かれるかと思います。まず、ある程度各話のネタになっている民謡や歴史のワードを知っていないとちんぷんかんぷんで、こういう民族学に興味が無いと、全く面白みが理解されず低評価になってしまうことです。個人的には歴史ものは好きな方なのでかなり楽しめました。

その上で少し気になったことは…
短編なのでテンポもよくすんなり読める半面、各話が少し物足りないと思う時があり、話によっては、そのテーマで人間関係をもっと複雑怪奇にして、絶妙なトリックとかで読者を翻弄し驚愕のラストにすれば、さぞ傑作になったろうにと思うこともしばしば。まぁそれやっちゃうと金田一や刀城言耶シリーズみたいにホラー風味になっちゃうか…

また、短編で連載されてたせいだとおもうのですが、各話に毎回毎回、蓮丈那智の美貌や冷淡な態度についての記載が重複のごとく繰り返されるのですこし食傷気味に…

何にせよ自分は楽しめました。民俗学等に興味がない人には全く見向きもされないシリーズなので本当にもったいない…

No.7 4点 ぷちレコード 2020/07/03 19:16
民俗学と殺人事件が密接に関わり、すべての謎が解明されていくその構成の妙。しかも解決に至る手順は毎回異なり、民俗学との絡め方も決してワンパターンではない。
全5編のうち後半3編はまずまずだったが、前半の2編は今ひとつ。

No.6 4点 TON2 2013/03/14 18:36
新潮社
 この作家の作品を初めて読みました。
 探偵役が、民俗学の女性大学助教授で中性的な魅力を持つ蓮杖那智。事件が民俗学にかかわるとくれば、薀蓄が京極堂や桑原崇ばりにとうとうと語られると楽しみにしていましたが、ストイックでニヒルな主人公は雄弁ではなく、期待はずれでした。内容も理解できないものもあり、イマイチ。

No.5 5点 simo10 2009/10/08 22:08
5つの短編「鬼封会」、「凶笑面」、「不帰屋」、「双死神」、「邪宗仏」から成ります。
どの作品も、調査依頼で『現地に向かう→調査中に殺人事件→那智が解決』と良い意味でパターン化されています。
しかし興味は惹かれるけど、なじみのない民俗学の話が解らないと苦痛でしかない。難しい漢字もふりがなをたまにしかふってくれないし。
助手は立場上、頭悪く設定するわけにはいかないからしょうがないとして、読者のためにもう一人、詳しい説明をうながす素人役が欲しいと思いました。
「双死神」で語られる「だいだらぼっち」の話が、島田荘司の「出雲伝説~」と共通していたので、かろうじてついていけて良かった。

No.4 5点 ひこうき雲 2007/06/10 01:36
異端の民俗学の教授 蓮丈那智とその助手の内藤三國のコンビが、民俗学の謎を解き明かす中に偶然関わる事件。その謎も解き明かしていく。
民俗学の説明が理解しにくく、内容がイマイチ頭に入ってこない。

No.3 6点 ギザじゅう 2003/05/15 22:56
民俗学というのもなかなか面白い。
が、わかりづらいのも難点という気が・・・。
個人的ベストは『不帰屋』

No.2 5点 しゃん 2002/09/13 16:43
薀蓄が多すぎて、民俗学に興味がない私には、ちょっと読みづらかった。
それから民俗学的なことと関連した事件が起こるのだが、どうにもこじつけのような感じがした。

No.1 6点 由良小三郎 2002/07/08 20:58
怜悧でやや中性的な美人の民俗学助教授、蓮丈那智さんと、助手の内藤三國さんという組合せの探偵ものです。
この手の女性は書くのが難しいとおもいます。男性読者の偏見があって、魅力的になりがたいところを超える必要があるわけで、キャラ的にいまいちです。
一番よかったのは、「双死神」で「狐罠」の主人公がちょっと登場して、「花の下にて春死なむ」のお店だろうと思われる店で食事するというサービスの部分です。
新作「狐闇」にも蓮丈那智さん登場するそうです。


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