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ミステリの祭典

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Tetchyさんの登録情報
平均点:6.73点 書評数:1639件

プロフィール| 書評

No.199 7点 黒蜥蜴
江戸川乱歩
(2008/03/21 17:10登録)
本作は小説で愉しむよりも映像や演劇で愉しむのがいいでしょう。
小説で読むとあまりに通俗すぎてベタな感じがしますが、映像や演劇だと逆にこれがよい演出効果を生み、ドラマチックになるからです。
「黒蜥蜴」のキャラクターも現代に繋がるファム・ファタルのいい原形ですね。


No.198 10点 孤島の鬼
江戸川乱歩
(2008/03/20 23:27登録)
乱歩の長編の中では一番好き!
謎めいた導入部、海水浴場での衆人環視の中での殺人、終盤の洞窟の中で繰り広げられる一進一退の攻防などなど、乱歩の通俗趣味がいい方向に出た作品だ。
特にあの姉妹が可哀想で、可哀想で・・・。


No.197 10点 そして夜は甦る
原尞
(2008/03/18 22:48登録)
意外とみなさんの評価が低いのにビックリ!
デビュー作にしてこのクオリティにまず瞠目。
チャンドラーの諸作を読んでいるとところどころニヤリとする演出が散りばめられている事が解ります。
とにかく名文、美文のオンパレード!
この良さ、解らない人たちが可哀想。


No.196 8点 二の悲劇
法月綸太郎
(2008/03/17 22:33登録)
二人称叙述を使用した試みは買います。
だってかなり難しいもの。
ある意味作者=探偵という構成のシリーズの根底を揺るがす作品。
でも悩んでますね、このときはまだ。


No.195 9点 法月綸太郎の冒険
法月綸太郎
(2008/03/16 19:32登録)
みなさんあまり好評でない「死刑囚パズル」と「カニバリズム小論」がツボ。
点数のほとんどはこの2編に献上!
沢田穂波・法月綸太郎コンビのビブリオ・ミステリシリーズは、最初のこの2編が圧倒的な熱を持っているのに対し、トーンダウンした感は否めない。


No.194 5点 螺旋館の殺人
折原一
(2008/03/15 23:56登録)
タイトルとは裏腹にやっぱりこの作家特有の創作叙述トリック物。
確かに作中作として『螺旋館の殺人』が挿入されているが、あまり大した事ないなぁというのが正直な感想。
当時は綾辻作品に傾倒していたので、これで綾辻氏が螺旋館という舞台で超絶トリックを思いついても書けないではないか!と逆恨み的に憤った覚えがあります。


No.193 6点 D坂の殺人事件
江戸川乱歩
(2008/03/15 00:01登録)
こういう作品を読むと、つくづく乱歩は短編作家だと思う。
本当に書きたかった本格探偵小説は短編でしか成しえてなかったようだし。
一連の長編は通俗犯罪小説の域を脱していないし。


No.192 5点 ふたたび赤い悪夢
法月綸太郎
(2008/02/24 12:43登録)
『頼子のために』が好きだった私はその後遺症が残る探偵法月綸太郎に辟易した。
ずっと悩んでばっかりで、エンタテインメントに徹していない。
作者のセラピーのために書かれたような作品だ。


No.191 6点 天井裏の散歩者 幸福荘殺人日記
折原一
(2008/02/20 14:26登録)
平成五年にその年だけ行われた「角川ミステリコンペ」に出展された文庫書下ろし作品。
『倒錯のロンド』の系統に連なる作家志望の主人公が織り成す虚実入り混じった叙述ミステリで、本作も縦横無尽に現実と虚構との間を練り歩く。
初めての人なら結構驚きがあるかもしれないが、何作か読んだ人なら既に免疫が出来ている折原パターンミステリ。


No.190 7点 一の悲劇
法月綸太郎
(2008/02/19 23:55登録)
ロスマク風悲劇は大好きなのでストーリーは好き。しかし、やはりこういう一種ハードボイルド的趣向の作品に密室殺人は合わない。
意外な犯人も『誰彼』同様、途中で興味を失ってしまった。


No.189 10点 頼子のために
法月綸太郎
(2008/02/18 23:12登録)
前3作でもやもやしていた割り切れない何かがこの作品でパッと眼の前から消え去った感じがした。
この作品がなければ、法月綸太郎は、新本格ムーヴメントの荒波に呑まれてそのまま、浮上せず、終わってしまっただろう。
この作品があったからこそ、新本格の旗手の1人として並び称されるようになったのだと思う。
みなさんの云う、あの後味の悪い最後が自分は好きである。
結局、何が恐ろしいのかというのをまざまざと見せつけてくれたからだ。
この作品がきっかけでロス・マクドナルドの諸作にも手を出すことになった。
しかし、その後の法月綸太郎を悩める探偵にした諸悪の根源のような作品でもあるのだが・・・。


