皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
|
[ 短編集(分類不能) ] 中山七里 短いお話ほぼ全部 短編、掌編、エッセイ、ほぼ全仕事 |
|||
|---|---|---|---|
| 中山七里 | 出版月: 2025年06月 | 平均: 5.00点 | 書評数: 1件 |
![]() 宝島社 2025年06月 |
| No.1 | 5点 | kanamori | 2026/05/22 11:40 |
|---|---|---|---|
| まさにタイトル通りの作品集で、著者の作家生活15年周年を飾って、今まで本に纏まっていなかった文章を集大成したものです。小説類は、中・短編にショート・ショートを合わして20作品、あとエッセイに他作家作品の解説文と、雑多な内容になっています。
小説のジャンル的には、警察小説、クライムストーリー、歴史モノ、SF、ホラー、社会派、青春小説など、まあこのミス大賞出身作家らしい多彩な内容で、宝島社主宰のアンソロジーに収録されていた作品が多い印象があります。作者の長編のレギュラー・キャラクターの外伝またはスピンオフのような作品があるようですが、それはあまり読んでいないので、よくわかりません。 個別に取り上げていたらきりがないので、以下印象に残した作品のみを寸評していきます。 「オシフィエンチム駅へ」は、最初に読んだのでインパクトがあった。列車で移動する家族たちのその行く末は?、時代も国も明記されないのが効果的。 「アンゲリカのクリスマスローズ」は、タイトルから想像できない凄い作品、クリスティの「ABC……」に感化された大量殺人鬼が行き着いたのはチェスタトンのアレという話。ネタバレですが、なんと時代背景は上記作品と共通する。 「ZQN再生」は、バイオ・ホラー+パンデミック・パニック小説と言うような内容で、短いながら中身の濃い作品。 「被告人R365」は、殺人の嫌疑を掛けられた介護ロボットをめぐるSF風の法廷劇で、ロボット工学三原則の抜け穴が意表を突きオチが鮮やか。 最後の中編「ポセイドンの罰」は、東京湾のクルージング船という限定空間モノのフーダニットで、またもやクリスティ・ネタかと思いきや………おっとそうきたか。 |
|||