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[ 社会派 ] ヒポクラテスの困惑 『ヒポクラテスの誓い』シリーズ |
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中山七里 | 出版月: 2025年01月 | 平均: 6.00点 | 書評数: 1件 |
![]() 祥伝社 2025年01月 |
No.1 | 6点 | HORNET | 2025/08/30 22:44 |
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2020年4月。新型コロナウイルスが猛威を振るう中、一人の女性が埼玉県警の古手川を訪ねる。彼女は、オンライン通販の創設者で現代の富豪、そして前日にコロナ感染症で急逝した萱場啓一郎の姪だという。大金を払って秘密裡に未承認ワクチンを接種していた啓一郎がコロナで死ぬはずはない、本当の死因を調べてほしいと頼まれた古手川は、浦和医大法医学教室に解剖を依頼。光崎教授が見出したのは、偽ワクチンによる毒殺の可能性だった――。(「BOOK」データベースより)
研修医・真琴、准教授・キャシー、埼玉県警捜査一課刑事・古手川による軽妙で辛辣なやりとりの面白さは相変わらず。安定して楽しめる。 コロナ禍が一定の落ち着きをみた今読んだため、ちょっと前の世情を思い返すような感覚だった。「偽ワクチン」をばらまいている犯人を追うという点ではミステリだが、どちらかというと作者お得意の、下衆な大衆性を描くという色のほうが強かった。 |