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[ サスペンス ] 私の命はあなたの命より軽い |
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近藤史恵 | 出版月: 2014年11月 | 平均: 5.50点 | 書評数: 2件 |
講談社 2014年11月 |
講談社 2017年06月 |
No.2 | 5点 | 名探偵ジャパン | 2019/06/08 23:30 |
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近藤史恵を読むのはこれが二作目で、デビュー作の『凍える島』から随分と作風が変わっていて驚きました。(「コオヒイ」ではなく「コーヒー」と書いている! あれは『凍える島』だけ?)
「日常の謎」ならぬ「日常の恐怖」とでも言いましょうか、お化けなどの超常要素ではない、かといって過剰な異常性でもない「怖さ」がうまく描かれた快作だと思います。ラストの結構な状況であるはずなのに、妙に淡々とした主人公の語り口調も怖いです。 |
No.1 | 6点 | 猫サーカス | 2017/11/03 18:21 |
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妊婦で、夫の海外赴任、そして久しぶりの実家ながら、くつろげない雰囲気が漂うという難題がいくつも重なることで、ますます彼女の不安は増幅されていく。家族も臨月の彼女を気遣うためか、秘密は内緒にされたまま。そんな家庭内の不穏な状況が臨場感たっぷりに描かれている。「ホテル・ピーベリー」や「はぶらし」など、心理サスペンスの作品を世に送り出している作者は、本作でも巧みな構成を見事な語りにより、切迫感あるサスペンスをつくりだしている。タイトルの「私の命はあなたの命より軽い」という言葉がつきつける現実の残酷さ、やりきれなさが深く胸に残る。 |