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[ 警察小説 ]
母の日に死んだ
オリヴァー・フォン・ボーデンシュタイン&ピア・キルヒホフ
ネレ・ノイハウス 出版月: 2021年10月 平均: 8.00点 書評数: 1件

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東京創元社
2021年10月

No.1 8点 HORNET 2023/08/14 21:36
 かつて孤児院から子どもを引き取り、里子として育てていたライフェンラート家の主が死んだ。老いによる自然死も考えられる状況だったが、その屋敷からは死後数日経過した遺体が複数発見された―!。しかも遺体はラップフィルムにくるまれ死蝋化、そのうちの一人は20年以上前に失踪した女性だったことが分かり、事件は一転、シリアルキラー案件に。おなじみオリヴァー&ピア コンビが、過去の事件を解きほぐしていく――

 事件を追う主線と並行して進む「実の母親を突き止める少女のストーリー」が、いったいなんの伏線なのかなかなか分からなかったが、分かったときは衝撃だった(!)。こういう仕組み方が本当に巧みな作者だなぁと思った。
 私はなぜか真犯人は冒頭で目途がついていて、ドンピシャだった。「プロローグ」の書き方がフェアを期するがゆえに、ミスリードを目論見ているであろう人物が始めから「ちがうでしょ」と分かってしまっていた。ただ自分としてはそれを看破して読めているので楽しかった。
 シリーズを通して変遷していくピアやオリヴァーの人間関係(今回はエンゲル署長VSピア?)を見ていくのも本シリーズの楽しみの一つ。いろんな要素を総合して、十分に楽しめた。


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ネレ・ノイハウス
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