No.188 4点 誰彼
法月綸太郎
(2008/02/17 13:58登録)
コリン・デクスターをやりたかったとのことだから、度重なる仮説のひっくり返しは覚悟していたが、これほどとは・・・。
みなさん同様、真相が解っても、「へぇ~・・・」って感じでした。
法月初体験には向かない小説。


No.187 4点 雪密室
法月綸太郎
(2008/02/16 22:49登録)
題名も内容もトリックもフツーの本格ですな。
2作目がこれとはちょっと痛い。

>マニアさんへ

ぬいぐるみの「ぐりもお」はジョン・ディクスン・カーの作品『三つの棺』に出てくるグリモー教授から来ていると思われます。


No.186 6点 密閉教室
法月綸太郎
(2008/02/15 22:27登録)
今の法月作品からは考えられない青春ミステリ。
とはいえ、この作者特有の斜に構えた、皮肉な視点はすでにありますが。
学生の頃、信用できる大人として拠り所だった先生が、実は汚い大人の1人だった、そんなことを知ってしまう大人の世界を垣間見る作品ですかね。
主人公は、はっきり云って嫌いですが。


No.185 6点 地獄の奇術師
二階堂黎人
(2008/02/14 23:06登録)
古き良き探偵小説の香り漂う本格推理小説。
二階堂氏本人が読みたかった小説を誰も書かないならば俺が書くっていった感じで書かれたような小説だ。
とにかく乱歩作品のオマージュのオンパレード!
みなさんのおっしゃっているように、犯人は簡単に割れますね。私もそうでした。
あと、終章に蘭子の口から語られる神学的推理、形而上学的推理ははっきり云って蛇足だと感じた。
もう作者の趣味で書いたような文章だ。


No.184 4点 探偵はバーにいる
東直己
(2008/02/14 00:02登録)
ススキノ探偵<俺>シリーズ第1作。
ススキノで便利屋稼業=トラブル回収業を請け負う俺がススキノの街で仲間と悪友との間を行き交いながら人捜しをする。
う~ん、ちょっと合わなかった。
文章がふざけすぎて情緒が感じられなかった。
想像していたのと違ったわ。残念!


No.183 7点 虚無への供物
中井英夫
(2008/02/12 23:05登録)
ヒヌマ・マーダー・ケース。
サロメとか色々なガジェットが楽しかった本書。
『黒死館殺人事件』、『ドグラ・マグラ』と並んで3大ミステリと評される本書だが、確かに意外と読みやすい。
でも内容はちょっと古めかしいかな。
二階堂黎人の作品を読み慣れた人なら、そうは思わないかもしれない。
ただ殺人現場の真相が図面もないのに、アレでは納得が行かないんだけど・・・。


No.182 8点 犯罪は二人で
天藤真
(2008/02/11 22:55登録)
文庫の裏表紙に書いてあるイントロダクションにあるおしどり怪盗夫婦シリーズは12編中3編しかないのでシリーズ物としなかった。
でもこのシリーズは結局犯行は不成功に終わるものばかりで最後にほろりと温かいテイストが流れるのがミソ。
最後の最後まで駄作がなかった。
天藤真は素晴らしい!


No.181 9点 雲の中の証人
天藤真
(2008/02/10 12:52登録)
天藤版リーガル・ミステリ集とでも云おうか、9編中5編が法廷を舞台にしたミステリでそのどれもが傑作。
設定から結末まで一貫してユニークな「公平について」はもとより、中篇の表題作の何とも云えない爽快感。
「赤い鴉」、「或る殺人」の哀愁漂う結末。膨大な人生の喪失感を思わせる深い作品。
もう少しこのシリーズを読みたかった。


No.180 8点 背が高くて東大出
天藤真
(2008/02/10 00:21登録)
粒揃いの傑作ばかり!
「日曜日は殺しの日」と「死神はコーナーに待つ」の2編は自明の理だと思われていた事件が全く予想外の証言や真相が出没することで、全く予想外の真相に行き当たる。
“日常の謎”系「父子像」やミステリアスな結末の「背面の悪魔」、ストレートな「女子校生事件」、実に深い余韻を残す「三枚の千円札」も印象深い。

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