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[ 警察小説 ] 悪しき狼 オリヴァー・フォン・ボーデンシュタイン&ピア・キルヒホフ |
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ネレ・ノイハウス | 出版月: 2018年10月 | 平均: 7.00点 | 書評数: 2件 |
東京創元社 2018年10月 |
No.2 | 7点 | HORNET | 2022/08/04 20:05 |
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中心となるオリヴァー&ピアの事件捜査と並行して、いくつものストーリーが同時進行し、それが一つの結末に収斂していく手際は相変わらず見事。そのせいで登場人物が多く、少し読書の間を置くとそれらを思い出すのに手間取るところはあるが…
これまでのシリーズで、いけ好かない悪役として描かれていたフランク・ベーンケが、一転して悲劇の人となる(そうだったことがわかる)ところなどは、シリーズを通して蒔かれていた伏線だったのだとしたらスゴい。 しかし作品を重ねるごとに、主人公(?)のオリヴァーの存在感(探偵役としての活躍ぶり)を、ピア・キルヒホフのそれが上回っていく感がある。登場頻度自体、他の警察官たち(例えばクレーガーなど)と差異がない気がする。 今回対するは前作に負けず劣らず、警察自体も巻き込んだ巨悪な組織。シリーズ常連の人物たちが、惜しげもなく悪となり、シリーズ舞台を降りていくという思い切りのすごさも、読者を裏切る著者の技巧となっているのではないか。 |
No.1 | 7点 | 蟷螂の斧 | 2019/08/28 22:44 |
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裏表紙より~『川で少女の死体が発見された。長期にわたって虐待された痕があり、死因は溺死だと判明する。不可解なことに、淡水ではなく塩素水で溺れていた。おぞましい犯罪に、刑事オリヴァーとピアたちは捜査を始めるが、二週間たっても少女の身元が判明しない。さらに殺人未遂事件も発生。警察関係者の想像を絶する凶悪犯罪とは。』~
シリーズの第6弾。毎回登場人物が多く容疑者も多いのが特徴。しかし、今回は容疑者は絞られておりわかりやすい。テーマは幼児虐待でかなり重たい。バラバラな事件を終盤に収斂させていくという手腕はお見事。エピローグは次回へ続く的な・・・。 |