皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
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[ 青春ミステリ ] 美貌の帳 建築探偵シリーズ |
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篠田真由美 | 出版月: 1998年05月 | 平均: 5.75点 | 書評数: 4件 |
![]() 講談社 1998年05月 |
![]() 講談社 2004年09月 |
No.4 | 5点 | nukkam | 2024/12/17 23:20 |
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(ネタバレなしです) 1998年発表の建築探偵・桜井京介シリーズ第6作の本格派推理小説で、全15作のシリーズの第二部の幕開けの作品と位置づけられています。といっても初期5作から成る第一部と何か変わったのかと問われると私は上手く答えられないのですけれど。作中時代は1996年、人気絶頂の1968年に突然引退した幻の女優で伝説の歌手の神名備芙蓉(かんなびふよう)のカムバック公演の計画をめぐる物語ですが、謎めかす意図があるのかもしれませんけど芙蓉の存在感が終盤近くまで希薄に感じます。京介の推理説明で過去も含めた様々な出来事の真相が余すとこなく解かれるのですけど、大きな事件がなかなか起きない展開で講談社文庫版で500ページを超す分量はこの作者の筆力をもってしても読んでて少々きつかったです。 |
No.3 | 6点 | 初老人 | 2014/12/18 23:25 |
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道具立ては揃っている。揃ってはいるのだが、肝心のトリックの中身が余りにも…といった所。
しかしながら建築探偵シリーズの中では比較的出来がいい方だと思われるので、もしこのシリーズを味見したい、と思っている方がいらっしゃれば、この作品から入って見るのもアリかと考えます。 |
No.2 | 7点 | Tetchy | 2011/04/25 22:04 |
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シリーズの第二部の幕開けとなるのが本書。桜井、深春は大学を卒業し、定職につかず、趣味と実益を兼ねたアルバイトに従事するフリーターとなっており、蒼は高校へ進学している。また原点回帰という意味か、第1作『未明の家』で登場した杉原静音、遊馬朱鷺、雨沢鯛次郎らが再登場する。また蒼と京介の邂逅の時を描いた『原罪の庭』で登場した門野貴邦もカメオ出演する。
本格ミステリとしての謎解きのエッセンスは相変わらず薄い。寝間着を裏返しにしたまま自殺した死体や夜中に焼身して死を遂げる支配人や劇中に腹部にナイフの刺され傷が現れる女優など、奇怪な謎は提示されるものの、そこに主眼はなく、従来の作品同様あくまで主題は建築とそれに纏わる人々の愛憎がメインになっている。特に双璧を成す遠山の兄の不審死に纏わる寝間着を裏返しにして死んでいたという謎の真相は観念的で、ガッカリした。 しかし深春や蒼の過去の事件を経てから篠田氏のこの物語世界の描き方は以前よりも濃密に感じるし、少女マンガのステレオタイプのように感じた登場人物像も立ってきて厚みが増したように思う。ただ物語に流れる諦観めいた陰鬱さは相変わらず。この暗さがもう少し解消されればいいのだが。個人的には深春と京介の邂逅を描いた『灰色の砦』のテイストを望みたい。 ただ建築に携わる者から云わせてもらえば、2ヶ月程度で建物が未完とはいえ内装まで仕上げられるというのは無理にもほどがある。特に鹿鳴館ほどの規模であれば尚更だ。突貫工事でもコンクリートの養生期間なども必要なのだから複層階の建物であそこまでは仕上がらない。建築に造詣が深い作者ならばこの辺の現実にはもう少し配慮してほしかった。 |
No.1 | 5点 | vivi | 2008/01/08 01:07 |
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トリック的には大きなものは無く、
フーダニットとしても少し弱い感じでした。 建築をめぐる執念のようなものは感じられたけど。 キャラ小説としても、ちょっと重い展開ですね。 (このシリーズ全体がですけど) |