皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
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[ 本格 ] 殺人七不思議 オーウェン・バーンズシリーズ |
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ポール・アルテ | 出版月: 2020年09月 | 平均: 6.00点 | 書評数: 3件 |
行舟文化 2020年09月 |
No.3 | 6点 | レッドキング | 2023/07/15 23:52 |
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世界七大不思議に見立てた、七つ(一見豪勢!)の密室・不可能殺人。で、トリック七つを平均評価
「大灯台」見立ての発火トリックに3点 「アルテミス」見立ての、「くたばれ健康法」「仮面劇場の惨劇」オマージュに7点 「空中庭園」見立ての、鮮やかなる消失・入代りトリックに7点 「ゼウス像」「ロードス島巨像」「マウソロス霊廟」見立てに各3点づつ 「ピラミッド」見立ての足跡トリックに4点。で、平均で約4点(内実ちとショボイ) そこに、真犯人キャラ一捻りトリック・・クリスティ十八番の・・付いてプラス1点。 葉を二枚・・一枚でなく・・隠すには、のユニークWhyにプラス1点。で、計6点。 ※カー描く悪女は非英国人でも英国風なのに、アルテの悪女はなんかラテン風。 |
No.2 | 6点 | YMY | 2021/08/10 23:22 |
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古代世界の七不思議をモチーフにした予告連続殺人事件を相手に名探偵オーウェン・バーンズと相棒のアキレスが奮闘する謎解きミステリ。
次々と起こる不可能犯罪、警察に送られてくる暗号付きの予告状と、J・D・カーの後継者と自任する作者らしい作品といえる。冒頭に語られる「愛」にまつわる一文が作品に通底するテーマになっており、その一文があるゆえ謎解きが終わった後に、読者に提示される情景は残酷なれど美しい。 |
No.1 | 6点 | nukkam | 2020/09/30 22:16 |
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(ネタバレなしです) 1997年発表のオーウェン・バーンズシリーズ第2作の本格派推理小説で、何と世界七不思議になぞらえたような連続殺人に挑戦です。犯罪予告状が送られてくるし、しかも不可能犯罪だらけというこの作者らしいサービス旺盛な謎を詰め込んだ作品です。あえて不満を表明するなら、作中でも触れられていますが世界七不思議の中で現存が確認されているのはギザのピラミッドのみで残りの不思議のイメージがわきにくく、せっかくの見立てが読者に伝わりにくいところでしょうか。推理と自白を混ぜ合わせた結末は合理的なような幻想的なような不思議な読後感を残します。 |